ロメル・ルカクの先制点を守り切ったチェルシーがアル・ヒラルを1-0で下し、クラブワールドカップ決勝進出を果たした。

ブルーズは10年前に一度だけこの大会の決勝に進出したことがあるが、今夜、モハメド・ビン・ザイード・スタジアムでは前半に相手を圧倒し、そのまま逃げ切って2度目の決勝戦進出を決めた。

前半は、マテオ・コヴァチッチとロメル・ルカクのコンビがサウジアラビアの相手に多くの問題を引き起こし、チェルシーが優勢にプレーを進めチャンスを作った。コヴァチッチがボールを持って前に出て、カイ・ハフェルツにパスを送った瞬間、先制点はすぐに入るだろうという空気になった。ハフェルツのクロスはアル・ヒラルのディフェンダーに当たって跳ね返り、ゴール前にいたルカクが落ち着いて詰めて先制ゴールを決めた。

後半開始早々リードを広げるチャンスがあったが、ハフェルツのシュートはGKの頭上を越えたが惜しくもポストに当たってしまう。一方守備では、ケパ・アリサバラガが2つの素晴らしいセーブを見せ、リードを維持した。アル・ヒラルは必死に反撃に出るが、チェルシーはベンチからフレッシュな選手を投入し、うまくバランスを保ち問題なくリードを守り切ることができた。

スタメン

アフリカネイションズカップで活躍したエドゥアール・メンディは今朝アラブ首長国連邦でチームに合流したばかりということで、ケパ・アリサバラガが引き続き正GKを務めることになった。アンドレアス・クリステンセンは、アントニオ・リュディガーとチアゴ・シウバと共に、3バックでチェルシー150試合目の出場を果たした。シウバはブラジル代表の遠征から遅れて復帰したばかりだった。

ディフェンス陣の前は、マルコス・アロンソが左サイドに入り、同じくスペイン人のセサル・アスピリクエタが右サイドでキャプテンを務め、ジョルジーニョが引き続き中盤でマテオ・コヴァチッチとコンビを組んだ。ハキム・ツィエク、ロメル・ルカク、カイ・ハフェルツが3トップを組み、週末のFAカップでプリマスに勝利した際に負傷したメイソン・マウントはベンチスタートとなった。

トーマス・トゥヘル監督がコロナ陽性で隔離中のため、トップチームのコーチであるアルノ・ミヒェルズとジョルト・ルーヴの二人が指揮を執ったが、監督も直接ではないにしろ、試合に深く関与していた。

クラブワールドカップが始まる

この試合初めてシュートを打ったのはアル・ヒラルだった。中盤でボールを奪ったアル・ヒラルは、アブダビまで遠征してきた大勢のサウジからのサポーターに大歓声を受けながらも、ケパを気にすることなくゆっくりとドリブルを仕掛け、最初のシュートを放ったのである。

実際、この試合は公式には中立の場であったが、ロンドンからの距離が3500マイルあったためブルーズファンは少なく、一方サウジアラビアのファンはメガホンを使ってブルーズの選手がボールをもつたびにブーイングをするなど、チェルシーが名実ともにアウェーチームであることはすぐに明らかとなった。

両チームともファウルで中断される中、チアゴ・シウバが遠目から低い弾道のシュートを放つが、威力はあるが精度が低く枠を外れる。クリステンセンがボールを奪い、中盤に上がってスペースを作り、右サイドのアスピリクエタを見つけ、最後はツィエクがシュートを放ったが、これは惜しくもバーの上を越えていった。

次第にプレッシャーをかけ出したチェルシー。ルカクのシュートはアル・ヒラルDFがぎりぎりのところで防ぎ、ジョルジーニョとアロンソがエリア内でシュートを放つがブロックされる。

15分、ルカクがアル・ヒラル・ディフェンスの背後を突いたが、GKアル=マアユーフが至近距離でシュートを防ぎ、オフサイドの判定が下された。ルカクはその後、アスピリクエタのゴール前への低いボールからゴールを狙ったが、ボールに触れることができなかった。また、コヴァチッチからのスルーパスを受けた彼は、相手ディフェンスの激しいプレッシャーの中シュートをキーパーの正面に打ってしまう。

得るべきして得た先制点

チェルシーがプレッシャーを強めたことで、前半30分過ぎから均衡が破れそうな空気となった。コヴァチッチとルカクのコンビネーションは、この試合序盤からゴールを脅かすものだった。この場面でコヴァチッチは、多くのプレッシャーを受けながらもボールを持ってフィールドのほとんどの距離を走り、左サイドのハフェルツにパスを送った。

