今夜、フランスに赴きチャンピオンズリーグ・ラウンド16の第2戦に臨むチェルシー。ここでは両チーム、そして大会全体の現状について見ていこう...

これまでの経緯

12-0

ブルーズは力強いスタートを切り、ハフェルツの強烈なヘディングシュートで先制した。しかし、後半になるにつれて、リールが試合を支配し始め、そのプレーの激しさにチェルシーは悩まされることになったが、チアゴ・シウバが守備でチームに大きく貢献し、相手に明確なチャンスを与えず、リールの試合全体のシュート数はわずか2本のみとなった。

後半15分過ぎ、この試合UEFAマン・オブ・ザ・マッチに選ばれたエンゴロ・カンテがボックスツーボックスのスプリントを見せ、完璧なパスを受けたクリスチャン・プリシッチが冷静にゴールを決めた。カンテは中盤で最高のパフォーマンスを見せ、プリシッチ、ハフェルツ、ハキム・ツィエクという攻撃トリオの動きはリールにとって悩みの種となった。

チェルシーのニュース

セサル・アスピリクエタとマルコス・アロンソは、ウイングバックからのオーバーラップで大きな影響力を発揮しており、ニューカッスル戦では両者ともに欠場となったが、トーマス・トゥヘルは彼らのコンディションが良好であることを報告している。

アスピリクエタが出場できることの重要性は、「非常に厳しい競争に敗れ」リース・ジェイムズとカラム・ハドソン=オドイがこの遠征に参加しないという事実によって強調される。サウールとロス・ バークリーも、長期離脱中のベン チルウェルと同じく今回の遠征には帯同していない。

ルベン・ロフタス=チークはイエローカードあと1枚で出場停止処分となる。

リールの詳細

昨シーズンの周囲の予想を裏切るかたちでフランス王者となったリールは現在、リーグ・アン6位につけている。国内では5試合無失点を続け、先月ブリッジで敗れた後は、エメルソン・パルミエリの所属するリヨンとのアウェー戦に1-0で勝利するなど、9試合中7ポイントを獲得している。

チェルシーと同様、リーグ戦での低調ぶりは彼らの野心を鈍らせているが、もしこれから復調すれば、来季のCL出場権を獲得するための埋め合わせるべき地面があるとも言える。

リールは今シーズン、リーグ戦での得点の70パーセントを前半に決めており、ブリッジでの開始45分間も試合全体を見ると最も脅威的な時間帯であった。

元スウォンジーのレナト・サンチェスはその夜、利き足と逆のサイドのウイングとして印象的なプレーを見せたが、このポルトガル人は金曜日のサンテティエンヌとの試合で太ももを負傷し、今夜の試合は欠場することになる。

ハテム・ベン・アルファはここ3試合で先発出場しているが、ユーティリティマンのガブリエル・グドムンドソンも最近はより高い位置で起用されている。リールでは、最低でも2得点する必要があり、10日前のクレルモン戦でセンターフォワードのジョナサンがようやく7試合連続無得点に終止符を打ったのは喜ばしいことだろう。もう一人のジョナサン、バンバは同じ試合で今シーズン初ゴールを決めた。リールは今季ホームでのCLグループリーグ戦でヴォルフスブルク、セビーリャとスコアレスドローー、そしてザルツブルクには1-0で勝利し、グループGの首位通過を果たした。

ベスト8の顔ぶれ

チェルシーとリールのどちらに勝利しても、今夜行われるユヴェントス対ビリャレアルの勝者とともに、チャンピオンズリーグ準々決勝進出を決める最後の2チームとなる。第1戦を1-1で終えたユヴェントスとビリャレアルの試合は、チェルシー対リール戦と同時刻にキックオフされるが、第2戦はトリノで行われるためイタリア勢にアドバンテージがある。

したがって、8チームのうち6チームがすでに決定しており、アトレティコ・マドリードとベンフィカが昨晩、バイエルン・ミュンヘン、リヴァプール、マンチェスター・シティ、レアル・マドリードとともに次のラウンドに進むことが決定している。

半々の闘い?

チェルシーとビリャレアルの両チームは今夜、グループステージ2位突破の2チームが第2戦アウェーで勝利し、準々決勝に進出することを狙う。

もしこれが実現すれば、残り30分でパリ・サン=ジェルマンを2点差で追っていたレアル・マドリードが劇的な逆転劇を見せたが、グループリーグを首位突破した4チームすべてがベスト8進出を果たしたこれまでのラウンド16の結果とは大違いとなるはずだ。

準々決勝の抽選

予選通過8チームが確定した時点で、今シーズンのチャンピオンズリーグ準々決勝の組み合わせ抽選が行われる。準決勝の抽選は、準々決勝と同じ時間に行われる。

この段階の抽選会ではシード権はなく、同じ国のチーム同士の対戦も認められる。プレミアリーグの他の2チームがすでに勝ち進んでいるため、もしチェルシーが勝ち進んだ場合、全英対戦となる可能性が高い(正確には29%)だろう。

アウェーゴールの撤廃

このラウンド16は、アウェーゴールのルールが適用されない状態でチャンピオンズリーグの対戦が決定する初めての機会であるという点で重要である。今シーズンの大会ではUEFAによってアウェーゴールルールが廃止された。

つまり、リールでの90分を終えてスコアが同点の場合、それぞれのチームがどこでゴールを決めたかに関係なく、試合は延長戦に入り、必要であればPK戦に突入することになる。一方、従来のルールでは、スタンフォードブリッジでの第1戦と同じスコアラインでリールが勝利した場合のみ、この試合が延長戦に持ち込まれる可能性があった。

今季のチャンピオンズリーグでは、これまで6試合が行われたが、延長戦にもつれ込んだ試合はない。

引き分けの多い今季のCL決勝トーナメント

ルール変更の影響かどうかはともかく、今シーズンのラウンド16で顕著に見られる違いは、第1戦での引き分けが多いことだ。2020/21シーズンは該当する試合で1度も引き分けがなく、準決勝レアル・マドリード相手の1-1が大会全体で唯一の第1戦の引き分けだった。

対照的に、今回のラウンド16の第1戦8試合のうち半数が引き分けに終わり、そのすべてがスコアレスドローで、1-1と2-2でそれぞれ2試合ずつが終了している。ザルツブルク相手に8-2で大勝したバイエルン・ミュンヘンでさえ、オーストリアでの第1戦は1-1で引き分けていた。

ラウンド16の第1戦で4試合も引き分けとなったのは、2008/09シーズンまで遡らなければならない。第2戦レグを含めても、今シーズンの5つの引き分けは、すでに昨シーズンのノックアウトステージ全体でも見られた数よりも多いのである。