チェルシーの新しい2021/22サードキットが発表されたことをうけて、ここでは近年ブルーズが第3ユニフォームをまとって輝きを放った試合を振り返ってみよう。

2009年 FAカップ対エヴァートン

2009年のFAカップ決勝ではコイントスの結果、エヴァートンが青のホームキットを着ることになった。チェルシーは、黒のアウェーキットを使うのではないかと予想されたが、このウェンブリーでの記念すべき試合ではイエロー一色のサードキットが選ばれた。

トフィーズは、FAカップ決勝では最速となる開始25秒でルイ・サハが先制点を挙げた。しかし、チェルシーは見事に立ち直り、ディディエ・ドログバのヘディングシュートで同点に追いつくと、後半にはフランク・ランパードが左足でゴールを決めて逆転する。

その後、フローラン・マルダのシュートがクロスバーの下側に当たってゴールラインを越えたように見えたが、審判がゴールと認めず3点目とならない。結局、黄色のユニフォームを着たチェルシーが2-1で勝利し、この大会5度目の優勝を果たした。

2012年 チャンピオンズリーグ対バルセロナ

チェルシーでは、第2ユニフォームとして白を着用することが多いが、2011/12シーズンのサードキットは、胸の上の部分にダークネイビーと黄色のバンドが入ったやや異例のものだった。このキットは3試合しか使用されなかったが、2012年4月にカンプノウで行われた試合は、クラブの伝説として語り継がれている。

史上最高のクラブチームを相手に10人になったブルーズ。前半の終わりにアンドレアス・イニエスタが先制し、流れはバルサが掌握したと思われた。

しかし、ブルーズはラミレスが見事なループシュートで1点を返し、その後も堅いディフェンスで相手の攻撃をことごとく跳ね返し、最後はフェルナンド・トーレスがビクター・バルデスを振り切ってゴールを決め、チャンピオンズリーグ決勝進出を決めた。

2013年 プレミアリーグ対アストンヴィラ

チェルシーは2012/13シーズンにサードキットを着用し、様々な結果を残したが、トランスフォーマーのような黒と黄色のユニフォームは、プレミアリーグの最終戦であるヴィラパークでのアウェー戦での出来事により、クラブの歴史の中で特別な位置を占めることになった。

アーセナルとトッテナム・ホットスパーとのチャンピオンズリーグ出場権争いに加わるための重要なポイントであったが、試合は、1時間後にフランク・ランパードがシュートを決めて同点に追いつき、ボビー・タンブリングが持つクラブ記録の202ゴールに並ぶという、重要かつ歴史的な展開となった。

さらに試合終了2分前には、エデン・アザールのパスからスーパー・フランクがゴールを決め、チェルシーの新たな記録を打ち立て、翌シーズンのチャンピオンズリーグ出場をほぼ確実なものにした。

2020年 プレミアリーグ対アストンヴィラ

チェルシーは黒のサードキットを着用し、2019/20シーズンにヴィラパークで2-1の勝利を収めたが、この日の結果は、それを取り巻く出来事に比べれば重要性は低くなった。

コロナウイルスの流行により3ヵ月以上のリーグ戦中断後の初戦となったこの試合は、サッカー再開に向けた最初の暫定的なステップとなった。6月に行われた中断後初のプレミアリーグの試合は、無観客で行われ、その場にいる全員の健康と安全を確保するためにいくつかのプロトコルが用意された。

NHSへの感謝の気持ちを表す青いハート型のバッジが付いたシャツを着て、選手の名前を人種差別撤廃運動「Black Lives Matter」を支持する文言に置き換えたブルーズは、後半3分でクリスチャン・プリシッチとオリヴィエ・ジルーが2点を決め、緊張感の漂う中、貴重な勝ち点を獲得した。

2020年 チャンピオンズリーグ対セビーリャ

昨シーズンのサードキット、オレンジがかった赤とダークブルーの組み合わせは、チェルシーファンの間でも意見が分かれたかもしれない。ウェスト・ブロムウィッチ・アルビオンでの最初の試合はうまくいかなかったものの、その後エアマックス180にインスパイアされたユニフォームは、ブルーズに幸運をもたらした。

昨年4月、セビーリャのエスタディオ・ラモン・サンチェス・ピスフアンで行われたチャンピオンズリーグ準々決勝ポルトとの第1戦で2-0と勝利したのをはじめ、このキットを着用した残りの4試合すべてでチェルシーは勝利を収めた。

オリヴィエ・ジルーは、チェルシーの選手として初めてチャンピオンズリーグの試合で4ゴールをマークし、34歳と63日という最年長でハットトリックを達成するなど、記録的な活躍を見せた。