今週末はトップ4入り争いのライバルであるレスターとFAカップ決勝で対戦するブルーズ。この試合を前にチェルシーのクラブ史に精通するリック・グランヴィルとデータ収集家ポール・ダットンが主なポイントを紹介する。

イングランドサッカー界で最も長い歴史を持つFAカップ決勝戦の140回目のエピソードへようこそ。今年のウェンブリーでのフィナーレでは、プレミアリーグでも熾烈なトップ4入り争いを繰り広げるチェルシーとレスターが対戦する。両者は来週の火曜にもブリッジにてリーグ戦で再会する。

クラブ創設116年の歴史の中で、ブルーズが5シーズン連続でFAカップ決勝に進出したのは初めてで、去年の決勝戦が行われたのはわずか9ヶ月前のことだ。チェルシーはこれまでに8回の優勝を経験しているが、毎回異なる監督がトロフィーを掲げており、トーマス・トゥヘルは優勝すれば9人目となる。

対するフォックスは、勝てば52年ぶりの優勝となる。この間に4回決勝に臨んでおり、決勝戦でトロフィー獲得を逃した数は国内最多となっている。

ブルーズは、1919/20シーズンのラウンド3で勝利して以来、この大会でレスターに負けたことがない。過去5回の対戦のうち、1996/97、1999/00、2011/12、2017/18の4回ではこの大会で優勝している。

1月にレスターがチェルシーを2-0で下した試合は、フランク・ランパードが監督としてリーグ戦に臨む最後の試合となった。その時にはすでにチェルシーはFAカップの準々決勝進出を決めていた。

ランパードは、ブルーズがFAカップの後にチャンピオンズリーグを制覇したときに、副キャプテンを務めていたが、2012年との類似点に一喜一憂しないことが重要だ。まだ何も勝っていないし、水曜の敗戦でブルーズは、2冠達成のためには100%の集中力とコミットメントが必要だということを思い知らされた。

チェルシーのニュース

2011/12シーズンの記憶は鮮明に残っているかもしれないが、今シーズンに何かを成し遂げるためにはまだやるべきことがたくさん残っている。その最初の指標となるのが、今週末に開催されるFAカップ決勝で、ブルーズは9回目の優勝を狙う。

トーマス・トゥヘルは、アンドレアス・クリステンセンとマテオ・コヴァチッチのコンディションを注視しているが、先発11人をほぼフルメンバーで揃えることができ、さらにこの大会では5人の選手交代が可能だ。

トゥヘルは、土曜日にケパ・アリサバラガを先発させることをすでに表明している。ケパは2018/19シーズンのヨーロッパリーグとカラバオカップの決勝でプレーし、2試合での失点を1だけに抑えている。

守備に定評のあるクリステンセンが欠場しても、トゥヘルは水曜日から3バックを一新し、トニ・リュディガーを起用する可能性が高い。1月にキングパワースタジアムで敗れたときには欠場していたエンゴロ・カンテも、週半ばに休息を取ったこともあり出場するだろう。

準決勝のマンチェスター・シティ戦ではハキム・ツィエクが起用され、ヴェルナーのアシストから決勝点を挙げた。

トゥヘルは、激しいプレー、高い位置からのプレス、ボールを素早く前に送ることをチームに求めるだろう。先週金曜日、ニューカッスルはチェルシーがその翌日のマンチェスター・シティ戦で見せたように、スピードのある選手にロングパスを供給してレスターのディフェンスの弱さを突いた。

土曜日の試合会場となる改築後のウェンブリーはブルーズにとって25試合目となるが、両チームとも準決勝の時よりピッチのコンディションが良いことを望んでいるだろう。

昨シーズン、FAカップ決勝でゴールを決めたチェルシーのクリスチャン・プリシッチは、2008/09、2009/10シーズンのエバートン戦とポーツマス戦でゴールを決めたディディエ・ドログバのようにFAカップ決勝での2年連続得点を狙う。

レスターのニュース

ブレンダン・ロジャースは、レスターにとって2000年以来となるFAカップ戦決勝に臨むにあたり、ジョニー・エヴァンズのコンディションが気になっているだろう。ロジャースが「ディフェンスの頭脳」と呼ぶエヴァンズは、若手のCBたち、特に自信に満ち溢れているが経験の浅いウェスリー・フォファナを統率している。

火曜日に行われたマンUとの試合では、エヴァンズが不在だったため4-4-2を採用した。通常は3-4-1-2で、ウイングバックが非常に高い位置に上がり、フォファナやチャグラル・ソユンクなどのCBが積極的に攻撃参加している。

中盤ではウィルフレッド・ディディが豊富な運動量でボールを奪う一方で、ユーリ・ティーレマンスはどちらかというと自由に動き、深いディフェンスに対して攻撃を仕掛ける。しかし、ティーレマンスの空けた中盤とディフェンスの間のスペースを突くことは可能だろう。

レスターはカウンター攻撃を得意としており、ジェイミー・バーディとケレチ・イヘアナチョの強力な2トップの後ろには策士のジェイムズ・マディソンが控えている。2016年1月にこの大会でデビューして以来、イヘアナチョは19試合で14ゴールをマークし、この大会で最多得点記録を保持している。

偶然なのか、それとも意図的なのか、火曜日レスターはイヘアナチョと運動量の多いWBマーク・オルブライトンのプレーした右サイドからの攻撃をより多く行った。

レスターは2000年以来の決勝進出を果たしたが、どのようなパフォーマンスを発揮するかは未知数である。チェルシーは、決勝という舞台でレスターが思ったような動きを見せられないことを望んでいるだろう。