チェルシーにとって、エランド・ロードでのアウェー戦は忘れられない試合となった。前半立て続けに失点を許したことによりリーズに大敗を喫した。

試合は結果が示すほど一方的なものではなく、前半優位に立ったのはブルーズだった。しかし、相手の執拗なハイプレスに終始苦戦する。

ラヒーム・スターリングとメイソン・マウントは、ともに運に恵まれずリードを奪うことができず、その後リーズが5分の間に2ゴールを決める。その瞬間から、この試合から何かを救い出すのは極めて困難なものとなっていた。

まず、エドゥアール・メンディがリーズの執拗なプレスの犠牲となり、ゴール近くでブレンデン・アーロンソンに奪われ、先制点を決められる。そして、スターリングのソフトなファウルにより得たFKをロドリゴがニアポストで頭で合わせ追加点を挙げる。

チェルシーは後半から4バックに布陣を変え、序盤はいい動きを見せたが、カウンターからジャック・ハリソンのタップインで3点目を決められた。試合終了間際のカリドゥ・クリバリの退場により、勝負は審判のホイッスルを待たずに決まった。

スタメン

今シーズンのプレミアリーグ開幕から2試合連続で途中出場したコナー・ギャラガーが、エランド・ロードで初先発、負傷したエンゴロ・カンテに代わってキャプテンのジョルジーニョとともに中盤に入った。

トーマス・トゥヘル監督は、2-2の引き分けに終わったスパーズ戦同様に、GKにエドゥアール・メンディ、3バックにリース・ジェイムズ、チアゴ・シウバ、カリドゥ・クリバリを起用し、守備面でのメンバーチェンジはなかった。

ルベン・ロフタス=チークも右ウイングバックに留まり、マルク・ククレヤが左サイドを担当、攻撃陣も3試合連続で変わらず、メイソン・マウント、ラヒーム・スターリング、カイ・ハフェルツの3トップとなった。

混乱のスタート

前半1分、スターリングはあと一歩のところでゴールを割ることができなかった。ククレヤとのパス交換からギャラガーが前方にスルーパスを渡す。ボールを受けたスターリングは、中に切り込み、リーズ守備陣の密集を抜けてエリア内に侵入したが、右足で放った強烈なシュートはファーポスト上に外れた。

その後、トゥヘル監督の予想通りにリーズが猛烈なプレスを仕掛け、後方でのボール回しが難しくなる。リーズはまずダニエル・ジェームスがシュートを放つがこれはバーの上に。さらにジャック・ハリソンのロングシュートはメンディが落ち着いてセーブする。

チェルシーは、スターリングの最初のチャンスのように、素早いカウンターで先制点を狙う。スターリングがまたもやリーズのデフェンスを抜き去り、ハフェルツが右サイドのスペースにいるロフタス=チークにボールを渡すが、躊躇してシュートのタイミングを逃してしまう。

時間が経つにつれ試合は落ち着いてくるが、リーズが執拗なチェックによりボールを持っている時間とスペースを奪ってくるので、リズムをつかむのが難しく、ポゼッションも長続きしない。

ククレヤが相手ディフェンスのボールロストからボールを奪い、スターリングがサイドから落ち着いてシュートを決めたが、オフサイドと判定されてしまう。

20分を過ぎたあたりから、イラン・メリエが指先でセーブするなど、チェルシーがよりゴールに近づいたように見えた。クリバリが後方からロングパスをフィード、ハフェルツがスペースにヘディングで落とす。これを受けたマウントが巧みに中へ折り返し、左足でニアポストに向かって低い弾道のシュートを放ったが、相手GKにセーブされコーナーキックとなった。

ダブルパンチ

試合が長引くにつれ、チェルシーのポゼッション率は上がっていったが、チャンスには結びつかず、ボールをキープしている時間のほとんどはリーズの必死のプレスからボールを遠ざけることに費やされ、どちらが先制点を決めるかはまだ誰にもわからない。

しかし、ブルーズにとっては不運なことに、前半30分過ぎにホームチームに先制されてしまう。チアゴ・シウバからのバックパスを受けたメンディは、相手のプレッシャーの中でフェイントに失敗しボールを奪われ、ボールは無人のゴールに転がり込んだ。

