チャンピオンズリーグで再びレアル・マドリードと対戦することになったブルーズ。ブリッジで行われる準々決勝第1戦を前にチェルシーのクラブ史に精通するリック・グランヴィルとデータ収集家ポール・ダットンが主なポイントを紹介する。

チェルシーとレアル・マドリードという2つのビッグクラブが、2年連続で欧州のエリート大会で激突する。昨年はチェルシーが2試合合計3-1で勝利し、決勝進出を決めた。

そして今宵、2チームは一足早く準々決勝で対戦するが、歴史は王者に味方する。チェルシーは1971年のカップウィナーズカップ決勝までさかのぼること5回の対戦のうち3回で勝利している。

同様に、ブルーズのトーマス・トゥヘル監督もチャンピオンズリーグ史上最も多くレアルと対戦し、負けなし(6試合、2勝、4引き分け)となっている。しかし、これまでイングランドのクラブがレアルをノックアウトステージで2度破ったことはない。

レアルのベテランMFトニ・クロースが準々決勝の抽選会後に発した「誰もチェルシーを望んでいない」というコメントは、1月に対戦相手が恐れるチームを作ると宣言したトゥヘル監督を喜ばせたことだろう。今夜の観客もその威圧感に大きな役割を果たすだろうし、これが今季スタンフォードブリッジでの最後の満員御礼となるだろう。昨日、トゥヘルはブレントフォードの敗戦を引き合いに出して、「我々はもっと良くなる必要がある」と述べた。

トゥヘルが指揮を執って以来、ロンドン勢はチャンピオンズリーグ15試合で10枚のクリーンシートを達成しており、これは同大会のどのクラブよりも優れた記録である。これに対し、ロス・ブランコスは過去16回の対戦で2回の完封を達成している。

チェルシーのニュース

チェルシーは、トーマス・トゥヘル監督の下での過去5回(3勝2分け)を含め、スペイン勢との対戦では8戦無敗(4勝4分け)である。

とはいえ、土曜日のブレントフォードでの屈辱は、トゥヘルのチームから安心感を振り払うことになったはずだ。「奇妙な出来事の積み重ねだ」というのが、明らかに散漫な試合展開の後のヘッドコーチの見解だった。代表選によるブレーク直後の敗戦は今シーズン初となった。

トゥヘルは1-4の敗戦の際、4-3-3のフォーメーションでスタートしたが、今晩は3バックに戻すかもしれない。ポジティブな点としては、少なくともエンゴロ・カンテが休養のために早めに交代したことが挙げられる。このフランス人MFは昨シーズン、レアルとの準決勝の両レグでマン・オブ・ザ・マッチを受賞しており、カルロ・アンチェロッティは彼を抑える方法を模索するだろうが、それは言うほど簡単なことではないだろう。

休養中のジョルジーニョとマテオ・コヴァチッチ(ビーズ戦ではベンチ入り)のどちらか、あるいは両方が中盤に復帰する可能性がある。クリスチャン・プリシッチは、アメリカでの遠征の後、欠場したが、昨シーズン、後衛を苦しめたレアル戦には間に合うはずだ。プリシッチはトゥヘル監督の下、この大会で3得点、3アシストを記録している。

2-0で終わった昨シーズンのホーム戦では、ブルーズが多くのチャンスをつくり、GKさえ破ればゴールというシーンが印象的だった。レアルはエリア付近で多くのファウルを犯し、サイドに展開され、サイドでプレーする中盤選手の守備のサポートが遅かった。

チェルシーの中盤とレアルの強力なトリオの対決は勝負を決める重要な要素となりそうだが、リーズ・ジェイムズ対ヴィニシウス・ジュニオールのマッチアップもあり得るだろう。これらの1対1の対決に競り勝ち、ブリッジで勝利をもぎ取ることができれば、ブルーズは来週火曜日、ほぼ満員のサンティアゴ・ベルナベウでアドバンテージを持ってプレーすることができるだろう。

本物のレアル

昨年5月にスタンフォードブリッジで行われた準決勝での2-0の敗戦から、2月に行われたラウンド16のPSGとのアウェー戦での1-0の敗戦までの間、レアル・マドリードはこの大会における全てのアウェー戦を0勝で終えている。レアル・マドリードがイングランドのクラブのホームで勝利を収めたのは、9年前サー・アレックス・ファーガソン監督の最後のチャンピオンズリーグでジョゼ・モウリーニョがマンUを下したのが最後だ。

2週間前にバルセロナに0-4で敗れたショックから、その欠点を露呈してしまったかもしれないが、ロス・ブランコススはリーガ・エスパニョーラで2位以下を12ポイント以上引き離し首位を独走している。チェルシーの元GKティボー・クルトワの介入がなければ、バルサ戦のスコアはもっと悪いものになっていただろう。バルサの中盤からの突進を阻むものはほとんどなく、レアルのディフェンスは定期的に露出し、ダニ・カルバハルとナチョ・フェルナンデスの両フルバックは1時間余りのプレーで交代させられた。

この試合では、左サイドバックのフェルランド・メンディが復帰し、カルバハル、センターバックのダビド・アラバ、エデル・ミリトンとともにプレーすることになるはずだ。メンディとカゼミーロは出場停止でパリとのラウンド16第2戦を欠場、エデン・アザールは手術のためしばらく欠場、イスコも欠場が続いている。

ヴィニシウス・ジュニオールはリーグ・カップ戦合わせて27ゴールを挙げ、レアルの攻撃は彼の左サイドに偏っている(シーズン前半が多かったが)。カリム・ベンゼマのゴールへの目は相変わらず鋭く、34歳という年齢に見合うだけのゴール数を記録している。土曜日に行われた中位セルタ・デ・ビガとの試合では、ベンゼマが3つのPKを獲得し、そのうち1つはセーブされた。

