ブルーズはティモ・ヴェルナーが前半に2度PKを決めレンヌに快勝し、チャンピオンズリーグでの好調ぶりを見せつけた。
レンヌは前半良いプレーを見せたが、ダルベルトが2つのPKを献上する。
最初のPKはエリア内にドリブルで切り込んだヴェルナーが倒され、彼自身が左隅に決めた。
前半終了間際に再度PKとなるが、タミー・エイブラハムのシュートをブロックしたとの判定は微妙なものだった。このPKもヴェルナーが落ち着いて左上に決めて2-0とした。このプレーで2枚目のイエローカードを受けたダルベルトは退場処分を受けた。
後半は始まって早々にリース・ジェイムズが右サイドからクロスを上げ、これをエイブラハムがエリア内で合わせて3点目を決めた。この勝利によりチェルシーは10試合連続負けなしとなり、ここ10年で初めて5試合連続クリーンシートを達成した。
スタメン
ランパードはバーンリー戦からコロナウィルスの陽性反応が出たカイ・ハフェルツに代えジョルジーニョをスタメンに起用した。ジョルジーニョはエンゴロ・カンテとメイソン・マウントと共に4-3-3の中盤に入った。ディフェンス陣5人に変わりはなく、エドゥアール・メンディは昨シーズンまでプレーした古巣との対決となった。攻撃ではタミー・エイブラハムが今季チャンピオンズリーグで初めてCFに入り、バーンリー戦で得点したティモ・ヴェルナーとハキム・ツィエクがサイドから攻める布陣となった。
この試合、クリスチャン・プリシッチは週末にハムストリングを痛めたため召集されなかった。
チェルシーは試合開始から高い位置でプレスを仕掛け、タミー・エイブラハムとメイソン・マウントがチャンスをつくり、レンヌの守備陣を崩そうとする。
試合初めてのチャンスはレンヌが作ったが、チルウェルが良いタイミングでクロスをブロックし、エリア内でクル・ズマが手でボールに触ったとレンヌの選手たちが抗議するが、審判は試合を続行する。
その後、チェルシーはジョルジーニョのパスからハキム・ツィエクがボレーシュートを打つが、これはバーを越える。
しかし、その直後ティモ・ヴェルナーが初めてのボールタッチでエリア内に切り込み、ダルベルトが倒してPKと判定される。
ヴェルナーはこのPKをジョルジーニョに任せず、キーパーにコースを読まれるものの左隅に決める。これが彼にとって今季6ゴール目となった。
反撃を見せるレンヌ
先制されたレンヌは調子を落とさず高い位置からプレスをかけ、前半20分まではチェルシーも試合をコントロールできなかった。
レンヌは守備でもチェルシーにスペースを与えず、試合は膠着状態に入るかと見られた。
レンヌはフォワードのギラシが良い動きを見せ、コースの変わったクロスをニアポストで合わせるが、枠を捉えることができない。このプレーはその後オフサイドと判定される。
レンヌの攻撃は続き、前半30分からエンゴロ・カンテとツィエクが立て続けにイエローカードを受ける。ツィエクが与えたFKからブリジョーが危険なクロスを上げるが、誰も反応できずにゴールラインを割る。
拮抗した時間帯が続く中、ツィエクのコーナーからズマがヘディングで合わせるが、シュートは枠を外れバーンリー戦のように得点とはならない。
ハーフタイム前の追加点
ハーフタイム前にレンヌにとって痛い判定が下る。カウンターからツィエクが左サイドに走りこみ、ボールはエリア外のエイブラハムに渡る。エイブラハムのシュートはダルベルトが足でブロックするが、跳ね上がったボールが彼の手に当たってしまう。
VAR判定により主審がモニターをチェック、その後手の位置が不自然であったと判定、チャンピオンズリーグのルールではPKとなった。
このプレーで2枚目のイエローカードを受けたダルベルトは退場となり、またもやPKキッカーとなったヴェルナーが今度は左上にシュートを決め追加点を挙げた。
レンヌの選手たちはこれにショックを受けたか、ハーフタイムまでの5分間チェルシーが試合を支配するが、特筆すべきチャンスはなく前半終了となった。
