マッチレポート

マッチレポート: チェルシー 2 トッテナム 2

チェルシーは、トッテナム相手に行われた2021/22シーズン開幕前、最後のプレシーズンマッチを、優勢に進めたものの引き分けで終えた。

前半45分は、ほぼ一方的な展開。チェルシー攻撃陣がシュートを放つ中、スパーズは反撃の糸口を見つけられず、相手陣地での展開となった。

エンゴロ・カンテが中盤で見事にボールを奪取したプレーを起点にハキム・ツィエクが強烈なシュートを放ち、リードを奪った。ティモ・ヴェルナーやマルコス・アロンソがGKピエルイジ・ゴリーニが守るゴールへシュートを放ったがリードを広げることはできなかった。

リードを広げたのはハーフタイム後だった。ヴェルナー、カイ・ハフェルツ、アロンソの3人が左サイドで巧みにパスをつなぎ、ツィエクが2点目を決めた。

しかし、来週に迫るシーズン開幕に向けて選手の温存を考えたトーマス・トゥヘル監督がハーフタイムに交代させた2人に加え、7人を交代させた後、流れが変わり、トッテナムがルーカス・モウラとスティーヴン・ベルフワインのゴールで同点とし、試合は終了した。

5月に獲得したチャンピオンズリーグのトロフィーが、セサル・アスピリクエタをはじめとするチェルシーの選手たちによって初めてピッチでお披露目され、会場の雰囲気が最高潮に達した状態で試合は始まった。

スタンフォードブリッジに詰めかけたブルーズサポーターからスタンディング・オベーションを受けたほか、この試合には250名のナショナル・ヘルス・サービスのスタッフが、新型コロナウイルス感染症対応の活動に感謝を示すため、クラブから試合会場に迎えられた。

立ち上がり早々、会場が沸く接触があった。ティモ・ヴェルナーがボールを受けようとした際に背中を押されたように見えたため、ボックスの端でファウルをアピールしたが、主審のキース・ストラウドはこれを否定した。

しかし、この日一本目のシュートはトッテナム。ソン・フンミンがペナルティーエリアの外から低めのシュートを放ち、一瞬緊張が走ったが、エドゥアール・メンディが右ポストに回り込んだ。

これにチェルシーも応えた。得点には繋がらなかったがヴェルナーとカイ・ハフェルツのコンビネーションによる素早いカウンターを試みた。その後、ハドソン=オドイのチャンスメイキングからハキム・ツィエクが右サイドからシュートを放つが、低く抑えることが出来なかった。

ハドソン=オドイのクロスにマルコス・アロンソが頭で合わせ、チェルシーのこの日一本目の枠内シュートを放った。これはスパーズのキーパー、ピエルルイジ・ゴッリーニが簡単に処理したが、長く待たずして、スコアが動いた。

このゴールは、エンゴロ・カンテの十八番である、見事なゲームの読みと完璧なタックルのタイミングから生まれた。この夜のキャプテンがセンターサークル内で素晴らしいタックルをしてルーカス・モウラからボールを奪うと、ボールはツィエクに渡り、トッテナムの選手たちがゴールへ向かって戻る中、プレスすら受けずにボックスの前までボールを運び、低い弾道のシュートを放った。

その数分後にも、追加点のチャンスがツィエクにやってきた。このときは、ヴェルナーのシュートがブロックされボールがツィエクの足元に落ち、プレスをかわしてカーブをかけたシュートを放ったが、惜しくもファーポストをかすめた。

ここからチェルシーは試合の主導権を握った。ボールポゼッションで支配し、パスが通るたびにチェルシーファンの歓声がブリッジには響いていた。いい流れの中でヴェルナーがゴッリーニをかわしてボールをゴールに押し込んだが、副審のフラッグはすでにオフサイドを示していた。

トッテナム陣地深くでのカンテのボール奪取から、もう少しでヴェルナーに得点が生まれそうなシーンがあった。デレ・アリとエリック・ダイアーから連続してボールを奪い、ヴェルナーにボールが渡ったが、彼の低いシュートは力強さを欠いた。

