大敗となったブレントフォードとのロンドン・ダービーをデータから読みほどき、掴んだチャンスと逃したチャンス、そしてリュディガーのスーパーゴールについても振り返ってみよう。

土曜のブレントフォード戦の敗戦と、昨シーズンのホームでのウェストブロム戦の敗戦の間には、類似点がたくさんある。

5-2での逆転負けは2021年4月3日、ちょうど1年前のことであり、シーズン最後の代表選によるブレークの後、長い不敗記録を終わらせた(トーマス・トゥヘル体制での初黒星だった)。

ウェストブロムはビーズと同様、その年にプレミアリーグに昇格したチームのひとつで、この日もチェルシーのゴール前でどんなチャンスもものにする非情なまでの効率性の高さを証明した。

バギーズがゴール期待値(xG)1.63で5回ゴールを決めた一方で、ブレントフォードは昨日、4ゴールを決め、xGは2.2だった。チェルシーの1ゴールは、1.78のxGから生まれた。

試合を観た人ならわかると思うが、チェルシーは良い攻撃を仕掛け得点チャンスも多くあった。前半にはハキム・ツィエクのシュートに対するトップセーブがあり、3-1の場面ではカイ・ハフェルツがGKダビド・ラヤのクリアボールをブロックしてあわやゴールとなった。

ブレントフォードは「ビッグチャンス」を4つ生み出し、そのうちの2つはゴールとならなかった。チェルシーは2回のビッグチャンスともものにできなかった。

トニのスーパーゴール

アントニオ・リュディガーの殊勲の一撃は、もちろんビッグチャンスと呼ばれるものではなく、彼自身が作り出したゴールであった。

後半開始早々に決めた38ヤードのシュートは、OPTAが2006/07シーズンに記録を開始して以来、チェルシーがプレミアリーグで決めたゴールの中で3番目に長い距離のゴールとなった。これは、フランク・ランパードとダビド・ルイスに次ぐものである。

ブレントフォード戦では、リュディガーはチェルシーで最も多くのシュートを放ち、その6本はビーズのストライカー、イヴァン・トニーと同じ数字であったし、トニーの2本はヴィタリー・ヤネルトと同じであった。

カイ・ハフェルツは4本のシュートを放ち、そのうちの1本は枠内へのものだった。

センタリング

トーマス・トゥヘル監督は、ブレントフォードの5-3-2に対してチェルシーを4-3-3で並べ、FAカップでミドルズブラに勝った時の布陣を継続した。その前にいるメイソン・マウントとハキム・ツィエクが互いに内と外に動きを作るのが、今回も特徴的だった。

ツィエクは3本のキーパスを出したが、これはチェルシーで250試合目の出場となったエンゴロ・カンテが記録したものと同数で、チェルシーでこの記録を達成した13人の海外選手である。

ツィエクも全18本と大量のクロスを送り込み、そのうち5本は正確なものだった。ちなみにチーム全体の正確なクロスの合計数は6本だった。

ボールに関してほとんどのカテゴリーでブルーズの方が高い数値を記録していたが、クロスの精度は(もちろんゴール数だけでなく)、相手の方が上回っている重要な要素のひとつだった。ブレントフォードのクロスの35%がチームメイトに届いたのに対し、チェルシーのクロスは18%だった。

ルベン・ロフタス=チークは、ミドルズブラでプレーしていた時と同じ中盤3枚をベースに、最も正確なパスを出し、最も多くのドリブル突破を記録した。

チーム合計

ブレントフォードは、30%以下のポゼッションで勝利を収めた。そのボールキープ率は、ゴールラッシュの後半も、スコアレスの前半と同じように推移した。

チェルシーは前半は7本のシュートを放ち、5本が枠をとらえ、後半はその2倍の14本を放ったが、そのうちゴールキーパーがセーブしたのは3本だけだった。シュート数ではビーズが17本、チェルシーが8本で、そのほとんどが後半に放たれたものだった。

トゥヘル監督は後半25分、マテオ・コヴァチッチとロメル・ルカクを投入して3バックの布陣に変更し、9分前にマルコス・アロンソと交代していたリース・ジェイムズを右ウィングバックに移した。ブレントフォードはこの交代劇の後、さらに1点を奪った。

チェルシーがボールを失った回数は126回と相手の108回よりも多かった。ブレントフォードの方が12回多くボールを奪い、6回多く空中戦に挑み、10回多くタックルしているのも、この試合の結果を表す重要なデータとなっている。

ブレントフォードは、1939年2月にスタンフォードブリッジで勝利して以来、チェルシーと対戦した9試合で初めての勝利となった。

チェルシーにとっては、この敗戦により、9月にマンチェスター・シティに1-0で敗れて以来続いていた、ブリッジでの17試合連続無敗記録が途絶えることとなった。

1年前のウェストブロム戦での大敗の後、次の試合、チャンピオンズリーグ・ポルト戦では快勝し、次の週末のクリスタルパレス戦では4-1のプレミアリーグでの勝利と、今週のレアル・マドリード戦に向けて良い兆しとなることを願おう。