勝負を決めた後半開始早々の得点
後半勝負を決めようとするチェルシーがすぐに攻勢に出て、ジョルジーニョのパスを受けたエイブラハムがゴールを狙うがゴミスにブロックされ、線審もオフサイドとフラッグを上げる。
そしてチルウェルが低いクロスを上げるが、エイブラハムに渡る前にディフェンダーが何とかこれを防ぐ。そしてチルウェルがサイドクロスを上げるが、ゴール前でフリーだったツィエクのハーフボレーはバーを越える。
後半50分、ツィエクが右サイドを駆け上がったリース・ジェイムズにスルーパスを出す。ジェイムズは低いクロスを上げ、ニアポストに走りこんだエイブラハムがゴミスを破って3点目を決める。
10人となったレンヌはペースをつかめず、チェルシーが後半開始早々に勝負を決めた。
ターンオーバー
試合の流れを変えようとするレンヌは3人の選手を替え、ランパードもチルウェル、カンテ、エイブラハムに代えてエメルソン、コヴァチッチ、そしてジルーを投入する。
そのすぐ後にエメルソンがグラウンダーのクロスを上げジルーが走りこむが、シュートする直前にカットされてしまう。
チェルシーが最後に失点を許してから7時間が経過したが、その後もチアゴ・シウバが数少ないレンヌの攻撃をインターセプトし記録更新に貢献する。
シウバはジェイムズにロングパスを出し、右からのクロスにヴェルナーが合わせようとするが、寸前に相手にボールを触られハットトリックのチャンスを逃してしまう。
このプレーの直後チアゴ・シウバに代わってトニ・リュディガーが出場する。そしてその後すぐにハキム・ツィエクに代わってカラム・ハドソン=オドイが入った。
こぼれ球を拾ったツィエクがスルーパスを出し、ジルーも今季CL初得点に近づくが、GKゴミスがブロックする。
守備でもグレニエのシュートをエドゥアール・メンディがセーブし、クリーンシートを守った。そしてリバウンドからレンヌがゴールを決めるが、これは明らかなオフサイドと判定される。
前半の2得点により後半は問題なく試合をコントロールできたチェルシー。この試合に勝利したことで3試合失点することなくグループステージ首位をキープした。
ブリッジでゴールを決めたヴェルナー
この試合で2つのPKを決めたヴェルナーは、チェルシーとRBライプツィヒを合わせて、現在14試合で10得点3アシストとチャンピオンズリーグで素晴らしい記録を更新している。
しかしこの試合まで、ヴェルナーはCLでの8ゴール全てをアウェーで決めていた。やっとホームで得点を決めることができたヴェルナーだが、この試合では落ち着いて2ゴールを決めた。おそらくブリッジでチャンスが訪れることを待っていただけなのだろう。
今後の予定
チェルシーは土曜日午後5時30分からブリッジでシェフィールド・ユナイテッドと対戦する。この試合の後、リーグは代表戦のために中断となる。
チェルシー(4-3-3):メンディ;ジェイムズ、ズマ、シウバ(リュディガー68)、チルウェル(エメルソン(63);カンテ(コヴァチッチ63)、ジョルジーニョ、マウント;ツィエク(ハドソン=オドイ75)、エイブラハム(ジルー63)、ヴェルナー
サブ:カバジェロ、ジガー、クリステンセン、トモリ、アロンソ、アスピリクエタ
得点者:ヴェルナー10(PK)、41(PK)、エイブラハム50
警告:カンテ26、ツィエク32、ジョルジーニョ65、コヴァチッチ79
レンヌ:ゴミス;トラオレ、ダ・シウバ、アゲルド、ダルベルト;エンゾンジ(グレニエ62)、グボホ(デル・カスティージョ62)、リー・シリキ(トリュフェール46)、ブリジョー、テリエ(ドク62);ギラシ(ユヌ76)
サブ:サラン、ボネット、ニャムジ、オマリ、アサイソン、ウゴシュク、ルター
警告:ダルベルト10、40、デル・カスティージョ89
退場:ダルベルト40
主審:フェリックス・ツバイヤー