エデン・アザールが去ったタイミングでの加入となったクリスティアン・プリシッチにとって、その面影を背負わされるのは避けられない運命だろう。
両者ともにドリブルでの突破が武器で、一瞬の加速力が持ち味だ。しかしプリシッチはあくまで自分自身としてここで戦う意思を示している。
「もちろんそういう話は聞くよ」とアザールとの比較についてコメントするプリシッチ。「でも自分は違う考えだね。彼(アザール)は彼でクラブのレジェンドで、素晴らしい功績をここで残した素晴らしい選手だ。でも自分には自分のできることがあって、クラブのために自分の実力を示すだけだよ」
1月にボルシア・ドルトムントからの加入が発表されたプリシッチ。シーズン終了まではローン移籍という形でドイツに残りプレーを続け、夏に満を辞してチェルシー加入、すでにプレー時間を重ねている。
「フィジカルが求められるリーグだとは聞いていたよ」と話すプリシッチ。「試合の密度も濃いね。どの試合もチャレンジだし、どのチームも特色がある。ブンデスリーガもすごいリーグだった。いいチームが揃っていたし、どの試合もタフだったよ。大きな違いがあるとは思わない」
「ロンドンはすごいね。大都市だよ。ドルトムントはそこまでの規模じゃないけど、いい街だった。でもここでの生活は楽しいよ」
「アメリカの文化はまたヨーロッパと違うからね。食事も、人もね。だからこそドイツへ渡ったのは大きな出来事だった。でもここはアメリカと近いものを感じるね。もちろんまるで一緒とはいかないけど、似ているよ」
今期のチェルシーは、プリシッチも含め多くの若手が躍動。ピッチで近い関係でプレーするのはメイソン・マウントだ。
「すごい選手だね。将来有望だよ。毎日練習でもエネルギッシュだし、試合でもしっかり存在感を残している。チームとして大きなプラスだよ」
「若手主体だからってタイトルを諦めることはない。もちろんどんな試合でも勝利を目指すよ」
「周りの意見は置いておいて、今のチームは才能溢れるワクワクするチームだと思っている。このまま経験を積み重ねていけば、きっとうまくいくんじゃないかな」
「(フランク・ランパード監督から)学ぶことは多い。素晴らしい監督だし、知識も豊富だ。選手としてはトップレベルだったし、ここのこともよく知っている。素晴らしい環境だよ」
「最初の試合の時も、とにかく恐れず前に出てシュートしろって言われたんだ。だからこの舞台に立ってるんだぞってね。自信を持ってプレーして、持ち味を出さないとね」
チェルシーは今夜、リヴァプールとの対戦を迎える。
「スーパー杯では僅差だった。いい試合ができたし、チャンスもあった。また別のアプローチになるかと思うけど、勝つために全力でプレーするよ」
記事:マッチプレビュー - チェルシー v リヴァプール