ハフェルツの最初のクロスはブロックされて足元に戻り、2本目のクロスはアル・ヒラルのディフェンダーに当たって跳ね返り、至近距離から右足でルカクがゴールに蹴り込んだ。

チェルシーに主導権を渡していたアル・ヒラルだったが、リードを許しに攻め込まなければならなくなる。しかし、アッ=ドーサリーのゴール前でのシュートは枠を外れる。

コヴァチッチは中盤から試合に大きな影響を与え続け、ルカクにチップボールを送ったが、ルカクがボールを保護し、ファーポストでツィエクにボールを送ったところで再びオフサイドフラッグが上がった。その後、アロンソの深いクロスにルカクが頭で合わせるが、アル・ヒラルのディフェンスはうまくクリアし、ボールを拾ったハフェルツも得点することができない。

しかし、ハーフタイムまでにチェルシーの2点目は生まれず、僅差で試合をコントロールしながらも、アル・ヒラルのカウンターアタックに警戒しなければならない状況だった。

同じ様な展開

ハーフタイムにはジョルジーニョに代えてエンゴロ・カンテが出場したが、試合の流れは前半とほぼ同じで、チェルシーが辛抱強くボールを回し、アル・ヒラルが前線のフォワードに素早くボールを運ぼうとする展開が続く。

この我慢強い姿勢が、次のゴールに結びつきそうになる。ハフェルツが素晴らしい技術とターンでマークを振りほどき、角度のないところからGKの頭上を狙ったが、シュートはポストにはじかれた。

試合は互角になりつつあったが、より積極的だったのは追加点を狙うチェルシーで、カンテのクロスをルカクが頭で合わせ、ボールを受けたツィエクがシュートを放つが、GKに阻まれる。

プレッシャーのかかる中

残り時間30分のところで、アル・ヒラルはマテウス・ペレイラがパスを出し、ムサ・マレガがボックス内で折り返すが、ケパが素早くゴールラインから飛び出してシュートをブロックする。

試合時間が経過するにつれて、アル・ヒラルの脅威は増し、同点に追いつくために必死になっていた。しかし、ここでもケパが再び活躍し、モハメド・カンノの強烈なシュートを反射神経と敏捷性を発揮して、片手でポスト横に弾き、ペレイラのカーブのかかったシュートはエリア手前から左ポストをかすめた。

終盤は少しプレーが安定し、ケパはこれ以上ビッグセーブを見せる必要はなかった。実際、アル・ヒラルは攻撃的な選手を何人か代えたが、後半に最もゴールに近づいたのは、ルカクがエリア内で放ったシュートに反応した、同じくブルーの交代選手メイソン・マウントだった。

チェルシーは、もっと大差で勝つことができた、そしておそらくそうすべきだっただろうが、この試合の一番の目標はクラブワークドカップ史上2度目となる決勝進出を果たすことであり、それが達成できたのだから、特段に試合内容について気にすることはないだろう。

今後の予定

チェルシーは土曜日の同時刻(英国時間午後4時30分)にムハンマド・ビン・ザーイド・スタジアムに戻り、FIFAクラブワールドカップの決勝でブラジルのパルメイラスと対戦する。

チェルシー(3-4-2-1):ケパ;クリステンセン、チアゴ・シウバ、リュディガー;アスピリクエタ、ジョルジーニョ(カンテ46)、コヴァチッチ、アロンソ(サール87);ツィエク(マウント72)、ハフェルツ、ルカクサブ:メンディ、ベッティネッリ、チャロバー、ケネディ、サウール、バークリー、ハドソン=オドイ、プリシッチ、ヴェルナー得点:ルカク32警告:コヴァチッチ81

アル・ヒラル(4-1-4-1):アル=マアユーフ;アル・ブレイク、チャン・ヒョンス、アル・ブライヒ、アッ=シャハラーニー;クエジャール、マレガ、カンノ、ペレイラ(カリージョ82)、アッ=ドーサリー(ミシャエウ82)、イガロサブ:アル=オワイス、アル・ジャダニ、アル・シェフリ、アル・オバイド、アル・ムファジュ、アル・ジュワイル、アブデュルハミト、ジャフファリー、トゥハイファン、アル・ファラジュ警告:クエジャール66、アル・ブライヒ84

主審:セザル・ラモス(メキシコ)

観客:19,175