ペナルティキック:チェルシーのPKキング

週末、ジョルジーニョがブライトンとの一戦で沈めたPKが、ホームでのプレミアリーグPK通算100点目となる得点となった。ここ数年で最もPKの成功率が高かったのは誰であろうか?

プレミアリーグになってPKで100ゴールを決めた最初のグラウンドはスタンフォードブリッジであるが、PKでの得点が生まれた100ゴールのうち78ゴールはチェルシーの選手によって記録された。

名前がプレミアリーグとなって以来、スタンフォードブリッジで生まれたPKは合計112本。24人の選手がPKキッカーを務めた。ここ27年間で最も成功数が高かった選手を見ていこう。

当然のことながら、PKでの最多ゴール数37を記録したのは、フランク・ランパード。もしランパードが加入当初の2シーズンでPKを蹴っていたら、チェルシーでの通算得点記録はより偉大なものになっていたはずだ。それを埋め合わせるように、以降の10シーズンでさらにゴール数を重ね、クラブ歴代最多得点数を記録。

スタンフォードブリッジではPKで23ゴールを奪ったランパード。そのランパードは2009/10シーズンに、自身のキャリアで唯一となるプレミアリーグの舞台で20ゴールを超える数字を記録した。そのシーズン、ランパードは7回PKでネットを揺らしている。7-1でアストンヴィラに勝利を収めた試合では、2本のPK弾を含む4ゴールをマークし、クラブのレジェンドであるロイ・ベントリーとピーター・オスグッドの得点記録を抜いた。その後、クラブはウィガン・アスレティックを下してタイトルを獲得。

ランパードのPKが脚光を浴びたのはプレミアリーグだけではない。2008年、ランパードの母親が亡くなった直後、チャンピオンズリーグ準決勝のリヴァプール戦ではランパードがPKを成功させ、チームを初の決勝進出へと導いた。またランパードはチャンピオンズリーグのPK戦で2本PKを決めており、他にも、チェルシーがチャンピオンズリーグのタイトルを獲得した2012年、歴史的大逆転勝利を収めたナポリとの一戦でも、PKを沈めている。

プレミアリーグでのPK成功数が次に多いのはエデン・アザール。17回のPKを成功させた。アザールもランパードと同様に数々のPKを決めてきたが、ランパードとは異なった大会でPKを成功させている。

アザールがスタンフォードブリッジでPKを蹴ったのは30回。うち3回はニューカッスル・ユナイテッド戦で記録したものである。デビューシーズンとなった2012/13シーズン、スタンフォードブリッジでニューカッスルを相手にデビューゴールとなるPKを沈めたエデン・アザール。翌シーズンのニューカッスル戦では、PKでの得点も含めて、キャリア初のハットトリックを達成した。そのアザールは昨シーズンのカーディフ・シティ戦でもPKでの得点を含め、ハットトリックをマーク。

しかし、最も印象深いのは、彼がスタンフォードブリッジでPKを失敗したことだろう。2015年5月、勝てばプレミアリーグ優勝というクリスタル・パレスとのゲーム。前半終了間際にチェルシーがPKを獲得し、アザールがキッカーを担当。まさにアザールのために描かれた物語であった。しかし、アザールの放ったキックはGKのフリアン・スペロニの鋭い直感でセーブされた。それでもアザールは溢れたボールを自ら頭で流し込み、チェルシーが見事に優勝。

ジミー・フロイド・ハッセルバインクはチェルシー在籍時、プレミアリーグで12回のPKを成功させた。スタンフォードブリッジで記録したのは、そのうち2回。ウェストハムとのデビュー戦で、チェルシーのデビューゴールをPKで奪ってみせたハッセルバインクは、ケリー・ディクソンが退団してから9年後に、シーズン20ゴールを達成してゴールデンブーツを獲得している。

2002/03シーズンのスタンフォードブリッジで行われたチャールトン・アスレティック戦でのPKは人々の記憶から忘れ去られていることだろう。大雨に見舞われたスタンフォードブリッジは、フットボールグラウンドというより、むしろピーチといった言葉が合うほどのピッチコンディション。そんな中、チェルシーの選手たちはピッチの上を駆け回った。

次はプレミアリーグ創設以来、PKを成功させたブルーズディフェンダーの2人うちの1人であるフランク・ルブーフを紹介していく。フランス人のルブーフはプレミアリーグで記録した17ゴールのうち、10ゴールをPKで奪っている。そのちょうど半数はスタンフォードブリッジで記録したもの。

1997/98シーズン、シェフィールド・ウェンズデイ戦でPKを沈めたことにより、ルブーフは1シーズンで同じ相手からホームとアウェイの両方で得点を記録したチェルシーのディフェンダーの1人となった。しかし、最も印象深い得点は、チェルシーが優勝を果たした1997年のFA杯、延長戦へともつれ込んだレスター戦で決めたPKだろう。この試合は物議を醸したものの、チェルシーが勝利し、後にチェルシーがFA杯のタイトルを獲得。

続くプレミアリーグでのPK成功数6回を記録しているのはデニス・ワイズだが、スタンフォードブリッジで決めた4ゴールはホームでのドログバの記録と並ぶ。そのため、ルブーフに続くPKキッカーはドログバとした。

2006/07シーズン、ドログバはPKでの得点を含めず、プレミアリーグのゴールデンブーツを獲得。シーズンダブルを達成した2009/10シーズンには、PKでの得点は1ゴールにも関わらず、リーグ得点王に輝いたドログバ。ブルーズサポーターに語り継がれるそのシーズンでは、リーグ戦最終節、ウィガン・アスレティックを8-0で粉砕した試合においてハットトリックを決めた。クラブはプレミアリーグのタイトルを勝ち取った。それはブルーズサポーターにとって待ちに待ったリーグタイトル獲得の瞬間だったに違いない!PKでの得点という部分では低い順位となったが、ドログバはチェルシー史上最も忘れがたい2012年のチャンピオンズリーグ決勝でのPK戦で、見事にPKを沈めている。

ルブーフ以外にPKを成功させているディフェンダーはデイビット・リーではないかと思った人もいるだろう。ここまで予想することができたファンのためにもう一つ。アレシャンドレ・パトがプレミアリーグで決めた得点はPKでの1ゴールだけ。この記録を保持しているチェルシーの選手はパトただ一人。

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