スタンフォードブリッジを湧かせる点において、エデン・アザールをかつてのジャンフランコ・ゾラに重ね合わせる人は多いだろう。
PK戦へともつれ込んだ木曜日のカラバオ杯準決勝では、再び輝きを放ったアザール。シーズン13ゴール目を記録する活躍で、マンオブザマッチにも選ばれている。
20年前のプレミアリーグでは同じく小柄ながらそのテクニックで勝負していたゾラは、自身と重ね合わせつつも、マウリツィオ・サッリとアザールの能力を最大限に引き出す努力をしているとコメントした。
「かつてはエデンのようだった」と話すゾラ。
「本能的な選手でね。ピッチを自由に駆け巡りたかった。ボールを受ける場所を見つけて、ターンして相手を脅かしていたんだ」
「そういう自由を作ってあげたいんだ。とはいえチームとして組織立っている必要もある。攻守に渡って、特に守備についてね。だからこそエデンにはハードワークを強いる場面もある」
「まだベストな状態じゃない。ボール受ける際にはフレッシュでないとね。この点において足並みはそろっているはずだ。最大限の力を発揮できるよう、得点だけでなく守備の面でもエデンの力がしっかりチームに伝わるようにしたい」
「マウリツィオは、エデンが今以上に成長できると話していた」と続けるゾラ。
「今のエデンに満足していないわけじゃない。彼自身、チームのためにもっと出来るという話だ。木曜日のパフォーマンスが常に出せるように支えたい。もちろん毎試合毎試合というわけにはいかないだろうけどね」
チェルシーではFA杯、カップウィナーズカップ、リーグ杯を手にしたゾラ。その中でポジションが入れ替わることも多く、アザールにとっても大柄な選手と併用はプラスになるとしている。
「キャリア終盤、カリアリでは色んなポジションを経験した。パルマでは(ファウスティーノ・)アスプリージャと、お互い偽の9番としてプレーしていた。ボールタッチも多く、楽しかったね」
「チェルシーではマーク・ヒューズやジャンルカ・ヴィアッリと一緒だった。ちょっと外れたポジショニングで、スペースを支えると尚更よかったね。彼らのフィジカル的な長所を、自分が欲しいスペースを作るのに使うことができた」
「エデンはオリヴィエ・ジルーといい関係になる。ゴンサロ(・イグアイン)ともうまくやっていけるはずだ」