クラブで2大会優勝、さらにもう2回決勝に進み、チェルシーの年間最優秀選手にも選ばれたジェットコースターのような1年の終わりに、メイソン・マウントがわたしたちの質問に答えながら2021年を振り返り、クリスマスについても話してくれた。

この12ヶ月で、アカデミーで育った少年は一人前の人間になり、そしてヨーロッパ王者にもなった。ポルトでの決勝ゴールのアシストから、トーマス・トゥヘル監督の下、チームで最も信頼できる攻撃陣の一人となったマウントは、今や、スタンフォードブリッジになくてはならない存在となったのである。

この独占インタビューでは、22歳のマウントが、チーム内での役割の変化や、よりゴールを量産するために努力していることについて語り、また、昨シーズン終盤の厳しい戦いとEuro 2020のイングランド代表での過酷な夏を経て、2021/22シーズン開幕時にいかに苦労したかを明かしてくれている。

さらに、クリスマスの特別企画として、メイソンがどのようにこの時期を過ごすのか、クリスマス休暇の過ごし方が年々変化していること、コブハムでの奇妙なシークレット・サンタのプレゼント交換についても話している。英国伝統菓子のミンスパイを片手に、ゆっくりお楽しみください!

メイソン、年末はいつでも一年を振り返るのによい季節です。昨年のこの時期はチームは低迷し、監督も変わりました。2021年にこのような状況になるとは想像できたでしょうか?

この1年を振り返ると、いつも山あり谷ありと言っているけど、その分、感情の昂りも極端に大きくなった。1月、チームは明らかにどん底にいた。

新しい監督が来て、シーズン半ばにはこれまで経験したことのないような移行期間があり、問題を解決して、チームの中での自分のポジションを再び見つけなければならない。毎日トレーニングに励み、チャンピオンズリーグのトロフィーを獲得してシーズンを終えることができたことは、サッカーではどん底から頂点に達することができるのだと、いうことを証明したと思う。

僕らが夢見ていたことであり、チームとして、クラブとして達成したことだから、特別なことなんだ。そして、夏にイングランド代表としてユーロに出場し、またもや決勝戦に進出することができた。今シーズンはスーパーカップを皮切りに、大きなトロフィーを獲得するチャンスがあるから、2022年もこの気持ちを持ち続けたいね。

サッカーでは予想外のことが起こるということを、本当によく学んだ一年となりましたね。

ああ、その通りだよ。良いことも悪いことも、何が起こるかわからない。だから、今起きていることを楽しみ、できるだけ多くのことを学び、毎日から何かを得ようとするんだ。

それが自分のマインドセットで、今は考えられなくても、明日怪我をするかもしれないし、数カ月後にはトロフィーを獲得しているかもしれない。

今はリーグで1位を狙える位置にいるけど、少しでも調子やプレーのレベルを落とせば、タイトル争いから脱落することは分かっている。それが僕らのいるリーグであり、そういった相手と競争しているのだから、常に気を引き締めていかなければならない。

チェルシーでトップチーム選手として3シーズン目を迎えましたが、今年は特に2020/21シーズンの短縮、チャンピオンズリーグ決勝からEuro 2020、そして準備期間の短い中での新シーズン開幕と、厳しい状況が続いていますね。2021年はここまでクラブと代表合わせて67試合に出場していますが、今シーズンの開幕当初はそれが問題となっていたのでしょうか?

頭の中ではプレーしたくて、疲れていないと自分に言い聞かせていた。毎試合プレーして、少しでもチームの役に立ちたいと思っているけど、今振り返ると、おそらく肉体的にも精神的にも少し消耗していたんだろうね。

2シーズン、たくさんサッカーをして、チャンピオンズリーグやユーロのような負担のかかる経験した後だったから、やっぱり疲れがたまっていたんだと思う。それに、普段はあまりしないような小さなケガをあちこちでするようになった。ハムストリングを痛めて2週間ほど動けなかったし、親知らずの問題もあった。

だから、シーズン序盤は止まってはまた動き出すといった感じで、コンスタントにプレーするのが難しく、シーズン終盤のようなレベルにまで到達するのは大変だった。

先発出場が少なく、交代出場することが多かったから、プレーの質を維持するのは難しかったけれど、少し休めた分、今は元の調子に戻りつつあるような気がするよ。常に最高の状態でいたいのであれば、精神的にも肉体的にもエネルギーを補給することが間違いなく大事なんだ。

2020/21シーズンの大半は左サイドでプレーしていましたが、今シーズンは右サイドでプレーすることが多くなりましたね。この2つの役割の主な違いや、リース・ジェイムズに近い位置でプレーする際の彼との連携の重要性について教えてください。

昨シーズンは主に左サイドでプレーしていたけど、縦に突破したり相手ディフェンスの裏を突く動きをするよりも、右足で中に入っていくことが多く、自分にとっては異なるタイプの役割だった。ポジションも動きも違うんだ。

今シーズンは右サイドでプレーすることが多くなって、やっと慣れてきたところなんだ。リースのコンビネーションがうまくいって、チャンスを作り、ゴールを決めることができるようになっているしね。先週のエヴァートン戦でも、リースが自分のゴールをお膳立てしてくれたし、僕たちはお互いのことをよく理解しているんだ。

彼がインサイドにいれば、自分がアウトサイドで相手の背後を狙うし、自分が中央にいれば、彼は逆にワイドに張って、ワンツーを仕掛けたりするんだ。

これまでと同じような関係を築いていくだけだよ。彼のことは昔から知っているし、ポゼッション時、オフ・ザ・ボール時にどんなプレーが好きかも知っている。いい連携ができていると思うけど、これからも努力を続けてチームのためにベストを尽くしたい。

最近のあなたは多くのゴールを決めています。リーグ戦4試合で4ゴールというのは、チェルシーでのキャリアで最多記録です。その要因は何でしょうか?

