分析

トーマス・トゥヘルの国内カップ決勝の戦績

パリ・サン=ジェルマンで既に国内カップを制覇しているトーマス・トゥヘルは、土曜日にウェンブリーで行われるFAカップ決勝でイングランドにおいて初めてとなるトロフィー獲得を狙う。

トゥヘルはドイツのDFBポカール(2017年)とフランスのクープ・ドゥ・フランス(2020年)という両国の主要カップ戦で優勝している。どちらもその前年にPK戦で敗れた後の2度目の挑戦でトロフィーを獲得した。ここでは彼の経験したそれらの決勝戦を振り返ってみよう。

2016年DFBポカール決勝:バイエルン・ミュンヘン 0ドルトムント 0 (PK:4-3)

トゥヘルにとってボルシア・ドルトムント監督での最初のシーズン、チームは3年連続となるDFBポカール決勝進出を果たした。

しかし、ドルトムントは接戦の末PK戦で敗れ、3年連続で優勝を逃してしまう。ペップ・グアルディオラ監督率いるバイエルンはポゼッションで圧倒したが、枠内へのシュートは4本だけで、両チームともお互いの良さを消す展開となった。

PK戦ではスヴェン・ベンダーとソクラティス・パパスタソプーロスが失敗し、惜しくもトゥヘルは監督初年での優勝を果たすことができなかった。

2017年DFBポカール決勝:ボルシア・ドルトムント 2アイントラハト・フランクフルト 1

その雪辱を晴らすチャンスは12か月後にやって来る。アリアンツ・アレーナで行われた準決勝で宿敵バイエルンを3-2で破ったドルトムントは、ベルリンで行われたフランクフルトとの決勝に臨んだ。

チェルシーからのレンタル移籍組、マイケル・ヘクターを擁するフランクフルトは、スター選手揃いのドルトムントに負けず劣らずのプレーを見せ、前半30分までに両チームがゴールを決めた。しかし、絶好のチャンスを逃したフランクフルトは後半の半ばにその代償を払うことになる。

ハーフタイムに投入されたクリスチャン・プリシッチがフランクフルトのGKルーカス・フラデツキーに倒されPKとなり、これをピエール=エメリク・オーバメヤンがパネンカで決めてドルトムントが勝利した。トゥヘルはドルトムントでの最後の試合で、監督人生初のタイトルを手にした。

2019年クープ・ドゥ・フランス決勝:PSG 2 レンヌ 2(PK戦:5-6)

PSG1シーズン目のトゥヘルはフランスカップにおいて準決勝まで無失点で決勝に進出するが、最後の最後に不運に見舞われる。

ダニ・アウベスとネイマールの得点で2-0とリードしたPSGの優勝は間違いないように思えた。しかし、ハーフタイム直前にオウンゴールで失点し、その後も相次ぐチャンスを逃したPSGはセットプレーから同点ゴールを決められ、試合は延長にもつれ込む。

多くのチャンスを逃したキリアン・エムバペが悪質なタックルで退場となり、PSGのいら立ちは頂点に達する。PK戦では12本目にクリストファー・エンクンクが失敗してしまう。

試合後トゥヘルは「難しいプレーを試みたが、このような重要な試合では避けるべきだった。自信を失い試合に負けることがあることを自覚していなかった」とコメントを残した。

2020年クープ・ドゥ・フランス決勝:PSG 1 サンテティエンヌ 0

昨年7月に行われたトゥヘルにとって2度目のフランスカップ決勝でPSGはサンテティエンヌを僅差で破り優勝を果たす。

この試合では、ロイク・ペランの悪質なファウルによりエムバペが負傷退場となったが、数的優位に立ったPSGは、ネイマールが先制点を決める。チャンピオンズリーグの決勝戦に臨むPSGがフランスカップを制した。

「5か月試合ができなかった。PSG有利と見られ、誰もが勝利を疑っていなかった。難しい試合だったが決勝に勝てた。」

2020年クープ・ドゥ・ラ・リーグ決勝:リヨン 0 PSG 0(PK戦:5-6)

その1週間後、PSGは再びスタッド・ドゥ・フランスでクープ・ドゥ・ラ・リーグの決勝戦に臨んだ。チャンピオンズリーグの準決勝に進出することになるリヨンが深い位置で守り、PSGの攻撃に耐えるという展開になる。

しかし、リヨンはGKアンソニー・ロペスが見事なセーブを連発しPK戦に持ち込んだ。PK戦では元ブルーズのベルトラン・トラオレが唯一失敗し、この結果PSGは国内3冠を達成、トゥヘルも監督としてキャリア3度目の優勝を果たした。

そして今、トゥヘルは自身にとって4度目、イングランドでは初めてのトロフィー獲得を狙う。

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