PSG戦でのハットトリックが、このラウンドに進出するきっかけとなったが、バルサ戦ではふくらはぎを痛め欠場したベンゼマ。その代わりに、ロドリゴがヴィニシウスと組み、ダイヤモンド型の4-4-2のフォーメーションをとり、交代後はバルセロナの4-3-3と同じフォーメーションに変更した。今晩は、右サイドから10回ネットを揺らしているマルコ・アセンシオが、3トップの一端を担いそうだ。

チャンピオンズリーグのルール

チャンピオンズリーグでは、5回の交代が認められており、脳震盪による交代も認められる。今大会から、いわゆる「アウェーゴールルール」は廃止された。第2戦を終えて同点の場合は、アウェーゴールの数に関係なく延長戦に入り、必要であればPK戦に移行する。

累積警告により出場停止に至らない場合、このラウンドの試合終了後にすべてのカードが失効するが、イエローカード3枚で出場禁止となる。ルベン・ロフタス・チークとレアル・マドリードのセンターバック、エデル・ミリトンは、この試合で警告を受けた場合、次のヨーロッパの試合に出場できないことになる。

準決勝の抽選はすでに行われ、この試合の勝者は、マンチェスター・シティ対アトレティコという、チェルシーが昨季の大会で対戦した相手と対戦することになる。昨夜の第1戦はケヴィン・デ・ブラウネのゴールで決着がついた。

決勝戦は5月28日(土)、パリ北部のサン・ドニにあるスタッド・ド・フランスで開催される。

マドリードに留まったアンチェロッティ

エデン・アザールだけでなく、元ブルーの人気選手も今夜は欠席するかもしれない。残念ながら、カルロ・アンチェロッティはコロナ陽性反応が出たため、ロンドンに向かうチームフライトに同乗しなかった。土曜日にレアルがセルタに2-1で勝利した際、彼の息子でアシスタントのダビデが電話でヘッドコーチの指示を受けた。アンチェロッティ・ジュニアは必要なライセンスを持っていないため、タッチラインから指示を出したのは、GKコーチのルイス・ロピスだった。

アンチェロッティは、ブルーズが欧州大会で出会う3人目の元監督であり、12年ぶりのことである。2008/09のノックアウトステージでは、クラウディオ・ラニエリ率いるユヴェントスに3-2で勝利したが、翌シーズンはジョゼ・モウリーニョに2試合合計3-1の敗戦を喫している。

過去の対戦

2011/12シーズン、チェルシーが初めてこの大会のトロフィーを掲げたのは、バイエルンの本拠地である「ウンザー・シュタディオン」だったことは有名な話である。準決勝ではクリスティアーノ・ロナウド、カカ、セルヒオ・ラモスの3人がシュートを失敗し、ミュンヘンがマドリードを下していた。

昨シーズンまで、どの大会でも決勝戦以外では一度も対戦したことがなかった両チームの対決が、またもや実現することになった。それ以前の2回は、ピーター・オスグッドが決定的な一撃を与えた1970/71カップウィナーズカップ決勝と再試合、そしてグスタボ・ポジェの一撃によって決着した1998年のUEFAスーパーカップだ。

レアルがスタンフォードブリッジを訪れるのは公式戦では2度目で、通算3度目となる。1966年11月、ラモン・グロッソ、ゾコ・エスパルサ、39歳のフェレンツ・プスカシュらが、ユダヤ人の国際慈善活動のために親善試合を行い、トニー・ヘイトリーのヘディングやジョン・ホリンズのエリア手前からの一撃で、大観衆の前でブルーズが2-0の勝利を収めたのである。

昨シーズン、ブルーズが同じスコアラインで勝利したのも、同様に快適なものだった。セルヒオ・ラモスと元チェルシーのエデン・アザールがジネディーヌ・ジダンによって呼び戻されたが、コンディションが良くなかった。ティモ・ヴェルナーはこの大会でブルーズ初ゴールをマークし、メイソン・マウントは準決勝でゴールを決めた2番目に若いイングランド人選手となった。

ネック&クエロ(「首」を意味する英語と西語)

現在、欧州と世界のチャンピオンであるチェルシーと欧州カップの常連であるレアル・マドリードは、今シーズン、大会5位の得点数(17得点)と最高の防御力(5失点)という同じ成績を残している。しかし、チェルシーの予想失点が6.6であるのに対し、レアルは9.3であり、この指標では準々決勝進出8チームの中で6番目に位置している。また、ブルーズの1敗に比べレアルは前回のPSG戦を含め2敗している。

ハッピーバースデー、ブランコス

先月、レアルは1902年3月6日にマドリードFCとして設立されてから120周年を祝った。18年後の1920年6月には、国王アルフォンソ13世の許可を得て、名前に「レアル」(王室)の接頭辞をつけ、バッジに王冠をつけたのである。マドリレーノには悪いが、アルフォンソはその7ヶ月前、1919年11月3日にチェルシーがブラッドフォードに4-0で勝ったとき、ブリッジの「ロイヤルボックス」から観戦していた。

彼は熱心に観戦し、「激しい攻防がユーモアたっぷりに行われたこと、また、十分に激しい試合であったにもかかわらず、気力を失うことがなかったこと」に注目し、終始、知識豊かなコメントを残したと伝えられている。

チャンピオンズリーグ準々決勝

火曜日ベンフィカ 1 リヴァプール 3マンC 1 アトレティコ 0

水曜日チェルシーvsレアル・マドリード20時ビリャレアルvsバイエルン・ミュンヘン20時

プレミアリーグ

水曜日バーンリーvsエヴァートン19時30分