チェルシーのレジェンド、パット・ネヴィンが、週末の勝利とそれを生み出したチームを振り返り、「絶対に勝たなければならない」マルメ戦に向けての展望を語った。

トーマス・トゥヘルの代表戦後のチーム選択に関する謎めいた推測ゲームは、週末によく現れていたが、彼はまたしても皆を驚かせた。ブレントフォード戦の前に、マラング・サール、トレヴ・チャロバー、ルーベン・ロフタス=チークの3人を先発起用の候補に挙げたのは、トーマス・トゥヘル本人以外に誰がいただろうか?チームが発表されたとき、周りの反応はどれも同じだった。眉をひそめた絵文字も入っていたかもしれない。

今回も、試合終盤は危ない場面もあったが、うまくいった。代表戦によるブレークの後に彼が多くの選手を入れ替え、困難を乗り越えたのは驚くべきことである。

次の日、私はニューカッスルでスパーズの試合を観戦していた。この日は、様々な出来事があったが、ヌーノ・エスピリート・サントが前回のアストンヴィラ戦で勝ったチームと全く同じメンバーを起用したことが目についた。ヌーノは、たとえ数日前にブラジル代表の選手がマナウスで試合をしていたとしても、主力選手を休ませたり、交代させたりする余裕はないと考えているようだ。このストレスは、やがて彼らを苦しめることになるだろう。

一方、トーマス・トゥヘル監督は、今夜のマルメ戦で、復調したトップクラスの選手を何人か起用するだろう。メディカルスタッフは選手のコンディションについて監督に助言するが、これは科学ではなく芸術であり、監督は現在、老師のように安定した手腕を発揮している。

私はいつもこの問題を口にするのだが、それは私自身が旅で少し疲れているからでもある。今、私はマンチェスター・シティの試合のためにブルージュにいるが、これからマルメの試合のためにロンドンに戻る。スコットランド、オランダ、ベルギー、フランス、イギリスを経由してスコットランドに戻るのは大変なことだが、旅をしながら試合をしなければならない選手たちに比べれば大したことはない。確かに選手たちは私よりも少し若く、飛行機の座席も快適だろうが、それでも常に体力的・精神的な消耗は避けられないだろう。

私は自分の移動について文句を言っているわけではないが、飛行機に乗って外国に行くために何日もかけて計画を立て、PCRを行う必要があることは事実だ(当然の話だが)。はっきりしているのは、休養を取っていてキレがあるように見える選手は、先発メンバーとして考慮されるべきだということだ。ベン・チルウェルはまさにそのカテゴリーに入っていた。

マルコス・アロンソが先発していたときには出遅れていたが、ベンはスペイン人の相棒が休息を必要とするとすぐにステップアップする準備ができていた。その結果は目を見張るものだった。3試合で3ゴールというのも見事だが、本当に素晴らしかったのは、ブレントフォード戦での決勝ゴールだ。ここ数週間、いくつかの信じられないようなゴールを目撃してきた。モー・サラーのゴールはその中でも特に素晴らしいものだった。しかし、ベンのゴールの質の高さを過小評価してはいけない。

ゴールシーンでのチルウェルのシュートテクニックは非の打ち所がなく、ボールはまだバウンドしたばかりで、簡単なプレーではなかったが、彼は豪快にゴールを決めた。彼はプレッシャーの中で集中力を保ち完璧な技術を披露した。今シーズン、これほど完璧な一撃を決めた選手はいないだろう。どんな試合でも勝利するに値するゴールだった。

このように優れたゴールを決め、絶好調であるにもかかわらず、ベンは新聞の見出しを飾ることができなかった。話題をさらったのは、エドゥアール・メンディだったのだ。彼のプレーは、すべてのゴールキーパーが夢見るものであり、彼と対戦したすべてのストライカーが数週間は悪夢にうなされるものだった。息を呑むようなブロックを誰もが目撃し、オーバーヘッドキックをクロスバー上に弾いたシーンは、その中でも最も見事なものだった。ベストセーブとは言えないかもしれないが、この試合の中で彼が最も勇敢に見えた瞬間だった。

選手が自信を持って「成長」しているという話をよく耳にする。ビーズ戦でのエドゥアールは、自信を深めただけでなく、身体的にも成長したように見えた。チェルシーに限らず、近年のトップクラブのGKの中で最も記憶に残るパフォーマンスのひとつだった。

時が経つにつれ、彼はより良く、より賢く、より思慮深い選手になっていった。時折見られた、最後の砦としてのちょっとした熱狂的な瞬間は、もうなくなったようだ。2月に行われたシェフィールド・ユナイテッド戦で、トニ・リュディガーのオウンゴールで終わった瞬間のことは、今でも身震いするほど思い出す。しかし、今となっては殆ど頭の中から消え去った遠い記憶ではあるが、メンディの危険察知能力が高まっている今、あのようなプレーはすぐに繰り返されることはなさそうだ。

このような改善は、何よりもまずエドゥアール自身を称賛すべきであるが、コブハムでは常に最高レベルのカウンセリングとキーパーのテクニック改善に向けたサポートが行われている。マルメ戦で休ませることができないのは彼だけではないだろうか?可能性は低いが、もしケパが先発した場合、我々はボスの決定に本当に驚愕するだろうか?最近のケパのプレーを見ると、練習の成果あって彼のプレーは計り知れないほど向上していることがわかるからだ。

私はゴールキーパーに最大限の敬意を払うが、トップレベルのチームであっても、チェルシーのようにトップクラスのキーパーを2人抱えているチームは殆どいないだろう。控え選手が有能だとしても、それと本物の国際的なゴールキーパーとの間には大きな差があるのだ。

難しいのは、チームの他のポジションと違って、このゴールキーパーという特有のポジションでは、国内のカップ戦を除けば、ローテーションがそれほど一般的ではないということで、つまりそれではサブメンバーを満足させられないことが多い。これは、ボスが試合ごとに下さなければならない多くの厳しい決断の一つである。彼はまた、どうにかして2人のGKを満足させるバランスを見つけなければならないが、これは誰もが嫌がる仕事だろう。

どちらの選手を起用するにしても、マルメとの2試合がグループリーグを勝ち抜くためには「絶対に勝たなければならない」試合であることに変わりはない。簡単に勝ち点3を得られるとは限らないが、全員が体調を整え、正しい心構えで臨めば、勝利のチャンスは十分にあるだろう。ゼニトとの開幕戦があれほどの接戦になると予想していた人はほとんどいなかっただろうし、グループステージのどこかの時点で、「小さい」チームが恐怖を与えることはよくあることだ。

チャンピオンズリーグでは、ブルーズの早い段階でのゴールが望まれる。そうすれば、ある程度の余裕を持って試合に臨むことができ、選手やファンのストレスをできるだけ少なくすることができる。とにかく、私は旅をしているので(文句を言っているわけではない)、一度くらいは仕事でリラックスしたいと思っている。それくらいは許されるのではないだろうか?