スペインで行われたレアル・マドリードとのチャンピオンズリーグ準決勝第1戦は1-1の引き分けに終わったものの、チェルシーはクリスチャン・プリシッチのアウェーゴールにより第2戦に向けて若干のアドバンテージを得た。

エスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノで行われたこの試合、開始から良い動きを見せたのは先制点を決めたチェルシーだった。

15分のクリスチャン・プリシッチのゴールの前に、元ブルーズのティボー・クルトワは既にティモ・ヴェルナーの近距離からのシュートをファインセーブする。アントニオ・リュディガーのロングパスをディフェンスラインの裏でうまく受けたプリシッチは、そのままドリブルでクルトワをかわし、二人のディフェンダーの間にシュートを決めた。

しかし、その後レアル・マドリードはベンゼマがまずミドルシュートをポストに当て、その後CKからレアルの選手が折り返したボールに反応して同点弾を決める。

後半は大雨の中、両チームともペースを落としたが、スペインでの1-1の引き分けは第2戦をホームで迎えるブルーズにとって有利な結果となった。

スタメン

この試合に欠場したのは元レアルのマテオ・コヴァチッチのみで、ジョルジーニョとエンゴロ・カンテがダブルシックスを担い、トゥヘルは土曜のウェストハム戦と同じ選手を起用した。

キャプテンのセサル・アスピリクエタが右ウィングバック、逆サイドはチルウェルがつとめ、前線はメイソン・マウント、クリスチャン・プリシッチ、そしてティモ・ヴェルナーが出場した。3バックはアントニオ・リュディガー、チアゴ・シウバ、そしてアンドレアス・クリステンセン、GKにはエドゥアール・メンディが選ばれた。

レアル・マドリードはセルヒオ・ラモス、フェルランド・メンディを欠く中3バックの布陣で中盤ではトニ・クロースがスタメンに戻った。元ブルーズのエデン・アザールはベンチスタートで、もう一人のティボー・クルトワはスタメン出場した。

エネルギッシュな序盤

このようなビッグゲームで予想された通り、序盤から激しいプレーが見られ、両チームともに相手のビルドアップやポゼッションを阻止しようと試みる。

開始10分にはマウントが中盤でボールを奪い前線に上がり、二人の選手をかわしシュートを放つ。このシュートはディフェンダーに当たりそのこぼれ球をプリシッチが折り返すが、フリーで受け取ったヴェルナーのシュートはクルトワの脚に当たりゴールとはならない。

素晴らしいスタートを切ったチェルシーは、さらにヴェルナーが低い弾道のシュートを打つがこれもクルトワに止められ、その後のセサル・アスピリクエタのクロスも惜しくも届かない。

待望の先制点

そしてこの出だしのパフォーマンスへの報酬であるかのようにチェルシーが先制点を決める。アントニオ・リュディガーのロングパスをディフェンダーの裏で受けたプリシッチが素晴らしいテクニックでボールをコントロールする。

そのままボールを持ちこんだプリシッチは、ヴェルナーがディフェンダーを引き寄せたこともあり、落ち着いてドリブルでクルトワをかわし、ゴールラインにいた二人のディフェンダーの間を抜いてゴールを決めた。

その後雨が強く降り始めたが、前半はブルーズが優位に立っているように見えた。チェルシーの絶え間ないプレスにレアルは苦しみ、一方でチェルシーはレアルのプレッシャーを短いパスを繋いでかわし何度もチャンスを作る。

しかし、レアルの怖さは無視することはできない。カリム・ベンゼマがエリア外から放った左足でのロングシュートはポストの外側をかすめ外れたが、エドゥアルド・メンディは全く反応できていなかった。

再度同点に

残念ながらチェルシーはその警告を守ることができず、ショートコーナーからのマルセロのセンタリングをカゼミーロが折り返し、トラップしたベンゼマがすかさずボレーシュートを放ち同点弾を決める。

