インタビュー

スターへの階段 – エデン・アザール

エデン・アザールはFA杯決勝にて、外国人選手として6人目となるクラブ通算300試合出場を達成。因みに1人目はジャンフランコ・ゾラとなっている。

ドリブル能力の高さに気付いたのは何歳の頃?

始めたての4歳の頃はただフットボールが楽しいというだけで、ボールを扱うのが上手いのかどうかまでは気にしていなかったよ。でも7歳か8歳ころから父や周りの人から褒められることが増えたんだ。その時に初めて自分には何かスキルがあると気付いたよ。だから7歳か8歳の頃かな。

ボールを扱う技術は自然に身についたの?

小さい頃は何も考えずにただプレーしているだけだったよ。友達や近所のフットボールチームで楽しくやっていた。大勢で楽しくフットボールするのが好きだったんだ。

年上の人とも遊んだの?

もちろん。同い年とはほとんどやらなかったよ。自分は1991年生まれだけど、89年から90年生まれの人達といつもプレーしていたね。年上の選手とプレーすることで学ぶ事は多かったよ。

1人で障害物を使ったドリブル練習をしていたの?

いや、兄弟と屋内で練習していただけだよ。広い場所ではないし、練習するために物を動かす必要があった。ホールには高価なものがあったからシュートには気を付けていたね。 

何か壊してしまった?

沢山破壊したよ。詳しくは母親に聞いて。

母親はフットボーラーでもあったので仕方ないと理解できる部分もあったのでは?

そうだね。

両足を同じように使えるようになるために取り組んだことは?

父からはフットボールは右足だけでするものではないとよく言われていたんだ。今では自分の子供たちに同じことを言っているよ。フットボールは右足も左足も使ってするものだとね。小さい頃は利き足のみのプレーでもいいかもしれないけど、更に成長したいと思うなら逆足も練習しないといけないよ。

これは小さい頃から練習すべき?

もちろん。小さい頃ならなんだってできるよ。言葉と同じさ。息子は2か国語を話せるようになった。フットボールも同じことで、小さい頃から両足を使って練習すれば上手くなれるよ。

ファーストタッチが最も重要というのは本当?

そうだね、ファーストコントロールとファーストパスが大事だ。自分の意見としては、フットボールはファーストタッチがすべてを決めるね。例え技術があっても、コントロールをミスしてしまえば上手くボールを運ぶ事が出来ないからね。ファーストタッチが上手いファン・マタのプレーはよく見ていたよ。彼は悪いパスが来ても、適切にコントロールしていたんだ。

ジャンフランコ・ゾラもマーク・ヒューズについて同じ事を話していたよ。最悪のパスが来ても彼なら上手く対応していたとね。

チームの中にトッププレイヤーがいる証だね。酷いパスでも素晴らしい選手は巧みなコントロールでターンを決めるんだよ。 

ゾラもアザールもすぐにチェルシーに馴染んだけど、何が重要だった?

新たなクラブに来た時は、まず試合でいいプレーをすることが大切だ。そうすれば自信をもって他の選手達とも話せるようになる。フットボールに限った話ではないけど、一番大切な事は全ての物事に対して準備をする事だ。準備ができていればチームメイトや監督に対しても自信を持つことができるし、やりやすくなるよ。 

自分の場合は、国も言語も違っていたけど加入した6年前はフランス語を話せるペトル・チェフがいたし、同じ時期にセサル・アスピリクエタもチームに加入した。マイケル・エシエンもチームにいたし、いろんな選手が助けてくれたよ。英語が理解できない時があったら、他の選手が通訳してくれた。それが会話のきっかけになって、それからいっぱい話すようになったんだ。

アザールはゾラと同様、試合では激しいマークに合うけど、ファールを受けた時に涼しい顔をしている印象がある。ファールに対して激昂したり、報復したりしないのは難しい?

あれは教育のおかげだね。いつも親から、ファールを受けた時はプレーで見返してやれって言われてたんだ。この言葉は自分のモットーだよ。シンプルなことさ!今では毎試合でファールを受けるけど、それは大丈夫だよ。ファールしてきたディフェンダーには股抜きとかをしていきたいね。怒って相手を殴ろうとしても、自分は身体が小さいしきっと負けてしまうよ! 

試合中は周りを見て、次に何が起こりそうか考えているの?

色々なことを見ようとしているけど、フットボールは素早い判断が求められる。右足と左足、どちらでパスを出そうか10秒も考えている時間はないよ。相手が来てしまうからね。ボールを受けた時は直感で最適だと思う判断をしているよ。ドリブルがいいと思った時はドリブルをするし、パスの時はパスをして動きなおすね。いつも直感でプレーしているよ。 

試合が上手くいっていない時は、違いを作れるアザールのような選手には多くのプレッシャーがかかっていると思う。

プレッシャーを感じない訳がないし、フットボールではいくらかプレッシャーがつきものだ。でもプレッシャーについて考えすぎる必要はないよ。いつも試合でベストを尽くすことを考えているんだ。チームが必要としてくれているのなら、全力を尽くすだけだ。時には相手の守備がよく、いい攻撃をしていても無得点に終わるような試合もあるし、時には試合を決定づける選手が生まれたりする。ゾラは1秒で違いを作れる選手だ。例え警戒されていても、彼には問題ないよ。 

怪我による長期離脱が少ないけど、何か気をつけていることはある?

幸運にも体が丈夫なんだ。怪我をする選手が多くいる中で、自分は恵まれているね。昨年は足首を怪我したけど、それ以外は怪我無く試合に出場できているね。自分でも不思議に思っているよ。プロである以上身体に気を使っているけど、特に話すことはないよ。怪我をしない選手は自分とは全てが違うんだろうね。身体に関しては運による部分が多いと思うよ。

小柄ながらヘディングによる得点が多いけど、何得点決められたら満足?

ジャンプ力のおかげだね。イングランドは背の高いディフェンダーが多いけど、競り勝てる時があるよ。でもこれは自分のスタイルではないし、ボーナスみたいなものだね。足でボールを扱ったプレーの方が好きだよ。

チェルシーでのゾラのキャリアはどれくらい知っているの?

多くは知らないね。ディディエ(・ドログバ)がチェルシーにいた時からチェルシーの試合を観始めたんだ。だからゾラについて多くは知らないけど、人から色々と話を聞くね。チェルシーのレジェンドだし、自分とピッチ上での共通点が多いみたいだからね。幾つかゴールシーンを見たけど、素晴らしい選手だったね。

2人は共にクラブの年間最優秀選手に選ばれているね。

この賞よりも試合を楽しみ、タイトルを獲ることの方が重要だ。個人賞は自分としては重要ではないんだ。何かの賞に輝くのは素晴らしい事だけど、攻撃的な選手はゴールという指標があるから賞を取りやすいんだ。素晴らしいGKやディフェンダーでも忘れられることはある。皆の関心は得点にあるからね。3回も年間最優秀選手に選ばれたことは嬉しいけど、それほど重要視していないよ。

ゾラが現役だった約20年前の1990年代でプレーしてみたい?

20年前と今の試合は同じではないよ。20年間のフットボールはよりスポーツでシンプル。それに対して今はビジネスの要素が強い。勝利が求められるし、ユニフォームを多く売らなければならないなど、やるべきことが沢山ある。20年前や30年前は今とは違って、90分の試合についてより考えられたと思う。

- 明日はゾラの記事を掲載予定…

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