ロシア遠征から帰国後、チェルシーは休む間もなくこの週末にアウェーでバーンリーと対戦する。この試合を前に、チェルシーのクラブ史に精通するリック・グランヴィルとデータ収集家ポール・ダットンが主なポイントを紹介する。

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クラスノダールを相手に4-0で勝利したブルーズだが、これはイングランドのクラブのロシアにおける最多得点差記録となる。これによりチェルシーはチャンピオンズリーグ・グループリーグEで首位に立った。

プレミアリーグでは引き分けが続くチェルシーは、1試合少ないが既に降格ゾーンにいるバーンリー相手に勝ち星が欲しいところだ。

アウェーでの試合だが恐れることはないだろう。昨季から合計すると、チェルシーはアウェーで45得点と、これを上回るのは50点のマンCだけである。これにはほぼ1年前のクリスチャン・プリシッチが36分間でハットトリックを達成したバーンリー戦も含まれる。

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2連続スコアレスドローを経て、3選手を入れ替え4-3-3の布陣で試合に挑み、4-0でクラスノダールを破ったフランク・ランパードは、チームのバランスを取り選手全員の持ち味を出すことに成功したが、さらに試合内で様々なシステムを採用している。

クラスノダール戦では選手の入れ替えにより、エンゴロ・カンテ不在ながらもバランスと創造性を引き出し、さらに様々なパスやプレスにより試合をコントロールした。

勝ち点を取るために必死になるだろうバーンリー戦でこのアプローチが最善であるかはわからないが、守備を固めるウェストブロムに対して4-2-3-1から4-3-3に変更した時も試合の流れを変えることができた。一方3-4-3で臨んだマンU戦(及び過去のその他の試合)はクリーンシートとなったが勝ち点3を獲得することはできなかった。

水曜日のクラスノダール戦では個々の力が発揮された。エドゥ・メンディは何度か良いセーブを見せ、闘牛士が突き進んでくる闘牛に対峙する時のような集中力を見せた。メンディのセーブもあり、チェルシーはこれまで同様にアウェーでロシアのチーム相手にリードして前半を終えることができた。

「魔術師」ハキム・ツィエクはチェルシー移籍後初ゴールを決め、カラム・ハドソン=オドイもチャンピオンズリーグ初得点を記録、ティモ・ヴェルナーがPKに成功し、タミー・エイブラハムがまたもやクリスチャン・プリシッチのゴールを演出した。これら全てがチーム全体の自信へと繋がるだろう。

ジョルジーニョのPK失敗は今季2度目で、1試合で2度PKを獲得したのもパレス戦に続き2度目だ。

昨季チェルシーはチャンピオンズリーグのアウェー戦で勝利した後快進撃を見せた。アウェーでのリール戦後、サウサンプトン相手に4-1で勝利し、アヤックスに勝利した後バーンリーに4-2で勝った。唯一の敗戦となったのは、引き分けに終わったバレンシア戦後のウェストハム戦だった。

今回のロシア遠征に参加しなかったチアゴ・シウバは、バーンリー戦には出場できる見込みで、この過密スケジュールの中、ランパードはその他にも数選手入れ替えるだろう。

今季未だ勝利のないバーンリー

遠く離れたロシアで試合に臨み、木曜日の早朝に帰国したチェルシーと比べ、バーンリーは1週間十分休息を取り週末の試合に向けて準備をすることができた。ブルーズはバーンリーにホーム初勝利を献上することを避けたいが、そのためには相手の堅い守備を崩す必要がある。

今季バーンリーは得点数でリーグ最下位だが、月曜のスパーズ戦では1-0で惜敗したものの、チャンスを13回つくった。集中力を切らしコーナーから失点するまでジェームス・ターコウスキー率いるディフェンスの厳しいマークはスパーズの攻撃陣を苦しめた。

ロングボールを攻撃陣のクリス・ウッドとアシュリー・バーンズに放り込むだけがバーンリーの攻撃パターンと考えるのは誤りで、ヨーハン・グズムンドソンやサイドバックの運動量にも注意が必要だ。

今までにバーンリーが決めた3点中2点がグズムンドソンやウェストウッドのセットプレーからのゴールだ。中盤のジャック・コークとキャプテンのベン・ミーに加えグズムンドソンが故障リストしたことは、ショーン・ダイク監督にとって悩みの種だろう。