昨日のFAカップ、マンチェスター・シティ戦の勝利を、目を引くデータやグラフィックで分析してみよう。

昨日のFAカップ準決勝で、チェルシーにとってウェンブリースタジアムは、相性抜群の戦いの地であることが証明された。この勝利により、チェルシーは準決勝、このスタジアムで戦った過去10試合中9試合に勝利したことになる。

ウェンブリーでのFAカップ準決勝で敗れたのは、今回と同じ対戦カードで行われた2013年のマンチェスター・シティ戦だったが、昨日は現在プレミアリーグの首位を走るシティを相手に、勝利を収めた。トーマス・トゥヘル率いるチェルシーは、ほとんどの時間で試合をコントロールし、ペップ・グアルディオラ率いるシティの得点チャンスを最小限に抑え、自分たちのチャンスを作った。

このことは、予想ゴール数の分析からも見てとれ、1-0のスコアが当然のものであること、そしてチームが作り出したチャンスの質が高かったことを裏付ける。

ティモ・ヴェルナーが左サイドを抜け出し、ハキム・ツィエクにボールを預けてネットを揺らした決勝点は、オフサイドの判定を受けたその前のプレーと非常によく流れから生まれたもので、ゲームプランが機能したことを示している。

先月のリヴァプール戦でもそうだったが、マンチェスター・シティ戦でも、高いディフェンスラインを持つ相手にカウンターアタックを仕掛ける為に、トゥヘルはスピードと加速力のある2人を前線に配置した。

ライン裏を狙った攻撃

昨日のウェンブリーでの試合平均ポジションマップを見ると、シティのバックラインの後ろには、チェルシーのディフェンスライン以上のスペースがあり、シティのフルバックがチェルシーのウイングバックより高い位置にいるわかる。 それにもかかわらず、ベン・チルウェルは試合最多の3回のドリブルと2回のキーパスを成功させた。

チェルシーは水色の数字。

また、前線の3人では、22番のツィエクが19番のマウントよりもヴェルナーに近い位置でプレーしていたことがわかる。ツィエクは中央に移動することが多かったが、マウントはより深く、より広く左に位置していた。この位置からマウントはヴェルナーへ素晴らしいスルーパースを通し、ツィエクのFAカップ2点目のゴールへ繋がった。

シティに普段の攻撃力を発揮させなかった

強豪チームに対するチェルシーの攻撃プランの効果は、「ビッグチャンス」を作った回数が1回のシティに対してチェルシーが3回という数字で証明された。チェルシーのプレミアリーグでの平均が2.3回なのに対して、グアルディオラ率いるシティは、ウェンブリーでの試合の約3倍にあたる2.9回のビッグチャンスを作り出している。

トゥヘルの下でのチェルシーの守備の堅さは言うまでも無く、彼が指揮を執って以来、欧州5大リーグの全チームの中で無失点試合数が最多となっている。土曜日の完封は14回目だった。

タックル数のトップはジョルジーニョで4回、セサル・アスピリクエタとメイソン・マウントが3回、チアゴ・シウバはチーム合計7回のうち2回のインターセプトに成功し、驚くことにこれは78分からピッチに立ったのカイ・ハフェルツも同じ数だった。マンチェスター・シティが同点に追いつくため勢いに乗っていた時間帯であったことを考えると、この貢献は大きかった。

クリア(7回)、シュートブロック(1回)が最多だったのはチアゴ・シウバ。

重要なエリアでプレッシャーをかけたことから、シティが126回ボールを失ったのに対し、チェルシーは117回でした。ボールを奪われた回数はシティが9回(ラヒム・スターリングが4回)で、チェルシーは6回だった。

シティの合計11本のシュートのうち、MFロドリが4本、スターリングが2本を放ち、ワントップのガブリエル・ジェズスは1本のシュートにとどまった。

相手に合わせた戦い方

前半は互角だったが、シティが後半に61%のポゼッションを獲得したことで、試合全体のポゼッション率はチェルシー44%、マンチェスター・シティ56%、タッチ数は669回から776回へと増加した。

これもまた、アンフィールドでの勝利に通じるものがある。レッズのハイラインに対してカウンターアタックを仕掛けた結果、ボール支配率はリバプールが54%、ブルーズが46%だった。チェルシーのプレミアリーグシーズン平均は、ボール支配率62%。

土曜日の準決勝に勝利したことで、5月15日、5シーズンで4回目のFAカップ決勝を戦うことになった。チェルシーの15回よりも多くこの舞台に立っているのは、アーセナル(21回)とマンチェスター・ユナイテッド(20回)のみ。