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ギャリー・ケイヒル - レジェンドの旅立ち

チェルシーでのキャリアを終えるケイヒル。最終ラインの中心であり、クラブのキャプテン。ケイヒルは先月、マッチデイプログラムにてブルーズのサポーターへメッセージを贈っている。その内容はこちらからチェックしよう。

7年前、ギャリー・ケイヒルがボルトン・ワンダラーズからチェルシーにやってきてから、今まで誰もこのようなインパクトを残せるとは思っていなかったであろう。

33歳のケイヒルはプレミアリーグを2回制覇しただけでなく、CLも1度優勝を達成。今年はキャプテンを務め、チェルシーのレジェンドとしてこのクラブを去る事になった。

プレミアリーグを制した2014/15、2016/17シーズンではケイヒルはPFA年間ベストイレブンに選ばれるなどDFとして活躍をみせた。またベストイレブンにはこれを含め3回選出されている。

2012年のチャンピオンズリーグ決勝は誰の記憶にも焼き付いているはずだ。バルセロナとの2nd legで負傷したケイヒルだが、決勝戦でテリーとブラニスラヴ・イヴァノヴィッチを累積警告により欠くチェルシーではダヴィド・ルイスとケイヒルが出場。怪我を抱えながらも120分間戦い続けた。

ジョン・テリーが2017年にこのクラブを退団してからは、キャプテンに就任。常に期待に応えてきた彼にとって名誉であった事だろう。

チェルシー加入直後はベンチで試合を見届けることの多かったケイヒルだが、マンチェスター・ユナイテッドとのホームゲームでダヴィド・ルイスとともに先発出場。試合は3-0のリードから3-3に追いつかれる内容であったが、ケイヒルは難しい状況にも輝きを見せていた。

アンドレ・ヴィラス=ボアスがチームを離れると、ケイヒルはロベルト・ディ・マッテオ新監督のもとで2試合に先発出場。FA杯準々決勝のレスター戦ではチェルシー初ゴールを記録。これの後にマンチェスター・シティ戦でプレミアリーグ初ゴールを達成した。ケイヒルはチェルシーで合計25ゴールを決めている。

トッテナム戦ではエマニュエル・アデバイヨルのシュートをゴールライン上でクリアするなど情熱を見せたケイヒル。デビューシーズンで最も印象に残っている試合はCLの準決勝バルセロナとのファーストレグであろう。

テリーとセンターバックのコンビを組んだケイヒルはバルセロナの猛攻を数々のブロックやタックルで凌ぐ。結局はディディエ・ドログバのゴールでチェルシーが勝利を手にした。

バルセロナとの2nd legで負傷したケイヒルは優勝したFA杯決勝リヴァプール戦などシーズン終盤戦を欠場。しかし2週間後のチャンピオンズリーグ決勝バイエルン戦ではピッチに立っている。

チームはけが人や出場停止選手などを抱えていたものの、ケイヒルとダヴィド・ルイスは決勝の舞台で躍動。両選手とも肉体的にはピークの状態ではなかったものの120分間バイエルンの攻撃を凌ぎ続けた。

 

ケイヒルはその1年後に新たなタイトルを獲得する事になる。チェルシーはELの決勝でベンフィカを下した。ケイヒルはここでも献身的なディフェンスを見せた。チームはロスタイムのゴールでベンフィカを敗り優勝を果たした。

ケイヒルが決めたゴールの中でも印象的なのは2012/13シーズン序盤のトッテナム戦。4-2で勝利したこの試合では強烈なボレーでネットを揺らしてみせた。

ジョゼ・モウリーニョを迎えた2013/14シーズンにはテリーとセンターバックでコンビを組み最終ラインを支えた。このシーズンにはプレミアリーグで強固なディフェンスを見せ、チャンピオンズリーグのガラタサライ戦ではゴールも決めたケイヒルがPFA年間ベストイレブンに初めて選出された。

