プレミアリーグの4分の1以上が終了し、チャンピオンズリーグのグループリーグの最終結果が決まりつつあるこの時期、今年最後の代表戦によるブレークを利用して、これまでのシーズンにおけるチェルシーの主なデータを分析し、ブルーズのプレースタイルについて振り返ってみよう。

チェルシーは、ここまでの11試合で27得点、4失点の勝ち点26を獲得し、リーグの首位に立っている。過去7回、チェルシーがプレミアリーグ11試合を終えて26ポイント以上を獲得したとき、3位以下になったことはなく、4回の優勝を果たしている。

今シーズンの1試合あたりの平均勝ち点は2.36で、昨シーズンの1.76とは対照的だ。このペースでいけば、勝ち点90で終わることが可能となる。

これまでに対戦した11チームの1試合あたりの平均得点は1.15で、リーグで最も低い数値となっているが、ブルーズはそのうち8チームに勝利していることから、この数字は現状を反映しているとは言い難い。残りの試合を見てみると、これまでに対戦した相手の1試合あたりの平均得点は1.38であり、これからの残り27試合の難易度が若干上がる可能性を示している。

攻守ともに効果的なブルーズ

今シーズンの素晴らしいスタートを切ることができた理由は何だろうか?一言で言えば、ゴール前での勝負強さと守備の堅さだろう。

バーンリーの試合は例外的と言える。リーグ戦でxG(予想ゴール数)を1以上下回ったのはその試合だけとなる。

期待ゴール数(xG)の測定では、シュートがどこから打たれたか、シュートのアシスト、体のどの部分を使ったか、さらにはキーパーの位置などの要素を考慮することで、シュート数の測定値を改善しようとするものだ。

つまり、単にチェルシーのシュート数が25本、バーンリーのシュート数が5本というだけではなく、Opta社のデータベースに登録されているすべてのシュートと照合することで、それぞれのシュートにxG値を与えているのだ。もちろん、このシステムは完璧なものではないが、攻守両部門におけるチームの効率性を示す良い指標となっている。

今シーズンは、攻守ともに、xGとxGA(相手のゴール期待値)で前年の数値をかなり上回っている。実際、両部門で誤差がこれまで開いているチームはない。

個々のスタッツを見ると、ホームでのクリスタルパレス、アストンヴィラ、ノリッチ戦では特に優れたパフォーマンスを発揮している。また、リヴァプールとブレントフォードとの試合では、エドゥアール・メンディとディフェンス陣の堅守と相手の決定力のなさに救われている。

恐るべき得点力

今シーズン、ブルーズが簡単にゴールを奪うことができた理由のひとつは、ピッチ上のあらゆる場所からチャンスをつくっていることにある。

両サイドの攻撃はほぼ均等になっており、左サイドからの攻撃が35%、右サイドからの攻撃が37%、中央からの攻撃が28%だ。このため、相手がピッチのある部分を優先的にカバーし、ブルーズの攻撃を止めようとするのは難しい(ウイングバックについては後述)。

チェルシーはピッチのさまざまな場所から一貫して攻撃を組み立てているだけでなく、ゴールへの脅威の幅も非常に広い。リーグ・カップ戦全試合を通じて、すでに17人の得点者(オウンゴールも含む)がおり、12人がアシストを記録している。これらはいずれもリーグ最高の数字となっている。

さらに、今シーズンのプレミアリーグでは、2番目に多いゴール数を記録しているにもかかわらず、シュート数ではトップ35に入る選手がいないことからも、チャンスが分散されていることがわかる(27人を超えるのはリヴァプールのみ)。

セットプレーからのゴールは7点で、これはリーグ最高の数字である。今シーズン、カウンターアタックからの得点はまだないが、これは相手が常に深い位置で守っているせいでもある。

ウイングバックの攻撃参加

中盤では、マテオ・コヴァチッチのリーグ戦5アシストは、ポール・ポグバとモハメド・サラー(それぞれ7アシスト)に次ぐ数字だが、トーマス・トゥヘル率いるチェルシーの特徴は、ウイングバックの攻撃参加にある。

対戦相手は、トゥヘル監督が着任してから10ヶ月の間にブルーズのプレースタイルを把握したかもしれないが、彼らを止められる兆候はほとんど見られない。リース・ジェイムズはすでにリーグ戦で4ゴールを挙げており、ベン・チルウェルも3ゴールとなっている。今シーズン、プレミアリーグで2回以上ゴールを決めたディフェンダーまたはウイングバックは、彼ら以外ではトレヴォ・チャロバーだけだ。

また、ジェイムズはリーグ戦で3つのアシストを記録しており、右ウイングバックのセサル・アスピリクエタも2アシストを記録している。Optaが定義するキーパス、つまりチャンスのきっかけとなるパスについては、マルコス・アロンソがリーグ戦1試合あたり平均2本、ジェイムズが1.9本で、この数字は今シーズンのキーパス数トップ20に入る数字だ。

ポゼッションの安定性と高いパス成功率のおかげで、ウイングバックがピッチの高い位置に留まり、サイドから数的に有利な状況を作り出すことができるのだ。ファイナルサードのクオリティーはまだまだ改善の余地はあるが、2021/22のこれまでのところ、彼らはそのクオリティーを十分に発揮している。

フレッシュさの重要性

今シーズン、トゥヘルはプレミアリーグで38回も先発メンバーを変更しており、これはどのチームよりも多い数だ(次はリヴァプールの29回)。

また、リーグ戦11試合中10試合で先制点を挙げ、そのうち7試合で前半終了時にリードしているのも、監督が選手のコンディションを管理できているからだろう。リーグ戦で1度だけビハインドを負ったのは、マンチェスター・シティとのホーム戦だった。これらの傾向は、忙しいクリスマス期間に向けて、トゥヘル監督が維持していきたいことだろう。