いつだってもっとやりたい欲しいと思っているし、満足することはないんだ。できるだけ早く2桁にいきたいね。昨シーズンのプレミアリーグでの記録にはもう並んでいると思うから、これからはもっとプッシュして、得点を取っていきたい。

こうやってゴールが決められるようになっているのも、ジョー・エドワーズ(アシスタントコーチ)と一緒に練習をしたおかげだと思う。最近は、どうすればもっとエリア内に入れるかについて、彼と細かく研究してきたんだ。昨シーズンから今シーズンの初めにかけての自分の数字を見て、いかにエリア内に入りきれていなかったかがわかったんだ。

彼には、「得点するチャンスがあっても、いいプレーができる君はボールを誰かに渡してしまう。もっと積極的にエリア内に入ってゴールを狙おう」と言われたんだ。数試合後には次々とゴールを決められるようになったから、彼のおかげだと思うよ。

彼が見せてくれた試合の映像の中には、攻撃している時に自分が必死になってエリア内に入っていない場面もあった。でも、プレミアリーグではほとんどのゴールがペナルティエリアの中で決まっているんだ、自分のも含めてね。それに気づいたから、今は積極的にエリア内に入るようにしているし、だから得点できているんだ。

クリスマスということで、サッカー選手としてのこの時期の過ごし方について話しましょう。アカデミー時代には2週間の休暇がありましたが、トップチームではそのような贅沢はありませんね......。

当時は、家に帰り家族と過ごし、休息をとることができるそのわずかな期間を、本当に楽しんでいた。フィテッセにレンタル移籍したときは冬休みがあったから、家に帰ってみんなに会ったり、休暇を過ごしたりすることができから本当によかった。

イングランドではそうはいかないけど、チェルシーで3シーズン目を迎えたから、簡単ではないけど慣れたかな。今年のクリスマスはホテルに泊まるんだ。家族と一緒に過ごしたいけど、それが自分達の世界であり、仕事なんだ。最も重要なのは、ボクシング・デーに勝点3を取るために準備をすることなんだ。

少なくとも、クリスマスの朝は家族と一緒に過ごせますね...。

今年はアウェーでの試合だから、午前中は家族と過ごし、午後からトレーニングをしてからバーミンガムに移動し、ヴィラ戦に臨むことになる。去年と同じように、大家族のようにチーム全員でお祝いして、翌日には勝ち点3を取りたいね。

兄弟、姉、姪っ子も朝から自分と両親に会いに来てくれるから、彼ら、特に小さな姪っ子と一緒に過ごせるのは楽しみだよ。この時期は特別で、プレゼントを開けるときの姪の顔を見ると、とても幸せになるんだ!

クリスマスのランチは?試合の24時間前に七面鳥の丸焼きを食べるのは、栄養士が喜ぶとは思えませんけど?

いつもクリスマスの2週間ほど前に練習場でチームランチをするんだ。試合の前日でもいいとは思うけど、その代わりに家族でクリスマスの朝食をとることが多いね。

朝何時に起きるかによるけど、姉がクリスマスの朝早くから起きているから、いつもは夜明け前に起きるんだ。姉は犬を2匹飼っているから、自分の部屋に入ってきて犬をベッドに放ってくるんだ。

「あと1時間待って」と言うんだけど、犬たちは大はしゃぎするからね。姪っ子もいるし、本当に起きなきゃいけないんだよ。クリスマスにダラダラと過ごすわけにはいかないんだ。サッカー選手にとって睡眠はとても大切だから、チャンスがあればいつでも横になっていたいんだけど、クリスマスの朝は早起きする方が大事かもしれないね。

チーム内のシークレット・サンタのプレゼントでもらった、あげたもので一番印象に残っているものは?

去年はロス・バークリーにWWEのベルトとジョン・シナのヘッドバンド、あと「you can't see me」のTシャツをプレゼントしたんだ。彼はそれを家に持って帰って、今も持っていると思うよ!

誰からもらったか覚えてないけど、たくさんのお菓子が詰まった大きな袋をもらったよ。チームでは子ども扱いされているからね。あとはガレス・サウスゲートの本ももらった。誰かがふざけてくれたんだ。

最後に今年のクリスマスは家で一人で過ごす人もいると思います。特にイギリスでは新型コロナウイルスの感染者が増えていて、隔離している人もいます。彼らやチェルシーファンに向けてメッセージをお願いします。

自分もユーロの時にそうなった経験があるんだ。一番大事なのは安全であることだけど、感染してしまうこともある。ZoomやFaceTimeを使って大切な人や家族と一緒にいるような感覚を味わってほしい。

特にこの時期、一人でいるのは楽しいことではないから、そういう状況にある人には同情するよ。ホームアローンやエルフのようなクリスマス映画を観ながら、とにかくポジティブでいることを心がけてほしい。みんなが最高のクリスマスを過ごし、さらに良い新年を迎えられることを願っているよ!