木曜日にヨークシャーでバーンズリーとの試合に臨むチェルシー。この試合を前にベン・チルウェルがレンタル先となったこの地方で初めてプロ選手としてチャンピオンシップを経験したこと、そしてスタンフォードブリッジに辿り着くまでの自身の軌跡について語った。

FAカップ第5ラウンドでオークウェルにてバーンリーと対戦するチェルシーだが、チルウェルはこの地域に戻るのは彼にとって特別な意味があると説明する。チルウェル2015/16シーズン、若手としてレスターでトップチーム入りを目指していたが、そのシーズンにチームがプレミア優勝を果たしたこともあって、それは簡単なことではなかった。ユースチーム期待の選手として注目されたが、それまでの試合出場はリーグカップ戦のみであった。

PK戦の末敗れたハル・シティでデビューしたすぐ後にチルウェルはハダースフィールドに短期間レンタル移籍しトップレベルのサッカーを経験することになる。

彼のような若手選手にはよくあることだが、テリーズを翌シーズンにプレミアに昇格させたデイヴィッド・ワグナー監督がチルウェルの獲得に動いたのだった。

「大きな変化だった。当時イングランドU20代表の遠征中で、帰ってくるとニール・デュースニップ監督がU21に呼んでくれて、それは自分のキャリアにとってとても大きなステップだった。その次の日から2日間試合には出られなかったけどU21に参加し、父と車で帰る途中に代理人から電話が来て、次の日からハダースフィールドに行くと言われたんだ。だから父と一緒に文字通り実家に戻って荷物をまとめて、次の日の朝ハダースフィールドに向かった。」

11月下旬から1月初めまでの短期間のレンタル移籍ということで、リーグ戦に8試合出場した後にクリスティアン・フックスの交代要員としてレスターに呼び戻された。

しかしハダースフィールドで過ごした日々は、プロとしての現実、プレッシャーを知る貴重な経験となった。

「当時18歳だったから怖かった。レスターではU23チームにいたから、トップチームのドレッシングルームに入るのは初めてだったからね。初日、当時の監督デイヴィッド・ワグナーのオフィスに呼ばれた。彼はいい監督で彼の下でプレーするのが好きだった。彼は30分ほどチームの目指すサッカー、それがいかに自分にフィットするか説明してくれて少し気分が楽になった。それからドレッシングルームに連れていかれ、勝つことが全てとされるトップチームの選手たちに会ったんだ。ハダースフィールドは自分のキャリアにとって大きなステップだった。U23では選手として成長することが唯一の目標となるが、トップチームでは勝つことが全てであり、楽しむだけでは十分ではない。仕事としてサッカーに携わる人たちを見ることで大きく成長することができた。」

出場機会の少ない選手でさえ、奇跡の優勝を果たしたチームを去ることを躊躇ったが、チルウェルはトップチームのサッカーを経験することは、彼にとってより貴重な経験となっており決して後悔していないという。

実際シーズン終了時にはレスターの一員としてリーグ優勝を経験したが、試合出場は1月のFAカップ対トッテナム戦2試合のみで、逆にシーズン最後までハダースフィールドでプレーできなかったことは残念だったと言えるかもしれない。

「レスターの調子が良かったから誰もがそこに戻りたがっていると思っただろう。自分の中でもそういう気持ちはあったけど、当時はトップチームに入っていなかったし、ハダースフィールドでは毎週試合に出場していた。チャンピオンシップでプレーすることは本当に好きだったし、ハダースフィールドのことはドレッシングルームを含めてすべてが気に入っていた。そこからレスターに戻るのはほろ苦い経験だった。レスターは好調だったし、それはいい事だけど自分に出場機会が与えられないことも意味していた。実際にそのシーズンは一回もリーグ戦でプレーしていないと思う。もちろんレスターの控室で勝利に対するメンタリティーを見ることはいい経験になったけど、当時必要だったのはシーズンを通してハダースフィールドでプレーし、トップチームのサッカーを経験することだったと思う。」

彼にとってハダースフィールドでの時間は短いものとなったが、そこで貴重な経験を積んだことにより、翌シーズンからレスターでより大きな役割を担った。2017/18シーズンはフックスの後釜として左SBのレギュラーに定着し、イングランド代表にも召集され、チェルシーで活躍することになった。