チェルシー入団後初めて長時間インタビューに応じたチアゴ・シウバが、彼の経験が成長著しいチームに何をもたらすか、そして勝利への貪欲さ、過去のブルーズとの対戦について語った。

先月PSGからブルーズに入団してからまだデビューには至っていないが、コブハムでトレーニングを行っているシウバは試合に出ることを渇望している。チャンピオンズリーグ決勝後の休暇を経て、先月末にロンドンに移住、フランク・ランパード監督やチームメイトの待つチームに参加した。

今彼はレギュラー争いの激しいチェルシーのDF陣で自分のポジションを獲得することに専念している。チェルシー公式ウェブサイトでは、背番号6をまとった彼の独占初インタビューをお届けする。

チアゴ・シウバ、チェルシーへようこそ!このクラブの魅力はどういうところにあると思いますか?

「まず何よりも、チェルシーは世界でもトップクラスの素晴らしいクラブだ。サッカーにおいて年齢に関して強い偏見があるから、特に最近まで現役だった監督に温かく受け入れてくれて本当にありがたい。彼もマンチェスター・シティに移籍した時は引退直前だったからね。自分と同じような境遇を経験したことが大きい。」

「知り合いではなかったけど、外から見ても彼は自分がトップレベルに居続けるためにどれだけハードワークをしていたか理解してくれていた。彼との会話がチェルシー入団を決める大きなきっかけとなったんだ。隠し事をせずに話し合えることが最も大事なんだ。彼が自分を高く評価してくれたから、ここに来てチームに貢献しようという気になった。若い選手が多いけど、キャプテンのアスピリクエタのように経験豊富な選手もいる。今シーズン素晴らしい結果を残すための必要な要素がすべて揃っている。期待に応えられるようにピッチ上で全力を尽くすよ。何人かトッププレーヤーが加入したし、良いチームだから今シーズンはできるだけ高い位置を狙いたい。」

チェルシー、そしてプレミアリーグでのシーズン、どのような抱負を持っていますか?

「今すぐプレーしたいよ。今は我慢しているけど、自分にとって素晴らしいチャンスだから待ちきれない。35、36歳という年齢でプレミアリーグでプレーするのは普通ではないけど、自分にとってはこれが始まりなんだ。プレミアリーグは世界最高峰のリーグで、優勝を狙うクラブが6、7チームいる。試合が待ち遠しいけど、しっかりと準備してその時を迎えたい。」

36歳で既に様々なタイトルを手にしていますが、モチベーションはどのように保っていますか?

「毎日毎日、勝つための貪欲さを失っていない。できればすべての試合で勝利したい。プレミアリーグでの一番の目標はリーグタイトルで、それを実現するために毎試合戦い続けるだろう。本当に強いチームで監督も素晴らしい。できることを全てやって目標を達成したい。それが自分のモチベーションだよ。ピッチに立ち試合に勝つ、そしてさらに試合に勝ってタイトルを手にする。それ以外のことは考えていない。前にも言った通り、次のワールドカップに出場したいんだ。その頃には38歳になっているけど、体調を整えて代表に選ばれるようにしたい。そのためのトレーニングは常に行っている、チェルシーはトップレベルのクラブだから素晴らしい機会を与えてくれる。チェルシーは自分にとって新しいプロジェクトで新しい家族として満足感とモチベーションをもたらしてくれる。今シーズンは特別なものになることを祈っているよ。」

新時代が始まった当初にPSGに入団しました。同じようなことがチェルシーにも言えますか?

「同じだとは思わない。PSGに入った当時、クラブの経営権はQatarisに渡ったばかりだった。彼らはチームを一から立て直す必要があったんだ。クラブとして全く経験したことないレベルでチームを構築していたし、そのプロジェクトに参加して、世界中にその名を知らしめ、チャンピオンズリーグ決勝に出場できたことは、そういう意味でも本当に素晴らしいことだった。だけどチェルシーはそうではない。すでにチャンピオンズリーグで優勝経験もあり、プロジェクトは進行中だ。大型補強は数年間していなかったけど世代交代をして、今季はトッププレーヤーも入団して、また大きな目標に向かっている。自分自身もピッチ上で貢献して、PSG時代と同じようにチームを成功に導きたい。」

チェルシーとの対戦で印象に残ったことは?

