選手ごとに見ていくこのシーズンレポート。今回はアントニオ・リュディガーのシーズンを振り返ってみよう。
今シーズンは、リュディガーにとって二つに分かれたものとなった。開幕当初、リュディガーはレギュラーから外れていたが、その後ポジションを奪取し、トップ4入りとチャンピオンズリーグ制覇に重要な役割を果たした。
控えめなスタートではあったが、2020/21シーズンの終わりにはチームの成功に大きく貢献した。リュディガーは、ポゼッション時もオフ・ザ・ボール時も安定感を与え、その勝利への決意と闘志でチームのリーダーの一人となった。
その情熱的な献身は、負傷によりマスクをつけて出場したチャンピオンズリーグ決勝でマンチェスター・シティの攻撃に対して際立った。
我慢の日々
夏にチアゴ・シウバが加入し、クル・ズマがセンターバックとして活躍したことで、開幕から数ヶ月間、リュディガーの出場機会は限られていた。
2020年末の時点で、今シーズンのプレミアリーグでの出場はわずか2試合。ニューカッスル・ユナイテッドでの勝利とアストンヴィラとのホームでの引き分けの際に、チアゴ・シウバが休んでいる間に代役を務めただけだった。しかし、チャンピオンズリーグでは、6試合中4試合に出場し、ブルーズはグループEで首位となった。
ディフェンスの戦士
フランク・ランパードがチームの低迷を食い止めるために起用したのを皮切りに、トーマス・トゥヘル監督の下ではリーグ戦4試合を除くすべての試合に先発出場した。
チアゴ・シウバ、セサル・アスピリクエタと並んで、2020/21シーズンの残りの期間、トゥヘル監督が好む3バックを形成した。彼のスピード、優れたポジション感覚、そして負けを認めない姿勢は、新監督就任後の14試合でわずか2失点という結果に表れており、そのうちの1失点はエリア内の混戦の中でリュディガー自身が犯したオウンゴールだった。
チャンピオンズリーグ決勝では、見事なタックルを見せマンチェスター・シティのフィル・フォーデンのゴールを防いだ。
また、ボールをもって何かを起こそうとする意欲や、時にはディフェンスから攻撃参加するなど、トゥヘル監督の下でのブルーズのプレースタイルにとって重要な存在となり、結果的にピッチの反対側でも影響力を発揮することになった。
チャンピオンズリーグ準決勝対レアル・マドリード第1戦では、リュディガーの見事なフィードからクリスティアン・プリシッチがアウェーゴールを決めた。また、スタンフォードブリッジで行われたレスターとのリーグ戦では、今季唯一となるゴールを決め、この試合2-1で勝利したブルーズは、プレミアリーグでのトップ4入りを果たすことになった。
アントニオ・リュディガー 2020/21シーズン・スタッツ
出場回数34試合
先発出場32回
交代出場0回
出場なし17
プレー時間3,132分
ゴール1
アシスト1
プレミアリーグ出場回数 2020/21
プレミアリーグで19試合に出場した。
チャンピオンズリーグ出場回数 2020/21
チャンピオンズリーグで11試合に出場し、そのうち1試合は途中出場した。
FAカップ出場回数 2020/21
FAカップで4試合に出場し、そのうち1試合は途中出場した。
カラバオカップ出場回数 2020/21
カラバオカップには出場しなかった。
ゴール 2020/21
プレミアリーグの1ゴールを決めた。