分析

データからみるユーヴェ戦:絶妙なバランス感覚と王者の風格で相手を圧倒したブルーズ

チャンピオンズリーグ・グループステージの重要な局面で最高のパフォーマンスを発揮し、ホーム・ブリッジでユヴェントスを4−0で撃破したチェルシー。ここでは試合の主なポイントをデータから振り返ってみよう。

 

SW6で流れるマッドネスの「One Step Beyond」は、チェルシーのホームでの勝利を象徴する曲としてよく知られているが、昨夜もブリッジはその音楽に浸った。

オールドレディは疲れと喪失感に襲われ、チェルシーの多彩な攻撃により混乱し、最高の自信を持ってプレーするブルーズのディフェンス陣相手にゴールを奪うことができなかった。

トーマス・トゥヘル監督のチームは王者の貫禄を見せ、前半半ばにトレヴォ・チャロバーが先制してからは一度も止まることなく、リース・ジェイムズ、カラム・ハドソン=オドイ、ティモ・ヴェルナーのさらなるゴールでビアンコネーリを圧倒した。

ヨーロッパの覇権を再び握れるかどうかが議論の中心となっている中、ブルーズはユーヴェと勝ち点で並び、直接対決の結果二よりグループHで首位の座につくことに成功した。2週間後の第6節で結果を出せば、ブルーズは13回目のグループリーグ首位突破が約束されることになる。

良い連携を見せた攻撃陣

カイ・ハフェルツがハムストリングを痛めていたこと、ティモ・ヴェルナーとロメル・ルカクがまだ完全に復調していないことで、センターフォワードとしてプレーできる選手がいなかったが、トゥヘル監督は、クリスチャン・プリシッチを即席の1トップとして起用した。プリシッチは、エリア内に自由に入り、ユーヴェのディフェンダーのレオナルド・ボヌッチやマティアス・デ・リフトを苦しめた。

プリシッチはゴールに向かってシュートを打つことができず、タッチ数も20回と少なかったが、彼の仕事ぶりと巧みな動きがチェルシーのポゼッションを高めた。チェルシーはエンゴロ・カンテがいつもより前線でプレーし、ユヴェントスに対し序盤から積極的にプレスを仕掛けた。

ベン・チルウェル、ハドソン=オドイ、ハキム・ツィエク、そしてプリシッチは、しばしば左サイドから効果的な連携を見せた。その結果、相手の中盤は引き離され、ブルーズのウイングバックが利用できるスペースが生まれた。

トゥヘル監督の戦術的な調整は、試合ごとに微妙な違いを見せながらも、相手に対抗し、自分たちの強みを強調するのに非常に効果的で、今回も見事に機能した。

セットピースのスペシャリスト

週末のレスター・シティと同様に、セットプレーが突破口となり、今季9個目のゴールを奪った。

アントニオ・リュディガーからのボールをチャロバーがシュートできたのは、運が良かったのかもしれないし、相手がハンドを訴えたシーンは緊迫感に満ちていたことも事実だが、至近距離からのゴールは、今まで見たこともないような力強さがあった。

このゴールにより、22歳のチャロバーは、センターバックとして今シーズン3点目を挙げ、プレミアリーグでのゴールデビューに続き、チャンピオンズリーグでも初スタメン出場でゴールを決めた。

タフな対戦相手

1月の就任会見で、トゥヘルは「誰も対戦したくないチームを作る」と述べたが、それは今も昔も変わらないだろう。チェルシーは国内外で勢いがあり、特に守備力には大きな自信を持っている。

ブルーズはトゥヘル監督就任から50試合で31回目のクリーンシートを達成したが、これはこの期間の欧州5大リーグの中では最も多い。バイエルン人の指揮下では、わずか24ゴールしか奪われていない(1試合あたり0.48ゴール)。2021/22シーズンは、プレミアリーグで4回、チャンピオンズリーグではユーヴェとのアウェー戦で1回だけ、いずれも大会ベスト記録を更新している。

昨晩、我々のバックラインが破られた時も、予測、敏捷性、勇敢さのコンビネーションでクリーンシートを守った。ユーヴェのシュート数は2本で、前半と後半にそれぞれ1本ずつだった。

アルバロ・モラタが同点に追いついたかと思われたが、チアゴ・シウバがライン側でボールをクリアーし、更にその後エドゥアール・メンディがウェストン・マッケニーのシュートを好セーブした。

ゴール期待値(xG)は、チェルシーの3.09に対し、ユヴェントスは0.75となり、7-0で大勝したノリッチ・シティ戦以来、6試合ぶりの高記録となった。シュート数はユーヴェの8本に対し、チェルシーは21本で、うち8本が枠内、7本がブロックされた。

コブハムの功績

チェルシーの歴史上初めて、チャンピオンズリーグで3人のイギリス人がスコアシートに名を連ねることになった。この大会では3チーム目の偉業で、この3人は全員アカデミー出身の選手だった。

その中でも最も優れていたのはジェイムズで、彼は今シーズン5ゴール目を挙げ、チームのゴールランキングのトップに躍り出た。この21歳の選手は、シュート数(5本)とゴール数(3本)が他のどの選手よりも多く、タッチ数82回を上回ったのはリュディガーだけで、3本のキーパスを出したのは彼とツィエクだけだった。

また、ヴェルナーの4点目のために、ハーフボレーで左サイドからピンポイントのパスを出したことも、ツィエクの魅力のひとつであった。

また、7試合連続で先発出場したハドソン=オドイは、その間に2度目の得点を挙げるなど、攻撃面でも印象的な働きを見せた。

トゥヘル監督は試合後、「今日もアカデミーにとって素晴らしい一日だった。才能と謙虚さに満ちた彼らが、スタンフォードブリッジでブルーを纏ってプレーすることは彼らの最大の夢であり、それに参加できたことはとても素晴らしいことだ」と語った。

チェルシーにとって未来は明るいかもしれないが、今の状況も悪くはないと言えるだろう。

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