チェルシーの新シーズンは、UEFAスーパーカップでビリャレアルをPK戦の末に破り、前シーズンの最終戦と同様にヨーロッパのタイトルをスタンフォードブリッジに持ち帰ることになった。

UEFAスーパーカップのビリャレアル戦では、ハキム・ツィエクがカイ・ハフェルツのクロスをスマートに決めてハーフタイムにリードを奪ったが、終了間際の18分にジェラール・モレノが同点に追いつき、延長戦に突入した。その後、30分が経過しても両チームの差は縮まらず、勝負の行方はPK戦で決まることになった。

チェルシーは、ケパ・アリサバラガをPK戦のスペシャリストとして投入したが、このスペイン人は同胞を相手に臆することなく2本のPKをセーブし、6対5でチェルシーが勝利し、23年ぶりにこのトロフィーを手にしたのである。

アロンソの攻撃力

チェルシーが放ったシュート20本のうち、マルコス・アロンソはその4分の1を占めており、枠内へのシュートも7本中3本が彼によるものであった。2時間の長丁場で最初から最後まで闘い抜いた5人のうちの1人であるアロンソは、コンディションも良く、左サイドで安定した攻撃力を発揮していた。

ベン・チルウェルとエメルソン・パルミエリがEuro 2020のファイナリストとしてコブハムに戻ってきたが、アロンソは自身の攻撃力を再び周囲に示したのだ。試合のほとんどを相手の陣地で過ごしたアロンソは、後方からの攻撃参加で幅を広げることで、相手ディフェンスの亀裂を見つけようと試みた。

空中戦は4回制し、敵陣でのタッチ数は70回、そのうち10回はペナルティーエリア内だった。そしてセットプレーでも、アロンソは多くのチャンスをつくり、その中には左サイドから中に走るハフェルツに送った正確なパスも含まれ、これがツィエクの先制点に繋がった。

眩しいデビュー

トーマス・トゥヘル監督はプレシーズン中、ウィンザー・パークで3バックの右で先発出場した22歳のトレヴォ・チャロバーのプレーが印象的であったことを語っていた。

イングランドU-21代表のトレヴォ・チャロバーは、ボールを持つと落ち着いた動きを見せ、ビリャレアルが長い時間、深い位置で守っていたため、攻撃の糸口を探り、巧みにゲームを読んでいた。実際、5回のインターセプト、6回のクリアー、2回のタックル成功を上回った選手はいなかった。

ポゼッションにおいても、チャロバーは誰よりもボールに触れ(148回)、ボールを持っている時間(9.4%)が長かった。パス成功率は95%で、クル・ズマに次いで高かった。

イプスウィッチ、ハダースフィールド、ロリアンへのレンタル移籍を経て、チェルシー・アカデミー出身の彼は、この試合がデビュー戦となった。トゥヘル監督にはこのポジションで多くの選択肢があるが、チャロバーはこのように成熟した総合的なパフォーマンスを見せ、これからも起用される可能性を残した。

PK戦での成功

47回のスーパーカップの決勝戦で、PK戦まで進んだのは3回だけで、驚くことにそのすべてがチェルシーの出場した試合だ。2019年のリヴァプール戦、2013年のバイエルン・ミュンヘン戦と、過去2回の出場は敗北に終わっている。

しかし、トゥヘルはベルファストでその流れを変える作戦を立て、延長戦終了の瞬間にケパを投入した。交代出場したケパはライン上で躍動し、最終的にアイサ・マンディとラウル・アルビオルのシュートをセーブした。

この試合までのケパのPKセーブ率は21%だったが、トゥヘル監督はこの数字をエドゥアール・メンディとの交代の理由に挙げていた。この試合の勝利を決定づけたセーブにより、一躍ヒーローとなったケパがチームメイトに囲まれる光景は、まさに感動的だった。