チェルシーはカラバオカップ決勝で、試合中にオフサイドの判定で3点が取り消され、PK戦が最後のキッカーまでつれ込む非情な展開の末、リヴァプールに敗れた。

リヴァプールが良いスタートを切った後、チェルシーが試合の流れを握り、質・量ともに優れたチャンスを作り出したが、120分の間、両チームに大きな違いはなかった。

レッズのGKケレハーは、前後半ともに0-0を保つために何度もセーブを見せメイソン・マウントとクリスティアン・プリシッチのシュートを防いだ。

また、トレボー・チャロバーに対する悪質タックルでナビ・ケイタが警告を受けなかった場面や、試合中に4つのゴールが無効になったりと、レフェリングに対する疑問も残った。最初の1点は、フリーキックの後のリヴァプールによるものだったが、その後の3点はすべてチェルシーによるものだった。ハフェルツはラインズマンの旗によって2回ゴールを否定されたが、最も物議を醸したのは、ルカクが、至近距離から決めた場面、彼がマーカーの裏へ飛び出した場面でVARによりオフサイドの判定。リプレイでは、ルカクがライン上に残っているように見えた。

このため、試合はPK戦にもつれ込み、両チームとも最初の10人がネットを揺らした後、決着はGKに託された。ケレハーがゴール隅に決め、交代で入ったケパ・アリサバラガがシュートを放ったが、クロスバーを越えてしまい、この瞬間に勝負が決まった。

スタメン

トーマス・トゥヘルはカラバオカップ決勝に向け、スタメンを2名変更した。チャンピオンズリーグのリール戦に続きエドゥアール・メンディがゴールを守り、本大会で前節を戦ったケパ・アリサバラガはベンチに入った。

メンディの前には、アンドレアス・クリステンセンに代わり、トレヴォ・チャロバーが1月上旬のリヴァプール戦以来となる先発出場を果たし、チアゴ・シウバ、アントニオ・リュディガーとともに3バックでプレーした。

中盤はエンゴロ・カンテとマテオ・コヴァチッチが続き、キャプテンのセサル・アスピリクエタとマルコス・アロンソが脇を固めた。前線の3人は、クリスチャン・プリシッチとカイ・ハフェルツに加え、FIFAクラブワールドカップで負った怪我から復帰したメイソン・マウントが先発に入った。

キックオフ前には、両クラブの選手、関係者、サポーターが、紛争4日目を迎えたウクライナの人々に連帯の意を表し、両キャプテンがウクライナのナショナルカラーである黄色と青の花輪をピッチに運び、1分間の拍手がウェンブリー全体に鳴り響いた。

活気溢れるオープニング

ブルーズは、開始わずか5分でリードを奪えなかったことが悔やまれる。ハフェルツはピッチ中央でボールを運び、右のアスピリクエタにパスを送ると、プリシッチに向かって低いボールがゴール前に供給された。残念ながら、このチャンスを得るために素晴らしい走りを見せたプリシッチは、シュートをリヴァプールゴールのケレハーに向けてしまい、アロンソはそのリバウンドのハーフボレーを抑えきれなかった。

前半は、両チームともボールを保持する時間帯と、相手のカウンターを狙う時間帯が交互に訪れ、試合の流れが常に変化する面白い展開となった。

マネはチャロバーを相手に素早い足運びを見せ、チェルシーのペナルティエリア内で何度もフリーになり、ゴールを脅かしたがいずれもブルーズディフェンスに封じられた。またアレクサンダー=アーノルドのボールを受けた際も、シュートは大きく枠を外れ、最初の20分間で最高のチャンスを無駄にした。

チェルシー側は、コヴァチッチが左サイドのハフェルツに絶妙のスルーパスを送った後、マウントがペナルティスポットで素晴らしいポジショニングをしたが、ゴールを背にしており、彼がシュートを打とうと振り向いた時にはリヴァプールディフェンスは体制を整え、シュートはブロックされた。