翌シーズンにはプレミアリーグ38試合のうち36試合に出場。そしてマンチェスター・シティを8ポイント離しプレミアリーグを制覇した。
 

翌シーズンもリーグ最少失点を記録したチェルシー。シーズン初の敗戦は12月のニューカッスル戦だ。ケイヒルのシーズン初ゴールは2-1で勝利したリヴァプールとのアウェイ戦。

リーグ杯決勝ではトッテナムの攻撃陣を抑える活躍で同大会制覇に貢献。シーズンを通した活躍が認められ、プレミアリーグ年間ベストイレブンにも選出されている。

ピッチ上で高い能力を見せるケイヒルだが、ピッチ外でもその魅力は健在。常に誰かを助ける姿勢を持ち、人々の手本となるような選手だった。

2015年12月にはクラブと契約を延長。このシーズンは苦しんだチェルシーだが、トッテナム戦ではケイヒルのゴールで2点のビハインドから2-2のドローに持ち込むなど、トッテナム相手のホーム無敗記録を継続した。

アントニオ・コンテが監督に就任した2016年には、アーセナルに敗れたことで戦術を変更。3-4-3のシステムが採用されると、3バックにはケイヒル、ダヴィド・ルイス、セサル・アスピリクエタが並んだ。

このシステムでチェルシーはプレミアリーグ13連勝を達成し、瞬く間にリーグ首位へと上り詰めた。10月から11月にかけてリーグ戦6試合を無失点で切り抜けたブルーズ。マンチェスター・ユナイテッド戦では自身がネットを揺らし、4-0での勝利に貢献している。

テリーがベンチに座る時間が長くなると、ケイヒルは多くの試合でアームバンドを巻くことに。賢さと経験を併せ持ったケイヒルはシーズンを通して高いレベルのパフォーマンスを見せた。

シーズン最も重要なゴールは3月のストーク戦。1-1の同点で迎えた試合終了間際、ケイヒルがルーズボールを押し込み決勝点を挙げている。

4-2で勝利したホームのサウサンプトン戦、3-0で勝利したアウェイでのエヴァートン戦でもケイヒルはネットを揺らした。

ウェストブロムに1-0と勝利しリーグ制覇を決めたチェルシー。ケイヒルは最終ラインの中心としてチームのクリーンシートに大きく貢献している。

リーグ最終節ではケイヒルとテリーがトロフィーを掲げた。ケイヒルは自身3度目となるPFA年間ベストイレブンに選出された。

そしてチェルシーで22年間プレーしたテリーが夏にチームを離れると、ケイヒルはクラブのキャプテンに指名された。

昨シーズンのFA杯決勝マンチェスター・ユナイテッド戦ではアスピリクエタ、アントニオ・リュディガーとともにスタメン入り。ユナイテッドを下し、自身7つ目となるチェルシーでの主要タイトル獲得を成し遂げた。

昨夏はイングランド代表としてW杯準決勝進出に貢献。今シーズンはダヴィド・ルイスとリュディガーが4バックの中央でプレーすることが多くなり、ケイヒルはヨーロッパリーグやリーグ杯で主に出場機会を得ることに。それでもケイヒルがチェルシーで成し遂げたことは歴史に刻まれている。

ホーム最終節となったワトフォード戦では終盤に出場したケイヒル。チェルシーでは291試合に出場し、25ゴールを記録。ヨーロッパリーグでも4試合に出場したケイヒルが自身8つ目のタイトルを手にしてシーズンを終えた。

ミュンヘンやウェンブリーで勝利を味わったケイヒル。チェルシーでは多くの成功を手にしてきた。

最高の選手、最高のキャプテン、そして何より、最高の男。ケイヒルはピッチ上だけでなく、今後もクラブから愛される存在となるだろう。

大きな夢を抱いてやってきたケイヒルは、レジェンドとなってチェルシーから旅立つ。


ありがとう、ギャリー。これからの成功を祈っている。

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