イタリアでチェルシーは、ウディネーゼに圧倒的な勝利を収め、点差がさらに開いてもおかしくない試合だった。

トーマス・トゥヘル監督にとっては、欧州のトップリーグ相手に、疲労の蓄積したコンディションの中、最小限の手間でこの試合を乗り切ったことが、何よりの喜びとなったようだ。唯一の不満は、3点目のゴールを決めるまで時間がかかったことだろう。

実際、チェルシーが終始試合を支配していた。エンゴロ・カンテがボックスの外からポストの根元をかすめ先制点を決めた時点で既に圧勝の予感を感じさせていた。

ジョルジーニョからの素晴らしいパスの後、至近距離からゴールへ駆け込んだラヒーム・スターリングがチェルシー移籍後初ゴールを決めた時点では、大量ゴールさえ期待された。

しかし、ハーフタイム前にカウンターから元ワトフォードのジェラール・デウロフェウがロベルト・ペレイラのシュートのリバウンドを拾って1点を返した。

監督を喜ばせたのはスコアラインだけではなかった。カリドゥ・クリバリはディフェンスで新しいチームメイトとうまく調和しているように見え、スターリングは新天地で結果を残した。カンテはプレシーズンのアメリカ遠征を欠場したにもかかわらず、終始鋭く、素晴らしいプレーを見せてくれた。

スタメン

アメリカツアー最終戦のアーセナル戦でベンチ入りしたカリドゥ・クリバリは、ナポリからチェルシーに移籍してから初の先発出場、チアゴ・シウバ、キャプテンを務めたセサル・アスピリクエタとともに、GKエドゥアール・メンディの前に経験豊富な3バックを形成した。

リース・ジェイムズとマルコス・アロンソはウイングに入り、ジョルジーニョとエンゴロ・カンテが中盤に入った。カンテはアメリカ遠征を欠場した後、プレシーズンの初出場となった。

今夏に加入したラヒーム・スターリングも、メイソン・マウントとカイ・ハフェルツに挟まれた流動的な3トップの中央で、先発。

幸先のいいスタート

試合はイタリア北東部の蒸し暑いコンディションで始まり、両チームともかなりスロースタートとなったが、チェルシーが後方からポゼッションを支配し、うまく試合を進めた。

ファイナルサードまでボールを運ぶと、ブルーズは鋭い動きを見せ、カンテの良い仕事が2度、ウディネーゼのディフェンスを脅かす。また序盤にマウントがピッチの高い位置でボールを奪った後、ハフェルツがボックス内でチャレンジを受けて倒れ、PKを要求したが、主審は彼のアピールを振り払った。

その後、マウントとスターリングの巧みなコンビネーションが、試合開始10分前に最初のチャンスをもたらすことになった。しかし、GKマルコ・シルベストリは素早くラインから離れ、スターリングのシュートを至近距離からブロックした。

時計が15分を示すころには、チェルシーが主導権を握っていた。アイザック・サクセスが素早いカウンターの末にフリーになるのを防ぐため、チアゴ・シウバが経験豊かな読みでストライカーとボールの間に巧みに入り込み、メンディにボールを戻した。その直後、ロベルト・ペレイラが放ったシュートをメンディがキャッチし、この試合での初仕事を見せた。

先制点

序盤、前線の3人が危険な存在に見えていたが、先制点は、別の場所から生まれた。プレシーズン初出場のカンテは、錆び付いた様子もなく、好プレーを披露した。中盤から左サイドに展開し、ウディネーゼの選手をかわしながらボックス手前まで進むと、左足でGKの届かない位置に低い弾道のシュートを放ち、ファーポストをかすめるようにゴールへ流し込んだ。

チェルシーの選手たちが試合を楽しみ始めた頃、シルベストリはリードを1点にとどめるために立て続けに2つのセーブを見せた。まず、スターリングの巧みなターン&ランからマウントのシュートを阻み、次にハフェルツのシュートをニアポストではじき出した。

マウント、スターリング、ハフェルツの前線3人が相手を脅かし続け、スターリングが中央にいながら深く下がり、他の2人がウディネーゼのディフェンスラインの高い位置に留まるという、連携を見せた事と高い位置からのプレスで、ホームチームにあらゆる問題を引き起こしていた。特にマウントは危険な位置でボールを奪うことが多く、ゴール前に低い弾道のクロスを放つも、味方には繋がらなかった。

ハーフタイム前、両チームにチャンス

前半半ばの中断を挟んでペースはやや落ちたが、それでも我々の主導権は失われず、スターリングのチェルシーでの初ゴールによって、その優勢さがさらに強調された。このゴールは、ジョルジーニョがボックス内で送った絶妙のパスから生まれた。スターリングはGKが好きを見せるのを待っていた。一瞬、DFが戻ってクリアするかと思われたが、ボールは彼の届かないところでバウンドし、ゴールラインを越えた。

