タミー・エイブラハムがアストンヴィラとの対戦を控え、古巣との思い出、ジョン・テリーやフランク・ランパードへの思いを語った。

エイブラハムは昨シーズン、ヴィラでローン修行を積み26ゴールを記録。プレーオフではランパード率いるダービーを下して昇格を果たしている。

テリー対ランパード、エイブラハム対メイソン・マウント&フィカヨ・トモリという構図だった5月のウェンブリー。試合はヴィラの勝利に終わったが、ランパードはその後チェルシーの監督に就任。エイブラハムも復帰し今やクラブの看板ストライカーだ。

「今でもたまに舞い上がっちゃうよ」と話す22歳のエイブラハム。「フランクが監督になったのは実績あるゆえだし、発言にも説得力がある」

「指導者としても素晴らしいよ。常にベストを引き出そうとしてくれるし、一度パフォーマンスを落としたところで見捨てるようなことはしない。常に前向きで、いいマインドを持たせてくれる」

エイブラハムがランパードと交わした最初の会話は、まだ一緒になるよりも前のことだったそうだ。

「プレーオフ決勝について話をしてね。ジョディ・モリスもいた。その際に、”9番を背負ってほしい”と言われたんだ」と振り返るエイブラハム。「焦らなくてもいいが、考えてほしいと言われたんだよ。もう気持ちは固まってたね!」

「チェルシーの背番号9が呪われた番号というのは聞いていたけど、自分が変えてやろうと思ったんだ。夢は叶ったし、ここから15年で何かを築きたい。引退するときには、チェルシーの背番号9だったと胸を張れるようにね」

チェルシーアカデミーで10年、チャンピオンシップ2クラブにプレミアリーグではスウォンジーとローン移籍を重ねてここまできたエイブラハム。スウォンジーでは降格も経験したが、そうした経験が全て糧になっていると振り返る。

「あれも大切な一部なんだ」とローン時代について語るエイブラハム。「17歳、18歳、19歳の頃じゃチェルシーのファーストチームでやっていけなかった。だからああして外で経験を積めたのは大きかった」

「(最初のローン修行先だった)ブリストル・シティでは初めて地元を離れた。必要な経験だったね。プロの世界を知るために、飛び込んだんだ。当時は大きな出来事だった」

「現実を知る必要があった。ディフェンダーからは後ろから小突かれたり捻られたりしたよ。最初は"なんだこれ"って感じだったけど、ゴールを決めるとエスカレートしたね」

昨シーズン、実はチェルシーに残りたかったと明かしたエイブラハム。しかし実際には再び2部へとローン移籍が決まると、昇格を目指し前線を率いるのだった。

「プレミアリーグに残りたかったから、ちょっと残念だったよ。プレミアリーグでのプレーはずっと夢だったし、多少経験も積んでいた。残ってチャンスを掴もうと思っていたんだけど、結局はまたローン移籍をすることになったんだ」

「もう移籍市場は閉じていたから、選択肢はチャンピオンシップか海外移籍しかなかった。そこにヴィラからのオファーがあって、すぐに決めたよ。チャンピオンシップに戻ることになって、目標はひとつだった。プレミアリーグ昇格だね」

「対戦が楽しみだよ。ディーン・スミスとジョン・テリーには感謝している。スウォンジー時代で失いかけた自信を取り戻すきっかけになった。それに契約してくれたスティーヴ・ブルースもね。ローン修行の全てが今の自分を作っている」

トレーニング場では多くの時間を共にしたテリー。20年のプロキャリアで築いた経験を存分に受け止めたエイブラハムは、かつてテリーが自分の試合を見にきていたことを振り返る。

「U15の時だね。試合を見にきていたんだよ」と話すエイブラハム。「チームメイトの誰かが"ジョン・テリーが見にきているぞ"って言ったもんだから、みんながボールを欲しがったよ!ああいう選手が自分たちの試合を見にきてくれるのは、大きなモチベーションになるんだ」

気になる古巣との対戦だが、試合前記者会見では痛みの報告があっただけに、起用はまだ定かではない。

「良くなってきてはいるよ」と話すエイブラハム。「まだ痛みはあるけど、復帰できるといいね」

「いきなり痛みを感じたから深刻なものかと心配になったけど、そこまでのものではなかった。でもあのときは"どうしちゃったんだろう?"って思ったんだよ」

「観戦マナーはめちゃくちゃなんだ。いつも飛び跳ねてるよ。そりゃあ自分が出てチームを助けたいと思うのは当然だからね」

古巣相手にピッチに立ち、チームを立て直せるか。期待がかかる。