この得点によりレアルの動きが変わったように見えたが、チェルシーもすぐに立て直し再度膠着状態に入る。

前半終了前には20人の選手全員がレアル・マドリードの陣内40ヤードに入り、チアゴ・シウバがロングシュートを試みるが、これはディフェンダーに当たりコーナーキックとなる。

後半も前半同様にチェルシーが良い動きを見せ、まずマウントが左サイドから二人の選手を抜きクロスを上げるがこれはクルトワにセーブされる。レアルは後半もチェルシーのプレスに苦しみ、カンテがボールを奪いスルーパスを出すが、受け取ったヴェルナーのシュートはヴァランにブロックされる。

戦術的な展開に

レアルは前半から教訓を得たようで、ヴェルナーがボールを持つたびに二人のディフェンダーがプレスをかけ、彼の持ち前のスピードを封じようとする。

このようなアプローチからもわかるように、試合のペースは下がり戦術的になり、レアルの方が有利になるように見えた。

その結果、後半30分まではチャンスはほとんどなく互角の戦いとなった。トゥヘル監督は、アジリクエタ、ヴェルナー、そしてゴールを決めたプリシッチに代えて、リース・ジェイムズ、ハキム・ツィエク、そしてカイ・ハフェルツの3人を起用する。レアル・マドリードはこれが初めての古巣との対戦となる元ブルーズのエデン・ハザールを投入した。

そして交代出場した選手たちのエネルギーによりチェルシーが息を吹き返す。それからの5分間、ブルーズはレアル・マドリードを自陣のエリア内に釘付けにし、ツィエクが左サイドからドリブルで突破し中にパスを出す、ハフェルツはそれに反応することができない。

ジダンが試合ないように満足していないのは明らかで、彼は布陣を4バックに戻した。しかしハフェルツがその隙を突きゴールめがけてドリブル突破を図ると、これをヴァランがファールで止める。その結果得たFKからツィエクが左足でゴールを狙ったが、シュートはニアポストのクルトワに難なくセーブされる。

残り10分になってもチェルシーの勢いは衰えず、特にカンテはボールを持って果敢に前線に走り、相手にとって脅威となる。

レアル・マドリードはチェルシーのプレスの中で、ボールを前線に送るよりも安全にプレーすることに満足しているように見えた。最後の5分間、クロースとヴァランがゴールを狙うが、ブルーズのディフェンスにブロックされ大きく枠を外れた。

結局、引き分けは妥当な結果だったと言えるだろうが、より攻撃的な姿勢を見せたチェルシーがアウェーゴールを含め第2戦に向けて小さなアドバンテージを得た。

今後の予定

土曜日午後5時30分にブリッジでフラムとのリーグ戦、そして水曜夜にレアル・マドリードとの第2戦に臨む。

チェルシー(3-4-3):メンディ;クリステンセン、シウバ、リュディガー;アスピリクエタ(C)(ジェイムズ66)、カンテ、ジョルジーニョ、チルウェル;マウント、プリシッチ(ツィエク66)、ヴェルナー(ハフェルツ66)

サブ:ケパ、カバジェロ、ズマ、アロンソ、エメルソン、ギルモア、ジルー、エイブラハム、ハドソン=オドイ

得点:プリシッチ14

警告:プリシッチ38

レアル・マドリード(3-5-2):クルトワ;ミリタン、ヴァラン、ナチョ;カルバハル(オドリオソラ77)、モドリッチ、カゼミーロ、クロース、マルセロ(C)(アセンシオ77);ベンゼマ(ロドリゴ92)、ヴィニシウス(アザール)

サブ:ルニン、アルトゥーベ、グティエレス、ブランコ、アリバス、イスコ、マリアーノ

得点:ベンゼマ29

警告:ヴィニシウス27、クロース60、マルセロ65、ヴァラン78、オドリオソラ89

主審:ダニー・マッケリー(オランダ)