「2大チームの対戦だった。ドログバのフィジカルの強さ、ジエゴ・コスタは本当に厄介な相手だった!ホームもアウェーも難しい試合だった。PSGが勝ち越しているけど、2つのビッグクラブの対戦だから、ちょっとしたことで試合の行方は変わっていたかもしれない。一番覚えているのはハンドでPKを取られたことだよ。クル・ズマと競り合いになって、自分の腕が彼の肩にあたってボールを手で触ってしまったんだ。あとはロンドンで2-2に追いついたときの自分の得点も覚えている。次のラウンドに進むことができた、PSGにとって大事な得点だった。でも今はチェルシーの一員としてチームに貢献して、今シーズンの目標に向かって献身していきたい。」

チェルシーでは過去に多くのブラジル人選手がプレーしました。アレックスやダヴィド・ルイス、ウィリアン、オスカル、ラミレスとの思い出は?

「彼らは全員トッププレーヤーだ。チェルシーは最高峰の選手を必要とするチームだからね。ラミレスやダヴィド・ルイス、オスカル、ウィリアンとは代表で共にプレーした。これからも一緒にプレーできる機会があると思う。プレーの質だけではなく人間としても素晴らしい選手ばかりだから、彼らはこれからもずっと友達だし、彼らとの記憶は一生残るんだ。」

ブラジルでチェルシーはビッグクラブと見なされていますか?

「ブラジルだけじゃなく世界中でそう思われているよ。チェルシーは非常に有名なクラブだからね。ブラジルではチェルシーはイングランドのトップクラブとして、リヴァプールやマンC、マンUなどに肩を並べるチームだよ。そういうクラブはそれほど多くない。チェルシーでプレー出来て本当に嬉しいし、チェルシーのブランドをブラジルでもさらに高めたい。ブラジル全国、そして古巣フルミネンセのファンも喜んでチェルシーを応援してくれているだろう。チェルシーで目標を達成してブラジルのファンにも喜んでほしいね。」

2013年にはランパードと主将同士で対戦しました。彼についての印象は?

「だいぶ前の話だから試合自体についてあまり覚えていないけど、代表でもチェルシーでもランパードは素晴らしい活躍をしていた。テクニックやパスの技術、精神力、そしてロングシュートは素晴らしかった。そういう能力はサッカー好きには堪らないからね。リーダーの資質は選手にとって最も大事な能力だし、彼はそれを持っていた。キャプテンとしての彼の姿をファンは今でも覚えているはずだ。あの試合は拮抗していて、イングランドが先制、ブラジルが追いつき、その後またイングランドが勝ち越して最後にフレッジが同点に追いついた。その後にコンフェデレーションズカップでその当時王者だったスペインとの決勝があったから、あの試合がいい試金石になった。イングランドとの引き分けは良い結果だった。決勝では3-0でスペインに勝つことができたからね。イングランドのようなワールドクラスのチームと対戦し、その後ワールドカップ南アフリカ大会で優勝したスペインとの決勝となったからね。」

チェルシーでの目標は?

「目標は勝つこと。さっきも言ったけど、若いチームでできるだけ多くの試合に勝ちたい。相手はみんな手強いし、試合に向けて準備が必要だけど、最初から全力を尽くしていきたい。いつも言うけど、明日の試合に向けて今日準備を始めても遅いんだ。時間をかけて試合に臨まなくてはならないんだ。チェルシーは今季いい準備をしている。もちろん新しい選手が多いから、プラン通りにうまくいかないこともあるだろう。でもトッププレーヤーがいた方が楽なんだ。何試合かこなしたら、選手同士も理解し合えるだろう。すぐに何も言わなくても理解できるようになると思うよ。ビッグクラブでタイトルを取る。これが自分の目標。自分のベストを尽くせるように努力していきたい。毎試合ベストコンディションをつくることに専念しているから、妻も嫌気がさしているみたいだよ。試合が終わると、反省点を振り返るんだ。だから想像できるだろうけど、彼女はだいぶ機嫌が悪くなるよ!でも妻はそんな自分を認めてくれるんだ。」

最後にチェルシーファンにメッセージを

この新しいプロジェクトに100%のモチベーションで臨みたい。ただプレミアを経験するために来たわけではない。勝つためにここに来たんだ。ファンもチーム同様に今シーズンが特別なものになると信じてほしい。

チアゴ・シウバは火曜日の16時に入団以来初めて記者会見を行う。この模様は当ウェブサイト、そして5th Standアプリで生放送されます。