インタビュー

コブハムでの練習再開、ストライカーとしての心構え、今シーズン序盤の苦労について語ったタミー・エイブラハム

今シーズンここまで15ゴールを記録し、チェルシーを引っ張るストライカーであるタミー・エイブラハム。シーズンを通してゴールを奪うことの難しさを明かした。

幼い頃から所属するチェルシーでは、トップチームとして過ごす初めてのシーズンに。昨シーズンにローン移籍していたアストンヴィラではプレミアリーグへの昇格に貢献し、今夏にチェルシーへ復帰を果たした。

スーパー杯のPK戦でキックを外した今シーズンの失敗だけでなく、フランク・ランパード監督の下、厳しい時期を乗り越えたや今シーズンのチェルシーでは欠かせないプレーヤーとして活躍していることについて明かした。

その前に、エイブラハムはここ1週間でコブハムでの練習再開。プレミアリーグの決定により、チームメイトとの練習が段階的に許可された。

「自分たちは難しい時期を過ごしたが、戻ってこれて良かったし順調だよ」と明かしたエイブラハム。

「3、4人でのトレーニングはまだまだ慣れない。でも次の段階ではもっと多くの人数で練習できることを期待しているよ」

「これまでは厳しい状況が続いていた」エイブラハムはロックダウン期のことを述べた。「でも1番重要なのは健康だからそこを第一に考えなければならない。戻ってくることが出来たし、早く日常が取り戻されると良いね」

プレミアリーグのプレッシャーは十分激しいものの、FWにとっては独特な重圧がかかっていることだろう。他のポジションでは華麗なプレーを見せなくとも堅実なプレーで評価を得られるが、ストライカーの評価は得点数。ゴールを奪うということはフットボールにおいて最も難しいタスクと言える。

ストライカーの心理について率直に述べたエイブラハム。スウォンジー・シティにローン移籍していた当時、プレミアリーグでの最初の経験を振り返った。10代だったエイブラハムは2017/18シーズンにスウォンジーでプレー。10月までに4ゴールを挙げもののチームは降格し、その後奪ったゴールもわずか1点という結果に。

エイブラハムは少ないチャンスの中で、最初のチャンスを仕留めなければ後はないと考えているようだ。

「スウォンジーではほとんどチャンスが訪れなかったね。でもそのチャンスを掴まなくてはならなかった」と述べたエイブラハム。「唯一のチャンスを決めることが出来なかった。ゴールを決めるのが難しかったね。あのシーズンは自信を失ったし、自分を責めたよ」

「初めてプレミアリーグの舞台はとても厳しかったよ。良いプレーを見せてゴールを奪っても、その後チャンスを作れずに多くの試合を落とした。チェルシーのアカデミーでプレーするのとは大きく違ったから、いち早く学ばなければならなかったよ」

昨シーズンはアストンヴィラへのローン移籍で自信を取り戻したエイブラハム。ディーン・スミス監督の下、ランパード率いるダービー・カウンティを倒して昇格に貢献。シーズンを通して25ゴールを挙げた。

「自分の能力や力量は分かっている」とエイブラハムは言う。「プレミアリーグへの残留を目指していたが、それは叶わなかったね。ありがたいことにアストンヴィラのような良いクラブに移籍することができ、そこで自信を取り戻して自分の役割を果たせたと思うよ」

アストンヴィラではランパードがチェルシーのストライカーとして迎え入れるために十分な活躍を見せたエイブラハム。出場33試合で19ゴール(15ゴール、4アシスト)に絡む成績を収めた。

ただ今シーズン序盤はその実力を疑問視されることもあり、スーパー杯のPK戦を失敗した際には自分の能力を疑ったことを明かしている。

「アストンヴィラでは8、9回のPKのチャンスのうち1度しか外さなかった。だから自信を持っていたよ」と説明したエイブラハム。「順番が回ってくると緊張を感じたのを覚えている。誰もミスしていなかったから必ず成功させなくては、と思っていたよ」

「助走の時に自分のやろうとしていたことを変えたんだ。試合後の更衣室ではチームメイトたちに『心配するな、良い選手は経験することさ』と言われたけど聞く耳を持ちたくなかったね。そっとしておいて欲しかったんだ。涙を流したよ」

「それから自信を失ってしまった。ローン移籍の時は上手くいっていたけど、チェルシーに戻ると上手くいかなくなったんだ。最初のゴールを奪えなかったし、何も出来なかったね。Twitterで叩かれたり、人種差別的なコメントを受けたり、チェルシーでプレーするには不十分と言われたりしてストレスを感じていたよ。フットボール人生では1番落ち込んだ時だね」

幸運にも、エイブラハムの取り組みに対してランパードは彼の起用を続けた。それから10日後のノリッジ戦で先発出場し、チェルシー初得点となる先制ゴールを記録。その試合では2点目も決め、3試合で7ゴールの活躍を見せた。

「頭の中では、もしゴール決めなければスタメンを逃すことになると思っていた」ノリッジとのアウェイゲームまでの積み上げについて述べたエイブラハム。「ゴールを決めたら感情が蘇った。監督の元に駆け寄ると、『チェルシーでの初ゴールを決めたんだ!』と思ったよ」

「そしたら自信が戻ってきた。その試合では決勝点も奪えたし、徐々に自信を取り戻していったよ。チェルシーファンに認めてもらってプレーすることができた」

「ストライカーとして自分自身を信じ、自信を持たなくてはならない。チェルシーのストライカーという責任があるし、自分を信じる力が必要だ。そうすればチームのためにプレーしてゴールを決めることができる。毎試合に気持ちを込める必要があるんだ」

来月の再会が見込まれるプレミアリーグ。ブルーズファンはエイブラハムの好調を願っていることだろう。

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