メンディの活躍

30分になると、リヴァプールも勢いが出てきた。しかし、リュディガーとチアゴ・シウバがボックス内で素晴らしいプレーを見せ、危険なプレーを防いだ。

しかし、リヴァプールの脅威が増す中、スコアを同点に保ったのはGKのおかげだった。ケイタが放った強烈なシュートをメンディが右へ身を低くして防ぎ、さらにマネが放ったシュートを素晴らしい反射神経で至近距離からはじき出した。このダブルセーブにウェンブリーでは驚きの声が上がった。

勢いがリヴァプールへと移っているように見えた矢先のことだった。プリシッチが前に出て、ハフェルツがスルーパスを出すと、カウンターで攻め込んだ。しかし、彼が放ったチップはわずかに枠外に飛び、ラインズマンはオフサイドの旗を掲げた。

両チームとも力強く前半を終える

チェルシーは前半を明るく終えた、アロンソのクロスフィールドボールがハフェルツに渡り、ハフェルツがタイミングよくプリシッチに合わせたが、プリシッチのシュートはケレハーがニアポストでセーブした。

リュディガーの巧みなフリーキックが左サイドのアロンソのスペースに入り、ハフェルツがボックス手前でボールを収め、アスピリクエタへパスを出すと、アスピリクエタは左足で強烈なシュートを放ったが、ポストをわずかに越えてしまった。

ハーフタイム直前、ハフェルツとプリシッチが再びコンビを組むと、最高のチャンスが訪れる。この時、ハフェルツはゴール中央のマウントに向かって巧みなパスを出した。しかし、ボールはわずかに後方にずれ、ボレーシュートを枠に飛ばすことはできなかった、これ以上ないほどのチャンスであった。

ハーフタイム後、ブルーズは電光石火のスピードで相手を崩しにかかった。数分後、トゥヘルはなぜチームが先制点を取れないのか考え込んだだろう。まず、ハフェルツがゴール前に低い弾道のボールを送り込むが、誰も触れずゴール前を過ぎ去っていった。次にマウントが裏に抜けボックス内からGKと1対1でシュートを放ったがポストに弾かれた。

緊張感が増す

後半に期待したいところだが、チャンスを生かし切れないことに、チーム内では不満が高まり、このままリヴァプールを自由にしたら自分たちが失点するという懸念も強まっていた。

トゥヘル監督が最初の交代を行ったのは、後半10分のことだった。アスピリクエタが負傷し、ピッチを去らざるを得なくなった。その代役として、この決勝戦までの数日間、怪我からトレーニングに復帰したばかりで、今季初出場となるリース・ジェイムスが登場した。

アロンソが左サイドのマウントを放ち、ボックス内でハフェルツとワンツー、チャンスを作ったがここでもゴールを割ることは出来なかった。

ハーフウェイラインでボールを奪ったチャロバーが、ケイタの悪質なタックルを受け、痛がって倒れた。信じられないことに、レフェリーはプレーを続行し、リヴァプールのカウンターを許した。レッズのミッドフィルダーは、審判がそれを見抜いていればレッドカードが出てもおかしくないチャレンジだったにもかかわらず、フリーキックさえ与えられなかった。

その直後、リヴァプールはメンディがクリアに失敗したボールが、素早いパスでサラーに渡り、ゴールに最も近づいた。サラーはメンディを越えてシュートを放つが、そこにチアゴ・シウバが戻り、ゴール前で見事なクリアを見せる。

ついに運がチェルシーに味方した。アロンソのファールで与えられたリヴァプールのフリーキックの後、マティプが至近距離からヘディングでボールをネットに突き刺したのだ。しかし、VARによる検証の結果、ファン・ダイクがオフサイドポジションでプレーに干渉していたことが示され、ゴールは無効とされた。

延長戦

勢いがリヴァプールに傾きかけたところで、トゥヘル監督は試合を振り出しに戻すため、ロメル・ルカクとティモ・ヴェルナーというストライカーをダブルで投入した。

しかし、この後もメンディがニアポストでディアスのシュートを足で止める活躍を見せた。その直後、今度はチェルシーにゴールの取り消しの順番が回ってきた。コヴァチッチがヴェルナーへパスを出し、そのクロスをハフェルツが頭で合わせたが、ヴェルナーはオフサイドポジションから戻っていた。

