ブリッジでマルメを破ったブルーズは、今夜スウェーデンでリマッチに臨む。この試合を前にチェルシーのクラブ史に精通するリック・グランヴィルとデータ収集家ポール・ダットンが主なポイントを紹介する。
グループHのチェルシーのマルメ戦は、日本時間26時45分にキックオフされることが決定したチャンピオンズリーグの試合のひとつだで、テレビ放送の時間をずらし、視聴者数を増やすことが目的となっている。
グループ2位のチェルシーと最下位のマルメの対戦は、ユヴェントス対ゼニトの試合が後に行われるため、中間点を過ぎて最初の試合となる。マルメのヨン・ダール・トマソン監督は、チケットが完売したこの試合で、お祭りのような雰囲気になることを期待しているだろう。
興味深いことに、スウェーデンの王者は現在、リーグ戦にてアウェーでは最高の成績を収めているが、ホームでは4位に甘んじている。スタムフォードブリッジで大敗して以来、1引き分け2勝で、あと数試合でシーズン終了となる国内リーグの首位に立っている。
チェルシー 4-0 マルメ FF (H) | チャンピオンズリーグハイライト
スタンフォードブリッジで行われたチャンピオンズリーグ、チェルシーのマルメFF戦(4-0)のハイライト映像。
チェルシーは、スウェーデンのチームとの過去7回の対戦では、すべての大会において4勝3引き分けで無敗となっている。マルメとの過去3回の対戦では、合計でチェルシーが9-1で3勝している。
過去16試合でわずか5失点しかしていないブルーズはは、この試合に勝てば、2月のノックアウト・ラウンド進出に向けて大きな一歩を踏み出すことになる。そして、ロマン・アブラモヴィッチ時代の2000ゴール記録まであと2つとなっている。
チェルシーは欧州での次のゴールが1958年から数えて500点目となる。
— 主なデータ
チェルシーのニュース
2週間前にホームで行われたこの試合では、ブルーズが攻撃的な姿勢を見せ、4-0という結果はトーマス・トゥヘル監督の任期中でチャンピオンズリーグにおいて最高のものとなった。それ以来、リーグ戦では10ゴールを挙げ、2位以下との差を3ポイントに広げた。
ロメル・ルカクとティモ・ヴェルナーは、ロンドンでの試合中に負傷し、代表戦明けまで離脱することになった。幸いなことに、クリスチャン・プリシッチが8月以来、初めて召集されることにより、3トップの選択肢は増加した。
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8月以来の召集となるプリシッチ
ハーフタイム前に両ストライカーを失ったにもかかわらず、ブルーズは7本のシュートを放ったのに対し、マルメは2本だけとなった。マルメはチェルシーのプレッシャーに対応できず、ジョルジーニョがPKで2ゴールを挙げた。ニューカッスル戦で今季3度目の成功を収めたイタリア代表MFは、プレミアリーグで初めて10回連続でPKを成功した選手となった。
また、「偉大なるデンマーク人」アンドレアス・クリステンセンは、エステルスンドの
"同胞 "を相手に、ロイヤルブルーのユニフォームで初ゴールを決めた。さらに、交代出場したカイ・ハフェルツが3点目を決めたことは、チーム全体としても大きかったと言えるだろう。
前節マルメ相手にゴールを決めたクリステンセン
UEFAの調査によると、今大会の平均ポゼッションはチェルシーが66.7%で(リヴァプールの60.3%を上回る)、パス精度(90.3%)と共にトップとなっている。
しかし、これらのデータは、特に堅固なディフェンス相手の「崩し」がなければ意味をなさない。そして週末のニューカッスルとのリーグ戦でも、カラム・ハドソン=オドイが相手ディフェンスの背後に回り込み、先制点の切っ掛けを作った。ブルーズは、チャンピオンズリーグのライバルチームたちよりも、高い位置でボールを奪うことに成功している。
ハキム・ツィエクはセント・ジェームズでのゴールがオフサイドの判定を受け、さらにエミル・クラフトの介入により簡単なタップインができなかった。
