ヨーロッパリーグ決勝はチェルシーがアーセナルを下し、バクーを蒼に染め上げた。
オリヴィエ・ジルー、エデン・アザールが攻撃を牽引し、後半に一挙4得点。先制点はジルーが決めている。続いてペドロが追加点をあげるなど快勝劇でトロフィーをロンドンへと持ち帰ることに。
チームの2点目を決めたペドロ
アーセナルの反撃をアレックス・イウォビの1点に抑え、最後はアザールも追加点を決めて2018/19シーズンを締めくくっている。
注目のスタメンにはエンゴロ・カンテが復帰。足首の打撲を克服して中盤に入った。
そのカンテはマテオ・コヴァチッチ、ジョルジーニョとともに中盤を構成。ジョルジーニョはこれがチェルシーでのスタメン50試合目となっている。前線はペドロ、アザール、そして大会得点ランキングトップのジルー。最終ライン以下はフランクフルトを破った準決勝第2戦と変わらない顔ぶれとなった。
対するアーセナルは、これが現役最後の試合となるペトル・チェフを古巣相手の対戦に起用。新年に入ってから採用している3-4-1-2のフォーメーションで臨んだ。
気温は20℃を超える程度、スタジアムも空席が目立つ中、立ち上がりは静かな展開。最初のチャンスは10分、メイトランド=ナイルズが右サイドから入ってクロスも、オーバメヤンは決定機にまでは持ち込めずに終わっている。
スタメン復帰を果たしたカンテ
前半にチェルシーが迎えたチャンスは、元チェルシーのジルー。カウンターでカンテが抜け出すと、クロスに反応。しかしヒールで狙ったプレーはブロックされている。
ボックス内でヒールを狙ったジルー
徐々にお互い前がかりとなると、今度はジャカが豪快なミドルシュート。これはわずかに枠を外している。対するチェルシーもエメルソンが駆け上がってのクロスを上げるも、1本目はソクラティスがブロック。最後はチェフが防いでいる。
ジルーのシュートはチェフに防がれ前半はスコアレス
すると後半、ついに試合が動く。後半5分、ジルーが大会11点目となるゴールを頭で決めて先制。
エメルソンのクロスに体を投げ出したヘディングでコシルニーを出し抜きボトムコーナーへと突き刺している。
ジルーの大会11点目で先制
このゴールでアーセナルが崩れた瞬間を逃さなかったチェルシー。今度はアザールとのコンビネーションからペドロが追加点とすると、4分後にはリードを3点に広げる。
まずは左に開いたアザールのパスに、走り込んだペドロが決めて2-0。
そしてペドロのボールからジルーがボールを受けると、メイトランド=ナイルズがファウルを犯してPKを献上。アザールが冷静に決めて大きなリードを奪った。
チェフの逆を突いて3-0としたアザール
エメリは選手交代で反撃を図ると、グエンドゥジとともに投入されたイウォビが豪快なハーフボレーでケパを破り、点差を詰める。
これでわずかながら逆転の希望を持ったアーセナルサポーターだったが、アザールが打ち砕く。
エメルソンがボールを奪うと、アザールが運んでジルーへとパス。すると浮かせたボールで見事なアシストを送り、再びアザールが決めてダメ押しの追加点。
ジルーの見事なアシストをしっかり決めたアザール
残り15分も展開はオープンなまま、アザールにハットトリックのチャンスもこれは元チームメイトのチェフが防いでいる。
終了のホイッスルが鳴り、チェルシーはクラブ史上6つ目となる欧州タイトルを獲得。マウリツィオ・サッリ、選手たち、おつかれさま!
チェルシー (4-3-3):ケパ;アスピリクエタ (c)、クリステンセン、ダヴィド・ルイス、エメルソン;カンテ、ジョルジーニョ、コヴァチッチ (バークリー 76);ペドロ (ウィリアン 71)、ジルー、アザール (ザッパコスタ 89)
控え カバジェロ、カミング、ケイヒル、アロンソ、アンパドゥ、マッカークラン、ギャラガー、イグアイン
得点 ジルー 49、ペドロ 60、アザール (PK) 65, 72
警告 ペドロ 56、クリステンセン 68
アーセナル (3-4-1-2):チェフ、ソクラティス、コシルニー (c)、モンレアル (グエンドゥジ 66);メイトランド=ナイルズ、トレイラ (イウォビ 66)、ジャカ、コラシナツ;エジル (ウィロック 77);ラカゼット、オーバメヤン
控え レノ、イリエフ、エルナニー、リヒトシュタイナー、ムスタフィ、ウェルベック、ジェンキンソン、エンケティア、サカ
得点 イウォビ 69
主審 ジャンルカ・ロッキ(イタリア)