リヴァプールも3枚替えで応戦し、チェルシーがゴール前の混戦で重要なブロックを連発したため、一瞬パニックになったが、CKの後にメンディがまたビッグセーブを見せた。ルカクがアロンソの低いクロスを合わせたが、これもケレハーのセーブに阻まれ、クラブワールドカップ決勝と同様、トロフィーの行方は延長戦にも連れ込んだ。

またもやゴールが認められず

チェルシーは延長戦に入ると、ヴェルナーがカーブをかけてシュートを放つ、そしてついにルカクがマーカーをかわして至近距離からゴールを揺らすが、ここでもラインズマンは旗を上げ、リプレイを見ても信じられないほど厳しい判定だったにもかかわらず、再びゴールは否定された。

延長戦前半は、ゴール前でのアクションはそれくらいしかなかった。アレクサンダー=アーノルドとハフェルツが選手間の争いに関与したとして、両者とも警告を受け、前半が終わった。

信じられないことに、チェルシーは3度ゴールがオフサイドの判定で取り消された。

PK戦

そのため、ボールは合計4回ゴールネットを揺らしたにもかかわらず。試合は120分で0-0に終わり、カラバオカップ決勝はPK戦で決着することになった。メンディに代わってケパ・アリサバラガがゴールマウスについた。

ミルナーの得点 - 左下隅に決まる。

アロンソの得点 - ケルハーは右方向へ行ったが、右隅に決まる。

ファビーニョの得点 - 中央にチップ

ルカクの得点 - ケレハーを間違った方向に送り、右に流し込む。

ファン・ダイクの得点 - ケパが右に飛んだが、ボールは彼の上に飛んでいった。

ハフェルツの得点 - 時間をかけ、落ち着いてゴール下へ。

アレクサンダー=アーノルドの得点 - ケパが再び右方向へ、しかしパワーが強すぎる

ジェイムズの得点 - GKの手の届かない左へ

サラーの得点 - 高い位置からゴール上隅へ

ジョルジーニョの得点 - トレードマークのスタイルで隅へ

ジョッタの得点 - 中央の低い位置

リュディガーの得点 - ケレハーのダイブの後ろ、高い位置で中央。

オリギの得点 - 中央にまっすぐ置かれる

カンテの得点 - ケレハーが逆へ飛び左へ。

ロバートソンの得点 - 左サイドの低い位置

ヴェルナーの得点 - ケルハーの手が届かない左下隅に右中間。

エリオットの得点 - 左方向へ高い位置

チアゴ・シウバの得点 - 再び左上へ

コナテの得点 - ケパが左側に手を出したが、防げなかった。

チャロバーの得点 - 高い位置から中央へ

ケレハーの得点 - 左上隅

ケパのミス - クロスバーの上へ

次の予定は?

チェルシーはミッドウィークに再びカップ戦に臨む。次はFAカップ5回戦で、現地時間水曜日の夜7時15分キックオフでチャンピオンシップのルートン・タウンに乗り込む。そしてプレミアリーグは次の土曜日、午後3時にバーンリーとのアウェー戦で再開される。

チェルシー(3-4-3);メンディ(ケパ 120);チャロバー、チアゴ・シウバ、リュディガー;アスピリクエタ(C)(ジェイムズ 55)、カンテ、コヴァチッチ(ジョルジーニョ 105)、アロンソ;プリシッチ(ヴェルナー 73)、ハフェルツ 、マウント(ルカク 73)サブ:サール、ロフタス=チーク、ソウル、ハドソン=オドイ警告:コヴァチッチ 89、カンテ 99、ハフェルツ 105+1

リヴァプール(4-3-3):ケレハー;アレクサンダー・アーノルド、マティプ(コナテ 91)、ファン・ダイク、ロバートソン;ヘンダーソン(C)(エリオット 80)、ファビーニョ、ケイタ(ミルナー 80); サラー、マネ(ジョタ 80)、ディアス(オリギ 97)サブ:アリソン、ツィミカス、オックスレイド=チェンバレン、南野警告: アレクサンダー・アーノルド 105+1

主審; スチュアート・アットウェル

観客数:85,512人