そして信じられないことに、そのすぐ後にリーズが追加点を決める。スターリングのファウルでチェルシーのエリアすぐ外でリーズにフリーキックが与えられる。ほとんど接触していないように見えたが、スターリングはその違反行為でイエローカードをもらい、困惑した様子を見せた。このFKからニアポストのロドリゴが頭で合わせ、ゴール右隅に2点目を決めた。

このダブルパンチの後、ブルーズはすぐに反撃に出て、ロフタス=チークのカットバックからククレヤがシュートを放ったが、これはニアポストを大きく外れた。

この試合、テンポアップを図り、ボールをキープし続けたのがチェルシーであることは、もはや疑う余地もないほどだった。ハーフタイム直前には、この試合で最も長い時間ボールをキープしたが、結局得点には繋がらなかった。

試行錯誤

トゥヘル監督は、この試合から何かを得るためには、試合への取り組み方を変える必要があると考え、ハーフタイム後に陣形を変えて対応した。ロフタス=チークがジョルジーニョと並んで中盤に入り、ギャラガーとマウントがその前でプレーし、スターリングとハフェルツが2トップを組むという4-2-2-2のフォーメーションをとった。

後半開始直後、ロフタス=チークが見事なテクニックを披露し、ジェイムズとコンビを組んでボックス内に侵入したが、シュートはクロスバーを越えた。残り45分で結果を覆そうとするチェルシーにとっては、後半序盤は期待に満ちたものとなった。

チェルシーは、スターリングとマウントを起点とした素早い攻撃で、リーズに常に脅威を与えていた。ロフタス=チークが20ヤードの距離から低い弾道のシュートを放つと、これがスターリングに当たり、最後はギャラガーがシュートを打つがメリエにセーブされ、さらにラヒームのオフサイドと判定が下された。

残り25分、トゥヘル監督は選手交代を行い、ジョルジーニョとギャラガーを外し、クリスチャン・プリシッチとハキム・ツィエクを投入する。

より険しい状況に

この時点で、リーズはどんどん守備ラインを下げていき、チェルシーがポイント獲得をかけて攻め込む。ジェイムズがドリブルで前進し低い弾道のシュートを放つが、メリエが全力でセーブし、その結果生まれたコーナーからのクリバリのヘディングシュートもGKを悩ませることはなかった。

しかし、ブルーズが勢いに乗るかと思われた矢先、リーズがまたもや牙をむく。左サイドでフリーとなったジェームスからのクロスのこぼれ球がゴール前のジャック・ハリソンにわたり、これをタップインし、ホームチームのリードを3点に広げ、エランド・ロードのチェルシー・サポーターから最後の望みを奪ったのである。

その後、リーズが前半同様に立て続けの得点を狙ったため、事態はさらに悪化するように見えたが、ククレヤが最後の力を振り絞って、ペナルティ・スポットでボレーシュートをしようとしたロドリゴの足からボールを奪った。

しかし、エランド・ロードの痛みはまだ終わらない。クリバリは交代出場のジョー・ゲルハルトを引っぱったことでこの試合2枚目となるイエローカードを受け退場となった。

結局試合はこのまま終了し、ブルーズにとっては受け入れ難い結果となったが、来週も週半ばの試合がないのは不幸中の幸いだろう。1週間かけてトレーニングを行い、次の試合までにリーズでの失敗を修正できるというのは、次節に向けての数少ないポジティブな点だろう。

今後の予定

次の試合もリーグ戦となり、チェルシーは8月27日(日)15時からスタンフォードブリッジでレスターと対戦する。

チェルシー (3-4-3):メンディ;ジェイムズ、チアゴ・シウバ、クリバリ;ロフタス=チーク、ギャラガー(プリシッチ64)、ジョルジーニョ(C)(ツィエク64)、ククレヤ;マウント(チルウェル77)、スターリング(アスピリクエタ)、ハフェルツ
サブ:ケパ、アンパドゥ、チャロバー、チュクエメカ、ハドソン=オドイ
警告:クリバリ9、スターリング36
退場
:クリバリ84

リーズ (4-2-3-1):メリエ;クリステンセン、コッホ、ヨレンテ、ストライク ;ロカ(フォーショー61)、アダムス;アーロンソン(クリヒ83)、ロドリゴ(C)(ゲルハルト83)、ハリソン(グリーンウッド69);ジェームス(シニステラ70)
サブ:クラーソン 、イェルデ、ドラメー、サマーヴィル
得点:アーロンソン33、ロドリゴ37、ハリソン69

主審:スチュアート・アトウェル