ブリッジで行われた第1戦から6日後、ブルーズはスペインでの挽回を狙う。この試合を前にチェルシーのクラブ史に精通するリック・グランヴィルとデータ収集家ポール・ダットンが主なポイントを紹介する。

1ヶ月後、マドリードの人々は、この街と特に農業従事者の守護聖人である聖イシドールの祝日を迎える。しかし、今夜は第1戦でレアルに1-3で敗れたチェルシーがエスタディオ・サンティアゴ・ベルナベウのフィールドでヨーロッパの王族を相手にチャンピオンズリーグ準決勝進出を狙うことになる。

もちろん厳しい闘いになるだろうが、カンプノウで2-0、残り50分を10人でプレーすると言った希望のない状況ではなく、欧州王者は週末にアウェーでサウサンプトンに6-0で大勝した状態でこの試合に臨む。昨シーズン、1-1の引き分けに終わったこの試合では、ブルーズは枠内シュート5本で1本だけだったレアルを圧倒していた。

セインツのラルフ・ハーゼンヒュットル監督は、土曜日の両チームの違いを、1週間前のレアル戦では顕著に欠けていた、ブルーズの「超攻撃性」だと指摘した。昨シーズン、ロンドン勢のパワーとスピードは、リーガ・エスパニョーラのリーダーを長い間、追い詰めていた。

「アウェーゴールルール」のないチェルシーが延長戦に持ち込むには、2点差で勝利する必要がある。この夜、勝利した方は準決勝でマンチェスター・シティとアトレティコ・マドリードの勝者と対戦することになる。シティが1-0でリードしているこの対戦も、明日の夜、スペインの首都で決着がつく。

チェルシーのニュース

水曜日の第1戦敗退後、この対戦が「まだ生きている」かと尋ねられたトーマス・トゥヘル監督は「いや」と答え、「3ゴールが必要だし、そんなことが過去何度起きたか?」と付け加えた。

彼の選手たちはセント・メアリーズで最高の反応を見せ、アウェーでのプレミアリーグで史上最速の3点リードを記録した。実際、2011年10月にボルトンで戦ったブルーズ以来、トップリーグのチームがこれほど素早くアウェーで4得点を挙げたことはない。つまり、このチームにはゴールを決める力があるのだ。

レアルがサイドで見つけたスペースと、第1戦でダメージを与えたクロスを封じることも同様に重要である。3バックに加えルベン・ロフタス=チークを右ウイングバックに、マルコス・アロンソを左サイドに配置したことで3バックで、セインツ戦はより良いバランスがとれていたが、ヴィニシウス・ジュニオールを抑えるにはイングランド代表MFに多くのことを要求することになりかねない。

トーマス・トゥヘル監督はこのような理由から4バックを採用し、休養中のリース・ジェイムズやコロナウイルス感染から解放されたばかりのセサル・アスピリクエタも選択肢に入れている。

(左ポスト、右ポスト、クロスバーという "完璧なウッド・トリック "を見せた)ティモ・ヴェルナーとメイソン・マウントは、ともにセインツ相手に2得点を記録し、サウサンプトンを沈没させた。

マウントはまた、激しいプレッシングを仕掛け、ミスを誘い、高い位置でボールを奪うなど、前回のレアル戦で見せなかったパフォーマンスを発揮した。チェルシーは、右サイドバックのダニ・カルバハルが右ウィンガーのフェデ・バルベルデをサポートしたブリッジの時よりも、もっと攻撃的になることを望んでいるようだ。

ロメル・ルカクとカラム・ハドソン=オドイは負傷のため欠場したが、カイ・ハフェルツは絶好調で、このタイでの第1戦を含め、過去11試合で8ゴールを挙げている。エデル・ミリトンが出場停止で欠場するレアル・マドリードのディフェンス中央部は、まさにブルーズの希望となるかもしれない。

スペイン紙は、昨シーズン、レアルがブリッジで喫した2-0の敗戦を、列車にはねられたと例えている。ブルーズは今、世界サッカー最大の舞台の1つで、タイトル防衛を再び軌道に乗せるチャンスを手にしているのだ。

カルレットの手腕

カルロ・アンチェロッティは、スタンフォードブリッジでの3点目のゴールが、チェルシーの勢いを抑えることを少し楽にしたことに感謝していることだろう。しかし、ディフェンスの大黒柱、エデル・ミリトンがロンドンで受けた今季3枚目の警告により出場停止となる。代役はナチョ・フェルナンデスとなるだろう。

元ブルーズ監督にとっては、軽傷を負い、土曜日の夜は休養していたフェルランド・メンディが、今晩は先発出場しそうなのが何よりの良い知らせだ。ヴィニシウス・ジュニオールにとって、この堅実な左サイドバックの存在は欠かせない。

トニ・クロース(32歳)とルカ・モドリッチ(36歳)は、ブルーズ戦で中盤を支えたが、週末の試合には参加しなかった。昨シーズンの準決勝では、彼らの影響力ははるかに低く、時には蹂躙されることもあった。

土曜日の夜、ホームにヘタフェを迎えたレアルだが、ブルーズ戦でチャンピオンズリーグのハットトリックを達成した最初の選手となったカリム・ベンゼマは、ゴールを割ることができなかった。ガレス・ベイルがベンゼマに代わってセンターフォワードに入り、2-0で勝利した。

