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ヒディンクの栄光

フース・ヒディンクがチェルシーをFA杯制覇へと導いたのは今から10年前のことだ。

故郷オランダやトルコ、スペインのクラブでコーチを務め、オランダ代表、韓国代表、オーストラリア代表、そしてロシア代表で監督を経験したフース・ヒディンクがスタンフォードブリッジへとやってきたのは2009年2月のことだ。ヒディンクはルイス・フェリペ・スコラリ監督からチームを受け継ぐ形でチェルシーの監督に就任した。

初戦はアストンヴィラ相手にニコラ・アネルカのゴールで1-0と勝利。しかしヒディンクのもとで良いスタートを切ったのはディディエ・ドログバの方だろう。ドログバはチャンピオンズリーグラウンド16ユヴェントス戦でネットを揺らすなど、ヒディンク就任後6試合で4ゴールを記録した。

イタリアで行われた第2戦を2-2のドローに持ち込み、ユヴェントス相手に勝ち抜けたチェルシーは準々決勝でもリヴァプールを2戦合計7-5で下した。アンフィールドではブラニスラヴ・イヴァノヴィッチが2ゴールを挙げるなど輝いた。

準決勝では終了間際にアンドレアス・イニエスタにアウェイゴールを許しバルセロナに敗れたチェルシー。マイケル・エシエンの強烈なボレーで先制したチェルシーには終盤、PKの判定を得られないシーンもあった。

ヒディンク就任後、チェルシーはリーグ戦13試合でわずか1敗。就任後の全試合で勝利してもタイトルには届かないという状況ながら、最終的にはリーグ3位でシーズンを終えている。

ヒディンクの最大の栄誉はFA杯だった。ドログバはヒディンク就任後のFA杯において、準々決勝コヴェントリー戦以降全試合でネットを揺らした。

準決勝アーセナル戦では1点ビハインドの状況からピッチへ投入されたドログバ。フロラン・マルダが同点弾を決めると、終盤にフランク・ランパードのロングパスからドログバがネットを揺らしてみせた。

エヴァートンとの決勝戦も同様の展開に。キックオフ直後にFA杯決勝戦としては最速のゴールをルイ・サハに与えてしまったものの、ドログバが同点弾を決めている。

試合を決めるゴールはランパード。25ヤードの距離から強烈なシュートをゴール上隅へと突き刺し、チェルシーが逆転に成功した。

FA杯優勝のメダルを手にしたヒディンクはシャンパンで祝福を受ける。それは選手たちの監督へかける想いが現れた瞬間でもあった。

決勝戦のキックオフ前にはサポーターがヒディンクへ向けたバナーを掲げた。2015年、ヒディンクが2度目のチェルシー指揮官として温かく迎えられたのも不思議ではないだろう。

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