一方、今大会でチェルシーよりも相手のチャンスを防いでいるのはバイエルンだけで、エドゥ・メンディはこれまでに3本しかシュートを打たれていない。
マテオ・コヴァチッチはハムストリングのため欠場、メイソン・マウントは病気のため土曜日のバーンリーでの復帰が現実的な目標となっている。18歳のハーヴェイ・ヴェイル(両利きの攻撃的MF)は、今夜の試合もトップチームの遠征に参加している。エンゴロ・カンテは欠場することになった。
1 | ユヴェントス | 2 | 2 | 0 | 0 | 4 | 0 | 4 | 6 | ||
2 | チェルシー | 2 | 1 | 0 | 1 | 1 | 1 | 0 | 3 | ||
3 | FCゼニト・サンクトペテルブルク | 2 | 1 | 0 | 1 | 4 | 1 | 3 | 3 | ||
4 | マルメFF | 2 | 0 | 0 | 2 | 0 | 7 | -7 | 0 |
マルメのニュース
チャンピオンズリーグのグループステージ中盤に差し掛かった時点で、マルメは本物のゴールチャンスを作ることも防ぐこともできない、2番目に成績の悪いチームと評価されている。
国内でも、ヨン・ダール・トマソン監督は、得点ではリーグトップであるにもかかわらず、勤勉なチームが十分なチャンスを作り出せていないことを懸念している。
元ニューカッスル・ユナイテッドのストライカーである彼は、生産性の低さの原因がボール回しの遅さと攻撃の鈍さにあると考えている。スウェーデンのトップリーグは4月に開幕し、12月初旬にクライマックスを迎えることを忘れてはならない。
しかし、先週のトップ争いではAIKを1-0で下し、土曜日のシリウス戦では後半に5点が生まれる乱打戦を制して3-2で勝利し、タイトル防衛に向けて順調に進んでいる。
マルメは前節、ヨー・インゲ・ベルゲットのPKで先制したが、中位に位置するシリウスは、エリア外から2本のシュートを放ち、逆転した。
ブリッジでの試合に出場したヨー・インゲ・ベルゲット
アントニオ・ミルコ・チョラクがヘッドで同点に追いついた後、両チームともピンチを迎えたが、最後はチョラクが至近距離からのタップインで、彼のリーグ戦での通算成績を13に伸ばし、チームに勝利をもたらした。
トマソンは、チャンピオンズリーグの「パーティー」のために街やスタジアムが変貌するのを見るのがどれほど楽しみかを語っている。チームが自分たちの力を発揮することを望んでいると言うが、一方でオープンすぎるプレーでチェルシーにスペースを突かれることを警戒している。
今夜、トマソンは経験豊富なオスカル・レヴィツキを復帰させるだろうが、同僚のMFアンデルス・クリスティアンセンは欠場する。ロンドンでの試合では出場停止だったアネル・アフメドジッチも出場可能で、3人のセンターバックのうちの1人になることはほぼ確実で、エリク・ラーソンが右ウイングバックに戻り、5人で守ることになるだろう。
折り返し地点
これから2つのテストマッチが控えているため、今夜のマルメ戦はチェルシーにとっては絶対に勝たなければならない試合だ。今夜、グループ首位のユヴェントスとチェルシーが勝てば、上位2チームの勝ち点はそれぞれ12と9となり、マルメは敗退が決まり、ゼニトは勝ち点6のままとなる。なお、勝ち点が同じとなった場合は、直接対決の結果に応じて順位が決まる。
トーマス・トゥヘル:マルメの逆襲に気をつけなくてはならない
ブルーズのトーマス・トゥヘル監督がチャンピオンズリーグのマルメ戦を前にインタビューに臨んだ。
ゼニトは国内の2試合で11ゴール、失点はわずか2と好調である一方、ユーヴェはCL3戦無敗だが、ここ3試合は2敗1分けとなっている。
トリノでゼニトが1点差以上の勝利を収めれば、ユーヴェのグループステージ突破は危うくなり、次節ではブリッジへの遠征が待っている。アリアンツ・スタジアムでの膠着状態に加え、チェルシーがスウェーデンで成功を収めていることから、サンクトペテルブルクで勝利するか、敗北を避けることができれば、トーマス・トゥヘル監督は決勝トーナメント進出を確実なものとすることができる。