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「答えはいつも同じだった。」無名の少年時代、フランスの下部リーグ、会計士としての勉強について語ったカンテ

エンゴロ・カンテがサッカー界の頂点に立つまでの道のりは誰よりも険しいものだった。しかし、今や世界最高のミッドフィルダーとして広く認められ、今夜、彼はユーロ2020フランス開幕戦であるドイツ戦に臨む。ここでは、彼自身の言葉で、フランスでの少年時代、サッカーの夢が叶わなかった場合に備えてのプランBがあったことについて語った。

プロサッカー選手としての地位を確立するには時間がかかった。 12歳、14歳、16歳のときに、プロチームのアカデミーに入ろうとトライアルに行ったが、答えはいつも同じだった。

「アカデミーにはすでにエンゴロのような、あるいはそれ以上の選手がいるから、彼を取る必要はない」と。

この言葉を聞いたとき、私はいつも自分に正直であろうとした。10歳から19歳までの間、私はパリ郊外のスレスヌという地区でサッカーをしてたが、その上には地域レベル、全国レベルがあり、自分は他の少年たちよりも低いレベルでプレーしていると自覚していた。

地元のチームでは、いつも年上の選手たちと一緒にプレーしていたから、自分がトップクラスの選手であることは知っていたが、当時の自分にはまだ早いのではないか、もっと上達しなければならないのではないかと思っていた。トライアルに行ったとき、周りの選手を見ていたら、技術的にも戦術的にも、自分が慣れ親しんできたレベルよりも優れていたんだ。トライアルの結果、合格できなかったときは、いつもこのことを考えるようにしていた。次に機会があれば、自分に合ったタイミングがあるかもしれない、努力を続けようと自分に言い聞かせていた。

自分には経験が必要なだけなんじゃないか、1年でもそのレベルでプレーする機会があれば、同じレベルに到達できるのではないかと感じいたが、1日や1週間のトライアルではそううまくはいかなかった。

最終的には、19歳でブローニュに行き、フランス6部リーグにいたセカンドチームでプレーする機会を得た。私の目標は、シーズンの終わりにトップチームに選ばれるような選手になること、そしてキャリアを積むためにできる限りベストを尽くすことだった。一方で、プロになれない選手も多いので、勉強もしなければならなかった。

私は数学が得意だったので、最終学年のオリエンテーションでアドバイザーから「会計士になるのもいいかもしれない」と言われたんだ。それで、バカロレア(フランスのAレベルに相当)を取得した後、会計士のコースに入ることにした。

家を出てブローニュに移ったとき、私の計画は、試験に合格してプロのサッカー選手になるためベストを尽くすことだった。一歩一歩、サッカーと勉強に集中していった。

週末は移動が多く、放課後にはトレーニングがあったから、勉強する時間を確保したり、宿題や復習をするために自分の時間を取るのが難しいときもあった、でも、すべてについていくために自分を奮い立たせた。優秀な生徒ではなかったけれど、試験に合格することができたから、満足しているよ。

ピッチ上では、より高いレベルに適応しなければならなかった。6部リーグでレギュラーとしてプレーするようになり、自信がつき、チームの中で前向きな気分でプレー出来ていた、時にはゴールを決めることもあったよ。

21歳のとき、監督やクラブから、週1回のペースでトップチームと一緒に練習してほしいと言われるようになった。時には学校を休んででもトップチームと一緒に練習してほしいと言われ、その時に「もしかしたら」と思い始めたんだ。

プロのトレーニングを見て、彼らから学び、彼らがどのように取り組んでいるのかを見ることができたので、私にとっては良いステップとなった。頑張れば自分もプロの仲間入りができるのではないかと思い、それが私のサッカー人生への入り方だった。アカデミーを経て若くしてプロになるのではなく、私は少し別の道を歩んだけど、今日ここにいることを誇りに思うよ。

同年代の選手がアカデミーで活躍し、プロになっていくのを見ていても、常に自分のこと、自分の道を考えていた。私がブローニュのセカンドチームでプレーしていた頃、同世代の代表チームはU-19欧州選手権で優勝した。彼らを見て遅れているとは思わず、フランスのエリートから6部門も離れているのだから、自分のやるべきことをするだけでいいと考えていたんだ。私はサッカーを仕事にするために家を出て、自分の好きなことをして生きていこうと思った。私は一歩一歩物事を着実に進めていきたいと思っていたし、他人を気にすることなく、自分のできることを精一杯やるだけだった。すると、少しずつ、実現していったんだ。

少し遅れてプロになり、予想もしなかった多くのタイトルを勝ち取ったが、プロとしての年月の裏には、多くの努力、多くの成功、そして多くの失敗があった。それらは私を選手として、また人間として成長させてくれた。引退までまだ何年かプレーするチャンスがあるから、これからも成功し続け、美しい瞬間を味わいたいと思っている。

私のモチベーションは以前と変わらず、常にチームのためにベストを尽くすことだ。自分がこうなれる、ああなれるというものではない。サッカーでの成功は集団的なもので、これは常に覚えておくべき最も重要なこと、チームのためにベストを尽くし、チームメイトと一緒にタイトルを獲得することは、サッカー人生において最高のことだと思っている。

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