今夜は、腰を据えてブルーズの攻撃を受け、第1戦で見せたようなダイレクトなカウンターアタックを仕掛けてくるかもしれない。レアルはブリッジで今シーズン最高のパフォーマンスを見せたが、MFカゼミーロは「過信は禁物だ。チェルシーは現チャンピオンなのだから」と警告している。

チャンピオンズリーグの規定

チャンピオンズリーグでは、5回の交代が認められており、脳震盪による交代も認められる。今シーズンから、いわゆる「アウェーゴールルール」は廃止された。今晩90分経過した時点でスコアが同じだった場合、アウェーゴールの数に関係なく延長戦に入り、必要であればPK戦に突入する。

出場停止に至らない警告は、このラウンドの試合終了後に失効するが、それまではイエローカード3枚で出場禁止となる。ルベン・ロフタス=チークとトニ・リュディガーは、今夜警告を受けた場合、次の欧州での試合を欠場することになる。

準決勝の抽選はすでに行われ、この試合の勝者は、マンチェスター・シティ対アトレティコから勝ち上がった者と対戦する。チェルシーは昨季の大会でこの両者と対戦しており、明日の夜には1-0の僅差で第1戦勝利したシチズンがメトロポリターノ・スタジアムに乗り込む。

決勝戦は5月28日(土)、パリ北部のサン・ドニにあるスタッド・ド・フランスで行われる予定だ。

ヨーロッパを舞台にした逆転劇

2点のビハインドを90分で挽回するのは、2012年にバルセロナのカンプノウでチェルシーが成し遂げた逆転劇に比べれば、いくらか難易度が低い。一時は0-2とリードされ、残り50分にはバルセロナのアレクシス・サンチェスに対するオフ・ザ・ボール時のファウルでジョン・テリーが退場処分となっていた。

前途は多難であった。この試合のターニングポイントは、フランク・ランパードのスルーパスを受けたラミレスが絶妙のチップシュートを決めたときだった。ブリッジでの第1戦を1-0で勝ち取っていたブルーズは、アウェーゴールのルールのおかげでメッシ率いるバルサの攻撃を何とかしのぎ、最後にフェルナンド・トーレスの同点ゴールで次のラウンドに駒を進めることができた。

その他にも2019年のアヤックス(1-4から4-4)、1998年のヴィチェンツァとの準々決勝第2戦、1971年と1995年のブルージュ、そしてバイエルン・ミュンヘンの本拠地での2012年決勝など、ブルーズは欧州の舞台で数々の逆転劇を見せてきた。そして今夜、チェルシーは再びドログバ、ランパード、オスグッドの不屈の精神を呼び起こす必要がある。

ベルナベウ

チェルシーは近年、イベリア半島のチームと何度も対戦している。昨シーズン、ブルーズがポルトでの栄光までに対戦した7チームのうち4チームはイベリア半島の出身で、もちろんレアル・マドリードもその中に含まれている。その上、バレンシアとは前シーズンのグループリーグで、ビリャレアルは今シーズンのUEFAスーパーカップで勝利している。

しかし、サンティアゴ・ベルナベウスは昨年4月に改築のため使用できなかったため、今回は初めて対戦相手として訪れることになる。前回のアウェー戦は練習場のアルフレド・ディ・ステファノで行われたが、パンデミックの影響でサポーターの入場はできなかった。残念ながら、現在進行中の改修工事により、今回もこの伝説のスタジアムでの観戦は制限される。

2019年6月、チェルシーがレアルの「レジェンド」と対戦し、5-4でホストが勝利した時は満員となった。両クラブの2人のアイコン、リカルド・カルバーリョとクロード・マケレレは、90分の間にユニフォームを替え2チームでプレーした。

過去の対戦

昨年の準決勝では、ブルーズは第1戦で決勝進出を決めたと言っていいほど圧倒的な強さを誇っていた。しかし、クリスチャン・プリシッチの序盤の独壇場となったこの試合では、カリム・ベンゼマのオーバーヘッドシュートによる同点弾で追い付かれ、1-1の引き分けに終わり、ブルーズにとってはスペインでの4試合連続無敗という結果となった。

7つの天国

チェルシーは今晩、リーグ・カップ戦合わせてアウェーでの8連勝を達成し、歴史的な新記録を打ち立てる可能性がある。ブルーズの現在の7連勝は、1989年1月から4月(主にディビジョン2)の間に樹立したクラブ記録に並び、2019年8月から11月(チャンピオンズリーグとプレミアリーグで、サウサンプトンでの4-1を含む)にも匹敵している。セント・メアリーズでの6-0という結果は、トップリーグでのアウェーにおける最大の勝利と並び、全体としても2番目の記録となった。

ブルーズの躍進を象徴する記念日

40年前の今日、ポール・カノヴィルは、クリスタルパレス戦で決勝ゴールを決めたクライブ・ウォーカーに代わってベンチから登場し、チェルシーのトップチームで初めての黒人選手となった。当時、そしてその後数ヶ月に渡って彼が受けた人種差別的な罵声は凄まじいものだったが、彼の不屈の精神と忍耐力、そして偏屈者を黙らせることが、後に続く数多くの選手(その多くは今やクラブの象徴となった)に道を開くことになったのである。

チャンピオンズリーグ準々決勝第2戦

火曜レアル・マドリードvsチェルシー (3-1)バイエルン・ミュンヘンvsビリャレアル (0-1)

水曜リヴァプールvsベンフィカ(3-1)アトレティコ・マドリードvsマンチェスター・シティ(0-1)