トーマス・トゥヘルの初戦となったウルブス戦をデータで振り返ると、チェルシーが試合をコントロールするも大きなチャンスを掴むことができなかったのがわかる。

ウルブス戦で際立ったのがチェルシーのポゼッションで、78.9%という数字は今季最高記録となった。

試合開始からペースを握ったチェルシー

前半のパス試行数は466回で今季プレミアリーグ最多となり、チェルシーの中でもデータ収集の始まった2003/04シーズンから最多となった。

更にポゼッションも70.5%、パス成功率はシーズンハイの93%となったが、相手の戦略と試合の流れもこの数字の要因となっているだろう。

ウルブスは試合開始から守備ラインを下げ(何度も11人を守備にあてた)、自軍のエリアと中盤と守備のラインの間を守り、カウンターを仕掛けた。チェルシーが先制点を決めることができなかったため、ウルブスも前に出ようとはせず、試合は同じ流れを繰り返すだけとなった。

開始から最後までシュート14本のうち6本は後半開始から15分の間に打ったもので、最後まで勝ち点3を狙った。3人の交代選手も更に新鮮さをもたらした。

カウンターの回避

ウルブスのシュートは4本すべて枠外となった。クロスバーに阻まれたペドロ・ネトのループシュートが唯一のビッグチャンスとなったが、その前のプレーでダニエル・ポデンスがオフサイドの位置にいたため、VAR判定となればもしゴールを決めていたとしても取り消しになっただろう。

トーマス・トゥヘルはチームのボール奪取回数(どちらのチームもキープしていないボールを取る、または相手のボールをカット)から運動量を評価した。

全体で見るとボール奪取は49回で、トニ・リュディガーの11回が最多となった。タックル成功は15回でウルブスは5回、チェルシーの選手が相手のタックルでボールを取られたのは1回のみだった。

この試合の課題は深い位置で守る相手ディフェンスを崩すこと、そして12試合ぶりにクリーンシートを達成することだった。

カラムの影響力

サイドのFWがセンターフォワードの近くでプレーすることで、ウィングバックに入ったカラム・ハドソン=オドイとベン・チルウェルはサイドから攻撃を仕掛けるスペースを得た。特にハドソン=オドイは新しいポジションで輝きを放った。

832本のパスのうち29%はファイナルサードだった。

マテオ・コヴァチッチは152本中148本、97%を成功させ、ドリブル3回成功、インターセプト2回もチームトップとなった。

中盤のもう一人、ジョルジーニョはパス成功132回でチーム2位となり、コヴァチッチと共にファイナルサードで76回パスを通し、両者ともタックルを3回成功させた。

ハドソン=オドイとの連携が最も多かったハキム・ツィエクはこの試合最多となる4本のキーパスを記録した。

最も得点に近づいたのはジルーとチルウェルだが、ウルブスはブロック6回、インターセプト16回、クリアー30回と堅守を見せた。ウルブスの3バックだけでクリアー数は20回で、トゥヘル監督の初戦はスコアレスドローとなったが、これからが期待できる試合内容であったことは間違いないだろう。