冷静にボールをキープしチームメイトに的確な指示を送るジョルジーニョは、トーマス・トゥヘル監督の下でチームを率いる役割を担っている。
ナポリから移籍し、マウリツィオ・サッリ、フランク・ランパード、そして現在トゥヘルの下でチームのキープレーヤーであり続ける。
チャンピオンズリーグ準々決勝のポルト戦でも着実なプレーでチームを2013/14シーズン以来の準決勝進出に導いたジョルジーニョが、リーダーとしてのスキルとアトレティコ戦でのエメルソンのゴールをチアゴ・シウバと共に祝った瞬間について語った。
ジョルジーニョ、チャンピオンズリーグ準々決勝ではチームを支え、自身としても初めての準決勝進出を果たしました。ここまで辿り着いた感想は?
素晴らしいことだよ。しっかりとトレーニングに取り組んできた結果で、ヨーロッパのトップチームと対戦できる。このメンタリティーを毎試合維持してトレーニングに取り組み続けたい。
2019年のヨーロッパリーグと異なる点はありますか?
もちろん別の大会だから少し異なる部分はある。ヨーロッパリーグも素晴らしい大会で、バクーで優勝(2019年vsアーセナル)したのは良い経験だった。だけどチャンピオンズリーグはヨーロッパ最高の大会で出場チームもトップクラブばかりだ。誰もが出場したがっているし、チェルシーはいいところまで来ているからこの調子で続けていきたい。もちろん2つの大会は異なるけど、トロフィーを掲げるという目標は同じだよ。
エメルソンとは仲が良いと思いますが、彼がアトレティコ戦でゴールを決めた時どのように感じましたか?スタンドで喜んでいる様子は大きな話題となりました!
「最高だったよ。チームメイト全員が友人でお互いに助け合っているけど、エメルソンとは特に仲が良いから彼が点を決めた時は本当に嬉しかった。毎日しっかりトレーニングに励んでいたからね。チアゴ(・シウバ)と一緒にトレーニングでふざけていて、彼は冗談で1回ボールが来れば点を決められると言っていたんだ。だからそれを本当に実現した時、チアゴに“今日本当にワンタッチでゴールを決めた”と言ったんだ。チアゴはエメルソンがゴールを決めたらスタンドからジャンプして祝うと言っていたんだ。カウンター攻撃からエメルソンが前線に出ていった時、チアゴと目を合わせ“ああ、本当に決めるかも!”と言った。彼がゴールを決めた時はみんな嬉しくて狂ったように騒いだんだ!」
コヴァチッチ、そしてカンテとダブルシックスとしてプレーしていますが、このポジションについて、そしてチームに対する責任感についてどう感じていますか?
「彼らとプレーすることを楽しんでいるしチームにとってもこのポジションでプレーすることは良いことだと思う。自分自身この役割が適任だと思うしコヴァやカンテのような素晴らしい能力を持った選手が近くにいると何でも簡単にできるようになる。プレーを組み立てプレスをかける時、相手をかわすときなどしっかりと判断し、周りで何が起こっているか把握して素早く攻撃に移れるようにパスコースを探すんだ。」
あなたのパス能力には定評がありますが、チェルシーに来てからそれはどれほど進歩したと思いますか?
「大きく成長したと思う。パス技術は元からあったけど、トレーニングでもずっと練習をしている。チェルシーに来てからもちろん成長したと思っているし、チームメイトやチームの戦術をより深く理解できている。お互いを理解するのは時間がかかることだけどうまくいっているし、自分のパスによって相手のチャンスを潰し攻撃することができればいいと思っている。」
パス技術だけでなく、最近ではタックルでボールを奪取しています。これはトレーニングで身につけた能力と言えるのでしょうか?
守備面でチームを助けるのは重要だ、特に自分のポジションではね。ディフェンスを保護してリースやカラム、チリーなどのウィングバックが前線にオーバーラップする時も彼らをカバーしなくてはならない。
タックルでボールを奪うのと正確なパスでアシストするのとどちらの方が嬉しいですか?
「良い質問だね!状況によると思う。もちろんゴールに繋がるアシストはチームを助けるという意味でもいい気分になるけど、同時に守備面でのデュエルで勝つことも重要だ。チームメイトをサポートするということでは守備でもいい気分になるよ。状況が異なるしどちらもいい気分になるから選ぶのは難しいね。」
プレミアリーグとセリエAでプレーすることの違いは何でしょう?
「プレミアリーグの運動量とフィジカルの激しさはここに来るまで経験したことがなかった。プレミアリーグの全チームにフィジカルが強くスピードのある選手がいて、レベルは非常に高い。イタリアのサッカーはより戦術的で、思考能力が必要となる。プレミアリーグはパワー、運動量、タックル、クロス、そして強いフィジカルが求められる。」
チームの中でリーダーであることの重要性は?
「とても大事だよ。このチームには自分以外にもアスピやチアゴ、オリといった選手がいる。」
「チームを助けるという面だけでなく、若い選手も自分たちのような経験のある選手から学ぶ。彼らにとってベテラン勢の話は重要だし、チーム全体が若手をサポートする必要がある。彼らがベテランの話を聞くことも大事だけど、その逆も然りでベテラン勢も若手の言うことを聞かないといけない。若い選手からも当然学ぶことがあるからね。誰もが周りから学んで毎日成長できるし、みんなでお互いを支え合わないといけない。」
昔からチームの中ではリーダー的な存在でしたか?
「そうだね。若いころからピッチ上で周りに指示を出していたし、それが自然にできた。みんなが同じ結果を求めているから、若手でもベテランでも構わないんだ。チームメイトを助けられることが嬉しいし、できるだけ彼らに指示を出そうと思っている。常に自分自身が良いプレーをしてチームメイトを助けようと試みている。」