しかし、その前にウディネーゼがカウンターから元ワトフォードのコンビで1点を返す。ペレイラが右サイドでフリーになったが、メンディが低い弾道のシュートをはじき出した。こぼれ球を拾ったデウロフェウのシュートもはじいたが、キーパーは勢いに押され、ボールに触れたが、シュートを防ぐことはできなかった。

前半は、スターリングがウディネーゼの選手に倒され、治療を受ける場面で2度プレーが中断され、背中をさすりながらピッチを後にしたフォワードは、不満そうな表情だった。

チェルシーに主導権

湿度の高い環境でのプレシーズン親善試合としては意外なことに、ハーフタイムに両チームとも選手交代はなく、後半は一時的にペースアップし、両チームとも次のゴールを目指してスピードを上げて攻め込んでいった。

しかし、マウントのクロスがシルベストリに弾き飛ばされたのを除けば、チャンスはあまり生まれなかった。試合はすぐにチェルシー優勢というお馴染みのパターンに戻り、リードを広げようと2度にわたって迫った。カンテが個人技でチャンスを作りボックスの外からシュート。また、スターリングがバックヒールでゴールを狙ったが、ディフェンス陣が間に合い、ブロックされた。

アロンソがゴールに向かって放ったボレーシュートが、4ヤード先のハフェルツに当たり、角度の変わったボールがキーパー正面に落ちた時、ラインズマンのフラッグは上がっていたものの、なぜゴールに繋がらないか不思議だったはずだ。

サクセスが左サイドからシュートを放ったように、ウディネーゼの脅威はまだ時折あったが、メンディにほとんど仕事はやって来なかった。スターリングがボックス手前から放ったシュートがポストに当たり跳ね返されるなど、追加点を奪えない状況が続いたが、ほぼ自分たちのペースで試合を進めることができた。

原因を探すとすると、ブルーズは少し無欲になりすぎたようで、マウントは自分でシュートを打てた場面で2度パスを選んだ。バーを越えたスターリングのヘディングが、後半のドリンクブレイク前、最もゴールに近付いた瞬間だった。

待望の追加点

プレー再開後、トゥヘル監督はクリバリ、ジェイムズ、ハフェルツの3人をベンチに下げることを選択した。エメルソン・パルミエリが3バックの左、カラム・ハドソン=オドイがウイングバックで、ハーヴェイ・ヴェイルが3トップで出場した。

スターリングのシュートがポストに当たり跳ね返ったボールにハドソン=オドイが反応し、采配は即座に成功しかけた。しかしシュートは惜しくも枠を外れ、その後オフサイドの判定を受けた。

終盤、マウントがリードを広げ、試合をより正確に反映する3-1のスコアラインを得るまで、両者ともその夜の努力に比較的満足しているようで、それ以上のアクションはほとんどなかった。ハドソン=オドイが右サイドでフリーになり、ゴール前に低いドリブルをしかけ、マウントが至近距離からシンプルにゴールを決めたのだ。

圧倒的なスコアで勝利を収めたいところだったが、イタリアで勝利を収め、満足げにピッチを後にしたのは、間違いなくブルーズだった。

次の予定は?

チームはもう1日イタリアに滞在し、明日、無観客でのウディネーゼとの親善試合第2戦をイギリス時間の午前10時にキックオフします。この試合はチェルシーの公式サイトとThe 5th Standアプリでライブ配信される。

そして、イングランドに戻り、2022/23シーズンのプレミアリーグ開幕戦、エヴァートン戦が来週土曜日の午後5時30分に行われる。

チェルシー(3-4-3):メンディ;アスピリクエタ(c)、チアゴ・シルバ、クリバリ(エメルソン 72);ジェイムズ(ハドソン=オドイ 72)、カンテ、ジョルジーニョ(ギルモア 84)、アロンソ;ハフェルツ(ヴェイル 72)、スターリング(ケネディ 84)、マウント
サブ:ケパ
得点: カンテ 20、スターリング 37、マウント 90

ウディネーゼ(5-3-2) シルベストリ;ソピー、ベンコビッチ、ビヨル(ナイティンク 68)、マジーナ、ウドギー(フェスティ 87);ペレイラ、マケンゴ、ワラス(ロヴリック 84);サクセス(ネストロフスキ 84)、デウロフェウ
サブ: パデリ、ピアーナ、アバンクワ、ペレス、パルンボ、エボッセ、サマルジッチ、プシェット、ゲサンド、コチェッタ、パフンディ
得点: デウロフェウ 42

主審: マイケル・ファブリ
観客数:11,776人