ジャイルズ・スミスが一ファンとしてお届けするウィークリーコラム。今週は土曜日のFAカップで相手の4タイトル獲得を阻止した試合、そして今週末の重要な一戦について語る。

ここ数日の間に起きたことは、少なくとも歴史が答えを出してくれるだろう。今週はあまりにも大きなニュースが飛び込んできたため、ジョゼ・モウリーニョが解任されたことさえも埋もれてしまった(本当の話だ。ニュースを振り返ればどこかに小さく書かれているだろう。)

しかし落ち着いて考えると、まるで前世で起きたような感覚になる先週土曜日の試合についても振り返ることは可能だろう。チェルシーは今シーズン国内で最も調子のいい相手を打ち負かし、昨シーズンに続きFAカップ決勝進出を果たした。

この日のチェルシーのプレーには“フットボールファミリー“全体が団結するための多くの要素が含まれていたと感じる人もいただろう。何よりも、マンチェスター・シティが1シーズンで4つのタイトルすべて制覇することができなくなったということは、シティだけでなく、イギリスサッカー界の現在と未来にとって、紛れもなく良いことだろう。

しかし今週末にウェンブリーで開催されるカラバオカップの決勝戦に臨むシティに対して、私は何も言うことはない。マンチェスター・ユナイテッドが優勝しないということであれば、シティのリーグ優勝も歓迎するだろう。

しかしシティ戦の勝利は、結局のところブルーズの気持ちの強さと私利私欲のない献身的なパフォーマンスが最大の勝因だったと言えるだろう。もし私を信じないのであれば、彼らのプレーを振り返って見てみることをおすすめしたい。

ダブル(2冠)のことはよくわかっている。近年のチェルシーは多くのダブルを達成しており(2004/05、2006/07、2009/10、2011/12、2014/15)、これはチームとしての一貫性と卓越性を示すもので、クラブ史の中においても貴重な財産である。

トレブル(3冠)?確かに、1シーズンで4大会のうち3つのトロフィーを獲得することは素晴らしいことだろうし、とやかく言うつもりはないが、それは少し欲張りにも見える。良い事であり、許容すべきことでもあるが、そこまで必要なのだろうか?

4タイトル獲得?簡単に言えば、お断りだ。4つのトロフィーを獲得するチームは見たくない。今までも、そしてこれからもそうであってほしいと願っている。それは、他のチームやイングランドのサッカーが滑稽で、スコットランドやアメリカのように閉鎖的で競争力のないものに見えてしまうからだ。それは多くの人が既に分かっている通り、誰も望まないことだろう。

そう言った意味でもハキム・ツィエクのゴールはブルーズだけでなく、サッカー文化全体にとって良い事であり、チャンピオンズリーグ準々決勝のアトレティコ・マドリード戦でのゴールにも通じるものがあった。

ちなみに、今季のティモ・ヴェルナーは、不遇のスタートを切ったと言われているが、今季チームの19ゴールに直接関与している(10ゴール9アシスト)。極端なプレッシャーの中、ゴールを決めるべきストライカーがシュートではなくアシストをするということは、彼が安定した神経を持っているだけでなく、大局的な見方ができる素晴らしい選手であることを示しているように思う。よそでは難しいだろうが、ここでは常に評価されるだろう。

そして、ブルーズは5年ぶり4回目、史上15回目、1994年以降では12回目のFAカップ決勝進出を果たした。トッテナムは、「1」で終わる年について語るのが好きだ。チェルシーに関しては、12か月のある年はウェンブリーに進出するという結論を出しても構わないだろう。

もちろん見方によれば、先週末チェルシーとって最も重要な結果は、ニューカッスルがウェストハムを破ったことである。これにより火曜夜のブライトン戦で勝利し、3位になって遅ればせながらチャンピオンズリーグの出場権争いを終わらせると思われていた。

しかし、俊敏でスマートなパフォーマンスを見せた土曜日と異なり、火曜日は鈍重で冴えないプレーを見せたのは残念なことだった。チャンピオンズリーグの準決勝に進出した数日後に、FAカップの決勝に進出したチームとして、そのようなプレーをしたのはある意味当然だったのかもしれない。目の当たりにするのは悔しいが、それには論理的な理由があったのだと思う。

しかし、今週土曜日にアウェーで行われるウェストハム戦は、トップ4入りを賭けたプレーオフのようになるだろう。ヨーロッパの頂点を目指してウェストハムと戦うことはまったく新しい経験だが、この新しい現実に適応するために、私たちはベストを尽くさなくてはならない。今年は一年を通してそういう年だったのだから。