「選手の力」という表現は、フランク・ランパードが選手だった頃のチェルシーの強さに対して、メディアがよく使っていた言葉である。

これは当時結果がふるわなかった時期にプレッシャーを受ける監督に対して使われていたが、ランパードは選手も自分たちのパフォーマンス、そしてチームとしてのプレーに責任感を感じており、弱さよりも強さを表していたと振り返る。ランパードは選手の力は肯定的にも否定的にもなると語る。

「当時プレーしていたから明言できるが、選手の力という言葉は外部とチーム内で別の意味で使われることがあった。選手の力には二つの意味があり、いい意味でも悪い意味でも使われる。自分が現役だった頃、多くのトップレベルの選手たちが全盛期で非常に強いチームだったが、それでも不振の時期はあり、選手たちの精神力でそこから抜け出す必要があった。トップクラブでは選手たちにもそのような責任がある。今のチェルシーは数年間タイトルから遠ざかっているし、そのようなレベルにはいない。チーム再建時は、厳しい状況の中でも乗り越えていかないといけないから、チームを助けるために全力を尽くすものだ。」

「選手たちがやるべきことだから、そばで見守りたい。若い選手や入団したばかりの選手が多く、長年所属しているベテラン選手のような振る舞いを要求できないから、彼らが反応を示し一団となれるように支えたい。他のチームにはそれがあるが、チェルシーにはないことだ。それが選手の力の一つ目の意味だ。」

そして二つ目の部分は外部の悪評と言うランパード。監督として、チームの勝敗、特に試合に負けた時、多くの選手が負傷で離脱している状況では、選手たちの反応も変わってくると言う。

「試合に出たいと思っている選手は、ポジティブに捉える選手もそうでない選手もいる。陰で話す人もいるだろうが、それについて考えている暇はない。言えることは、選手たちはこの不調から脱出したがっているということだ。それらの問題を真剣に捉えない選手は機会があり、彼ら自身、監督、クラブにとって納得できればチームを去るだろう。そうでなければ、このまま闘い続け、チームに貢献してほしい。」

「出場機会の少ない選手たちが満足していないのは当然だが、監督として11人を選ばなくてはならない。ビッグクラブでは出場できない選手がいることは、よくあることだ。自分について好印象を持てとは言わない。彼らには毎日しっかりとトレーニングに取り組みチームメイトをサポートしてほしい。わたしは人気者になりたいわけではないし、選手時代どの監督の下でも、調子が良い時も不調の時もそのようなことに関心はなかった。大事なのは、クラブ、そして選手が厳しい時期に戦い続けることだ。今必要なのは一致団結することだ。」

選手の放出の可能性について訊かれたランパード。

「コロナウイルスの状況が非常に悪化しているから、まずクラブ、そして選手の契約期間、そして自分にとって正しい判断かどうか見ていかないといけない。だから簡単に答えられることではない。チームとしてバランスを取ること、選手たちに出場機会を与え、同時にチーム内の競争も必要となる。現状チェルシーは多くの選手を抱えているが、毎週試合があり、最近は結果も出ていない。少し前までのように試合に勝てるようにしたい。」