今回のアイントラハト・フランクフルト戦はロマン・アブラモビッチがオーナーとなってからチェルシーにとって主要欧州大会9回目の準決勝となる。この数字を上回るチームは他にいない。
アブラモビッチは2003年にチェルシーのオーナーに就任。このクラブに大きな変革を加え、多くの成功をもたらした。
16年以上で9回主要欧州大会の準決勝に進出したチームは他にバルセロナしかおらず、クラブとしての成功を表しているだろう。
欧州大会の準決勝でファンの記憶に残っているのは2008/09シーズンのチャンピオンズリーグでのバルセロナとの試合であろう。
フース・ヒディンク率いるチェルシーはカンプ・ノウでの1stレグ、ハードワークで0-0の引き分けに持ち込んだ。そしてスタンフォードブリッジでの一戦はマイケル・エッシェンがボレーを決めリードを奪う。
しかし、疑惑の判定に苦しめられたチェルシー。その後ロスタイムアンドレス・イニエスタのゴールが決まりアウェーゴールでバルセロナが決勝へと駒を進めた。
その3年後、チャンピオンズリーグ準決勝の舞台で再びバルセロナと再戦。この試合はチェルシーファンにとっていい思い出になっているだろう。ホームでの1stレグではディディエ・ドログバがゴールを決め1-0とリードした状態でスペインに向かうことに。
チェルシーにとって最初の困難は、ギャリー・ケイヒルが怪我のため欠場したことだ。そして試合ではジョン・テリーが退場し10人で戦うこととなった。その後セルヒオ・ブスケツ、イニエスタのゴールでバルセロナがリードを奪うことに。しかし前半のロスタイム、ラミレスがゴールを決めアウェーゴールでチェルシーがリードを奪った。
後半に入るとリオネル・メッシがPKをバーに当て、フェルナンド・トーレスにギリギリでクリアされるなどチャンスを生かせなかったバルセロナ。その後決勝に進出したチェルシーはドイツで史上初めてチャンピンズリーグのタイトルを獲得した。
2008年のチャンピオンズリーグでは4年間で3度目となるリヴァプールとの準決勝を戦ったチェルシー。その後チャンピオンズリーグではリヴァプールと5大会連続で戦うこととなった。
最後にはブリッジに歓喜の瞬間が訪れる前に、1stレグではヨン・アルネ・リーセのオウンゴールが決まり、リードした状態で2ndレグを迎えることとなった。
スタンフォードブリッジではドログバが先制点を決めチェルシーがリード。しかしリヴァプールがトーレスのゴールで同点に追いつく。そのまま延長戦に入ると、ドログバとフランク・ランパードのゴールで3-2とチェルシーが勝利を収めた。
アブラモビッチがオーナーになってから初めて迎えたシーズンでもチャンピオンズリーグの準決勝に進出したチェルシー。しかしモナコに屈し準決勝で敗退。その後モナコは決勝でポルトを下し、優勝を果たした。
9年後、ヨーロッパリーグで準決勝を迎えたブルーズはバーゼルと対戦。ヴィクター・モーゼス、ダヴィド・ルイスがそれぞれゴールを決め1stレグを2-1で勝利した。
ホームでの2ndレグ、モハメド・サラーに同点となるゴールを奪われたものの、トーレスがネットを揺らすなど結局2戦合計で5-2と勝利した。
ヨーロッパリーグの準決勝の突破率100%を誇っているが、フランクフルト戦に勝利し、これを維持することができるだろうか。