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唯一無二の存在、ミッキー・トーマス

人生の山場に直面しているが、ブリッジで一世を風味しチェルシーとは特別な関係にあるミッキー・トーマスは完全復活を遂げるだろう    

チェルシーに在籍時エースとして活躍していたトーマスは検査の結果、胃癌と判明し今も闘病中である。フットボール界で彼に対する支援の輪が広がっている。

「世界中の人々から多くのメッセージを頂いた。とても嬉しいよ」と週明けに話したトーマス。「まさかこんなにメッセージが届くとは思わなかったね」

FA杯の次なる相手となるマンチェスター・ユナイテッドのテレビステーションでレギュラーを務めるトーマスはチェルシーに移籍を果たし、早速チームに馴染んだ。彼は1984年当時のブルーズサポーターとは特別な関係にある。    

「ここのサポーター素晴らしいね」と数年前にクラブの雑誌のインタビューで答えた元ウェールズ代表のトーマス。「シェフィールド・ウェンズデイとの初のホーム戦で2ゴールを決めたんだ。あれほど素晴らしかったことはないよ」

「もし得点を決めたら13番ゲートに向かうようにとジョーイ・ジョーンズに言われたのは今でも覚えているよ。彼がサポーターたちに自分のことを主役にさせてくれたんだと思う。金のネックレスをつけてサポーターの所へ駆け寄ったけど、そこから抜け出すとネックレスが無くなっていたんだ!」

トーマスはチェルシーで素晴らしいスタートを切ることに成功。当時監督を務めていたジョン・ニールの期待にも応えて見せ、見事にチームをディビジョン2優勝に導き、ディビジョン1へと帰り咲かせた。

当時、2部リーグで戦っていたチェルシーは、チーム自体の運命を左右させるほどの熱狂的なサポーターに支えられており、トーマスはそのサポーターたちの間でも特に愛されていた。    

「サポーターたちは違いを作れる選手が好きだし、自分がプレーして来たチームでもその事は変わらなかったよ」とトーマスは言った。「もし上手くいかない時があっても、110%の力を発揮することができたならきっとサポーターたちはその選手の虜になるに違いない」

「ウェストブロムに加入して以来初となるチェルシー戦は忘れられない。チェルシーのサポーターは試合を通して自分の名前を歌ってくれていたんだ。当時のチェルシーの監督でだったノビー・スタイルズは自分にこう言ったんだ。『君がチェルシーで何をしていたのかは分からないが、君がチェルシーの偉大な選手の1人だというのは理解できるよ。ワールドカップ、ヨーロピアンカップを制覇して来たけど、このように称賛を受ける選手を今までの人生で見たことがない」

「シュルーズベリーでチェルシーと対戦した時も、チェルシーサポーターは同様の対応をしてくれて、得点を決めると自分のために歌も歌ってくれたよ。だからもうチェルシーとは戦いたくなかったんだ」

トーマスはチェルシーに長い間在籍していたわけではないが、彼が成功を納めたという事は確かである。

「チェルシーのようなチームに加入することができて光栄だったよ。移籍の決断に5秒ほどしか時間がかからなかったね」

「チェルシーには色んな人がいたよ。成功を納めるのに十分なポテンシャルは備えていたし、選手たちはみんなそれを物にしていた。チーム全体で見てみてもそうだよ。前線にはディクソンとスピーディー、中盤にはジョン・バムステッドのような才能溢れる選手がいたんだ。パット・ネヴィンもまた天才的だったね。自分のキャリアにおいて最高のチームはチェルシーということに疑いの余地はないよ」

トーマスについてはチェルシーの歴史を知る故スコット・チェシャイアに詳しい。チェシャイアはトーマスについて唯一無二のフットボーラーと自著“the legends of Chelsea”に書いている。

「彼は自身の情熱、無尽蔵のスタミナと勤勉さで新しいサポーターを魅了したんだ」とチェシェーは自身の本に綴った。“The legends of Chelsea”はブルーズファンにとって掛け替えのない一冊である。「90分間連続してスプリントを繰り返すことのできる選手はいないんだ。しかし、彼がそれをやってみせようという姿勢がチームメイトの闘志に火を付けさせたんだ」    

「接触プレーを顧みず、相手チーム、審判ともよく衝突していた。だけど、内心ではいつもそれを楽しんでいたんだ」

現代のフットボールではそのような好戦的な選手は存在しない。彼のような選手は唯一無二の存在である。ミッキー・トーマスはチェルシーフットボールクラブと共にいる。    

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