今季入団した選手が2人デビューし、さらに新規加入選手のハットトリックと、フランク・ランパード監督にとって今シーズンのカラバオカップ初戦は、最高のスタートとなった。
高い位置からのプレスでバーンズリーを終始苦しめ、前半20分にはタミー・エイブラハムが相手のバックパスを奪い先制点を決めた。
そして前半29分に、マウントのパスをエイブラハムがスルーしたところに走りこんだカイ・ハフェルツが2点目を決めた。
その後ハフェルツは相手エリアすぐ外でボールを奪い、走りこんだバークリーが3点目を決める。さらにマウントのクロスをエイブラハムがヒールパスし、ハフェルツが押し込んで4-0とする。
さらにエイブラハムのスルーパスからGKをかわしたハフェルツはハットトリックを達成、その後途中出場したチルウェルのクロスにジルーがヘディングで合わせて6点目を決めた。
スタメン
この試合、チアゴ・シウバがCBとしてデビューし、フィカヨ・トモリとコンビを組んだ。
ウィリー・カバジェロが監督の名言通り出場し、セサル・アスピリクエタがキャプテンとして右SB、エメルソンが左SBに入った。
中盤はマテオ・コヴァチッチがチェルシー100試合出場を達成、ロス・バークリーとタッグを組んだ。トップ下にはカイ・ハフェルツ、左にメイソン・マウント、そして右にはカラム・ハドソン=オドイが出場した。
タミー・エイブラハムがCFとして今季初出場し、新規加入のベン・チルウェル、若手GKネイサン・バクスターが初めてベンチ入りした。
バーンズリーは週末のレディング戦でディフェンダー2人が退場処分となったことから5人を替えた。元チェルシーのGKブラッド・コリンズが先発出場した。
幸先良いスタート
チェルシーアカデミー卒のバーンズリーGKコリンズを脅かすのには1分もかからなかった。ハフェルツが2つのラインでスペースを見出し、センターバックと2対1となる。ハドソン=オドイが右サイドでパスを受けるが、コリンズが素早く反応してセーブする。
ハドソン=オドイはバークリーからパスを受けチャンスをつくるが、相手ディフェンスに阻まれる。バーンリーも何度かよい攻撃を見せるが、アスピリクエタのスライディング、そしてウッドローに対するカバジェロの好セーブでチェルシーは難を逃れる。
エイブラハムがマウントとのコンビネーションからハフェルツにパスを出すが、シュートは弱く、コリンズが簡単にセーブする。
その1分後エイブラハムが相手MFのバックパスを奪いエリア内からゴール右隅にシュートを決めて先制点を挙げる。
バーンズリーはすぐに反撃を見せるが、またもやカバジェロが相手の強烈なシュートをセーブする。
ハフェルツの台頭
ボールを浮かし相手を抜いたハフェルツからのパスを受けたマウントのシュートは、ニアポストの外側のネットに当たり、惜しくもゴールを決めることができなかった。
好調ぶりを見せるハフェルツは、30分あたりにチェルシー入団後初ゴールを決める。マウントが左サイドからエリア内にパスを出し、エイブラハムがこれをスルー、ボールを受け取ったハフェルツが落ち着いてゴール右にシュートを決めた。
このゴールの直後に大雨がブリッジを襲ったが、バーンズリーは失点に失望することなく、またもやチェルシーゴールを脅かすが、カバジェロが問題なくセーブする。
ハーフタイム直前にエイブラハムがエリア外でGKコリンズに倒されたが、審判のダレン・ボンドはイエローカード+FKと判定した。このセットプレーからマウントが直接ゴールを狙うが、シュートはバーの上を越えた。
得点ラッシュ
バーンズリー監督ゲルハルト・ストゥルーバーはハーフタイムに元フラムFWウッドローに替えてトーマスを起用する。しかし、望んだ効果は得られず、チェルシーのポゼッションが続き、すぐに3点目が入る。
バーンズリーのディフェンダーにプレスをかけたハフェルツがスライディングタックルでボールを奪い、走りこんだバークリーが落ち着いて右サイドにゴールを決めた。
その5分後にさらに追加点が入る。マウントが左サイドの高い位置でボールを奪い、低いクロスを上げる。ボールを受けたエイブラハムがヒールキックで後ろに戻したところを、ハフェルツが落ち着いてゴールを決めた。
この時点でバーンズリーは2人選手交代を行うが、残り30分の時点で勝負の行方は決まっていた。チアゴ・シウバが後半15分にクル・ズマと交代した段階で、チェルシーの勝利は更に確かなものなっていた。
バーンズリーが立ち直そうとするところで、またもやハフェルツがゴールを決める。アスピリクエタのパスを受けたエイブラハムがスルーパスを出し、キーパーと1対1になったハフェルツが相手をかわし無人のゴールにボールを入れハットトリックを達成した。
これがハフェルツのこの試合ラストプレーとなり、代わってベン・チルウェルが左サイドに入り、エメルソンが中盤右サイドにポジションを変更した。
ランパードは3人目の交代枠でエイブラハムに替えてオリヴィエ・ジルーを起用。マウントのパスを受けたジルーはバークリーにパスを送るが、ゴールを決めることができない。
ハドソン=オドイのクロスからアスピリクエタがヘディングシュートを放つが、惜しくもゴール右に外れてしまう。そして左サイドからベン・チルウェルが低いクロスを上げ、ジルーが頭で反応して6点目を決めた。
気分良く眠れる今夜
チームが雨天にも拘らず6点を決めたことを、ランパードは非常に喜んでいるに違いない。そのうちの3点は今季加入したハフェルツが決めた。さらにクリーンシート、新規加入2選手のデビュー、ポゼッションやオフザボールでのチーム全体の動きなど、文句のつけようのない試合だったと言えるだろう。もちろんカラバオカップのラウンド4進出も忘れてはいけない。
今後の予定
ブルーズは、土曜日の午後にアウェーでウェストブロムウィッチ・アルビオン戦に臨む。
チェルシー (4-2-3-1): カバジェロ;アスピリクエタ、トモリ、シウバ(ズマ60)、エメルソン;コヴァチッチ、バークリー;マウント、ハフェルツ(チルウェル66)、ハドソン=オドイ;エイブラハム(ジルー72)
サブ: バクスター、ジェイムズ、ジョルジーニョ、ヴェルナー
得点者: エイブラハム19、ハフェルツ29、54、65、バークリー49、ジルー83
バーンズリー (4-2-3-1): コリンズ;ゾルバウアー、ハルメ、ウィリアムズ、ルートヴィヒ;リッツマイアー(オドゥオール57)、モワット、スタイルズ、ウッドロー(トーマス46)、フリーザー(チャップリン57);シュミット
サブ: ウォルトン、ムーン、アデボイェージョ、シモンエス
警告: コリンズ45
主審: ダレン・ボンド