プレミアリーグ、ブライトン戦を控えるチェルシー。フランク・ランパードは若手選手やファンへの想いを語っている。
若きチェルシーはポジティブな道を進んでいると何度も発言していたランパード。スタンフォードブリッジで行われた最近2試合ではポジティブな側面が見られた。プレミアリーグでは惜しくもリヴァプールに敗れている。
しかし、リヴァプール戦の後半では何度も相手ゴールに襲いかかり、同点弾のチャンスがあった。カラバオ杯のグリムズビー戦ではその勢いを生かし、7-1で大勝している。
いずれの試合においても、試合終了のホイッスルが鳴るとスタジアムはチェルシーファンの声援に包まれた。ランパード自身も、ピッチ上の選手とスタンドのファンがひとつになったことを感じていたようだ。日を追うごとに成長していくチームは、グリムズビー戦で今シーズンのホームゲーム初勝利を手にしている。
「スタジアムにいた皆が同じ想いを抱いていると思う」2-1で敗れたリヴァプール戦後にスタンドから贈られたリアクションについて、ランパードは次のようにコメント。
「ファンはいつだって希望を持っているし、戦っている。自分たちもそれを示していたよ。ファンは選手たちが全力を尽くし、クラブのために戦っている場面が見たいんだ。若手選手たちは異なった経験を積んでいて、ファンの皆も彼らのプレーを見ることができて嬉しいだろうね」
自宅近くでサポーターと会ったことがあると話したランパード。ここ数試合のポジティブなパフォーマンスを勝利という結果へ変えたいようだ。
「チェルシーのファンと出会うことは多いよ。クラブから5分の距離に住んでいるから、会わない方が難しいね。でも彼らは皆サポートをしてくれているし、それに応えたいんだ。すぐに結果が欲しいけど、そこに至るプロセスの重要性も理解している。ファンの多くは結果が出るまでに時間がかかると感じているだろうけど、自分たちは明日にでもそれを手にすることができるようにハードワークをしないとね」
「情熱と希望だけで生きていくわけではない。監督にはクラブとファン、そしてそれを取り巻く人々を繋げていく責任があるんだ」
「ファンとチームがつながっていることは良いね。彼らがサポートしているし、負けているときも声援を贈ってくれる彼らは勝者に値するよ。ファンのサポートには本当に感謝している。だからこそ、勝利を届けたいね」
監督としてのキャリアが始まったばかりのランパードだが、若手選手の育成という点ではすでに評価を受けている。昨シーズン、ダービーではレギュラーに定着した11人のうち7人が24歳以下の選手だった。その中にはメイソン・マウントやフィカヨ・トモリが含まれている。今シーズンのブルーズもプレミアリーグにおいてクラブ史上最も若いチームとなった。
「自分の仕事の中でも、非常に面白いと思っていることだよ」若手選手の起用に関して話したランパード。「彼らに疲労が溜まっているのか、トレーニングでのメッセージが伝わっていなかったのか、判断しなければいけない時もある」
「ひとりひとりの性格が違うから、成長のためには優しく声をかける必要のある選手もいれば、厳しい言葉の必要な選手もいる。そうした中で選手の成長が実感できることが嬉しいね。選手たちは皆、チェルシーでベストの選手になろうとしているんだ」
「ジョディ(・モリス)もジョー(・エドワーズ)も、選手たちのことをよく理解している。トレーニングでは仕事を分担して、全員に目を届かせることができるよ。ピッチ上のテクニカルな側面だけではなく、感情的な側面に語りかけることも必要だ」
鮮烈な復帰を見せたのはカラム・ハドソン=オドイ。長期間の離脱を乗り越え、グリムズビー戦ではフル出場し、1ゴールを決めた。ランパードはハドソン=オドイとリース・ジェイムズがブライトン戦でメンバー入りする可能性があると伝えている。
ランパードはハドソン=オドイがさらに成長するため、イングランド代表の1人を引き合いに出した。
「カラムの才能は凄まじいものだ。それがクラブが契約を更新しようとした理由だし、皆が契約更新を喜んでいるよ。ただ、カラムにもまだまだ成長の余地がある。ラヒーム・スターリングは才能と努力を融合させた素晴らしい例になるね。類稀な才能に加えて、強い意思を持ってハードワークしたことで現在のような選手になったんだ」
「カラムにも同じような才能があるから、スターリングは良いモデルになる。カラムにはベストを尽くしてほしいね」