その後、ハフェルツとツィエクもシュートを放つが、いずれもスパーズのキーパーに阻まれる。前半は、カンテとマテオ・コヴァチッチが中盤をリードし、ハドソン=オドイがワイドで常に脅威となるなど、チェルシーが完全に流れを支配していたが、スコアは1-0のままで前半が終了。

ハーフタイムに、トゥヘルは2人の選手交代を行った。中盤のカンテに代わってティエムエ・バカヨコが投入され、リュディガーがキャプテンマークを受け取り、ウイングバックのハドソン=オドイに代わってクリスティアン・プリシッチが入った。

後半に入ってからは、トレヴォ・チャロバーとクル・ズマが見事なディフェンスを見せてソンの得点を阻むなど、ブルーズにとっては何度か危ない場面もあったが、追加点を奪ったのはチェルシーだった。

ツィエクが再びゴールを決めた。左サイドでヴェルナーとハフェルツが素早いパス交換をした後、ペナルティスポットのすぐ横でアロンソがボールを後ろへ切り返した。これをハキムがミスなくゴールを決めて、この夜の2点目となった。

ヴェルナーとプリシッチはゴッリーニのさらなるセーブに阻まれたが、その間にトッテナムが1点を返した。このゴールは、チェルシーにとってはアンラッキーなものだった。まず、ボックスの端で跳ね返ったボールが、スペースにいたルーカス・モウラの足元に落ち、さらにそのモウラのシュートがアントニオ・リュディガーに当たって大きく逸れ、メンディの頭を超えてゴールに吸い込まれた。

これに対し、トゥヘル監督は7人の選手を変更し、先発した選手からチャロバーとメンディだけを残し、残り全員を交代した。キャプテンマークはメンディが受け取った。

投入された選手の一人、ティーノ・アンジョリンに、夢のようなファーストプレーが巡ってきた。アンジョリンは右サイドから切り込みながら、2人のディフェンダーを巧みにかわし、左足でファーポストに向かって強烈なシュートを放った。ゴッリーニの見事なセーブに阻まれ、ポストをかすめてしまったが見事なプレーだった。

試合の終盤は、両ゴール前でチャンスが生まれ、互角の戦いになっていった。ベン・デイビスのシュートがメンディを超えた場面は、イーサン・アンパドゥが見事な判断力で戻ってクリアした。

しかし、残り20分でトッテナムは同点に追いついた。スティーヴン・ベルフワインが左サイドを突破し、ペースを活かしてチャロバーにコースを消される前にシュートを打つと、低い弾道のシュートがメンディの股を抜けてゴールに吸い込まれた。

チェルシーはすぐに反撃を試みた。しかし、プリシッチはプレッシャーに耐えられずシュートは大きく外れ、アンジョリンのシュートも封じられてしまった。

そのまま試合は終了、2-2の引き分けに終わったが、トゥヘル監督は、試合を完全に支配した前半に限って、チームのまずまずのパフォーマンスに満足しているようであった。

チェルシー(3-4-3):メンディ;チャロバー(ミアズガ80)、ズマ(アンパドゥ63)、リュディガー(サール63);ハドソン-オドイ(プリシッチh-t)、カンテ(c)(バカヨコ46)、コヴァチッチ(ロフタス=チーク63)、アロンソ(ザッパコスタ63);ツィエク(アンジョリン63)、ハフェルツ(エイブラハム63)、ヴェルナー(ケネディ63)

サブ:ケパ、ベッティネッリ、バチュアイ

得点:ツィエク 16、49


トッテナム(4-2-3-1):ゴッリーニ;ドハーティ(オーリエ80)、タンガンガ、ダイアー、レギロン(デイビス73);スキップ、ホイビュルク(ウィンクス46);ルーカス・モウラ、アリ、ベルフワイン(スカーレット80);ソン

サブ:ホワイトマン、ロドン、オモレ、カーター・ヴィッカース、シソコ、ジョン、クラーク

得点:ルーカス・モウラ56、ベルフワイン70


主審:キース・ストラウド

チェルシーからその他