チェルシーから選出されたイングランド代表選手たちは、火曜日に行われたドイツとの決勝トーナメント初戦のピッチには立たなかったが、トニ・リュディガー、カイ・ハフェルツ、ティモ・ヴェルナーがユーロ2020を去るのとは対照的に、チームのベスト8進出を祝福した。

グループステージ同様、スリーライオンズに先制点をもたらしたのはラヒーム・スターリングで、ハリー・ケインのヘディングシュートが加わり、2-0の勝利を収めた。

スターリングがネットを揺らしたのは、ほぼ互角の戦いだった試合の終了15分前。86分にはケインが追加点。トーマス・ミュラーが開始直後に決定的なチャンスを逃すなどイングランドには運も味方した。

この試合は、入場者数が満員の約半分まで増えたウェンブリーで行われた。宣伝を必要とせずともサポーターが集まったスタジアムには、当然、緊張感が漂っていた。前半、ヴェルナーは絶好のチャンスを得たがものにできず。イングランド代表のケインもハーフタイム直前のチャンスで結果を残せなかった。

後半序盤ハフェルツのシュートが好セーブに阻まれた。終盤、ミュラーのミスの前後に、イングランドの2ゴールというドラマがあった。

ドイツはチェルシーの3選手を先発起用し、ヴェルナーはセルジュ・ニャブリに代わりユーロで初先発出場を果たした。

一方のイングランドは、前回のグループリーグ最終戦、隔離期間中のため欠場していたメイソン・マウントがリース・ジェイムズと共にベンチ入り。ベン・チルウェルはメンバー外であった。スリーライオンズは、バックスリーでドイツに対応した。

序盤は、ドイツがポゼッションを握り、高い位置で攻撃を仕掛けていたことで、イングランドディフェンスが忙しくなった。ヴェルナーがスルーパスで抜け出したが、イングランドのゴールにいるジョーダン・ピックフォードが競り勝った。

ドイツのフリーキックからハフェルツが絶好の位置からゴールを狙ったが、イングランド選手達の壁が立ち塞がった。

開始から15分、スターリングのカーブシュートをマヌエル・ノイアーがセーブした場面からイングランドも息を吹き返した。試合はどちらも引けをとらない勝負となり、ドイツは自陣でのフリーキックを許すようになった。

26分、イングランドのセンターバッグ、ハリー・マグワイナが流れの中からヘディングでシュートを打った場面。ここで点が入っていれば楽な展開になったに違いない。

ドイツはしばらくイングランドのゴールから遠ざかっていたが、息を吹き返す。誰も届かなかったが鋭いクロスがゴール前に入り、チャンスを演出した。その直後の32分にはハフェルツがヴェルナーにボールを渡したがピックフォードに阻まれた。この時点でこのシーンがもっとも得点に近づいた瞬間だった。

しかし、ハーフタイム前のアディショナルタイム1分、イングランドはなぜリードできなかったのかと自問自答することとなった。スターリングのドリブルはエリアの端で止められたが、ボールはケインの方に抜けた。これでゴールが決まったかと思われたが、イングランド代表キャプテンのタッチはコントロールを欠き、ボールは転がっていった。

後半開始3分前に、ハフェルツがエリアの端からボレーシュートを華麗にミートさせたが、フライングセーブに阻止された。

その後、イングランドの攻撃陣に振り回されていたリュディガーがスターリングからボールを奪い、ハフェルツとヴェルナーの連携から再びドイツを攻撃に向かわせるが、イングランドもしっかりと守った。この日の両者のディフェンスは世界トップレベルだった。

後半途中でヴェルナーを下げてニャブリを投入したが、ゴールを奪ったのはイングランドだった。スターリングが走り込み、ルーク・ショーのボールを受けて先制点を奪った。

スターリングのゴール後、ハフェルツのパスを受けたミュラーがキーパーと1対1になったとき、試合の流れを大きく変わるかと思われたが、ミュラーのシュートは大きく枠を外してしまった。

イングランドは、交代したジャック・グリーリッシュからのクロスをケインが身をかがめてヘディングで押し込み、2点差にした。

後半、キーラン・トリッピアーがハムストリングを痛めたシーンがあり、ガレス・サウスゲート監督がリース・ジェイムズを投入するかと思われたが、右ウィングバックは最後までプレーを続行した。

イングランドは、火曜日、スウェーデンを延長戦の末に2-1で破ったウクライナと対戦する。この準々決勝は土曜日にローマで行われる。