チェルシー・フットボールクラブは世界的プレーヤー、チアゴ・シウバと1年契約を結んだ。契約には、さらに12か月延長のオプションが付いている。

CBPSG退

新しいキャリアに臨むにあたってのチアゴ・シウバは次のように語った。

「チェルシーに来れてとても嬉しい。フランク・ランパード監督のチームで来シーズンに臨むことが楽しみだし、トロフィー獲得のために全力を尽くしたい。チェルシーのファンには会えること、そしてスタンフォードブリッジでプレーすることを楽しみにしている。」チェルシーCEOマリナ・グラノフスカイアのコメント:

「チアゴ・シウバのようなワールドクラスのトッププレーヤーをチームに迎え入れることに非常に満足している。最高峰のレベルで長年プレーした彼の経験や能力が、多くの才能豊かな選手を抱えるチームをさらに強くすることを確信している。チアゴはチームにとって素晴らしい補強で、既に輝かしいキャリアを誇る彼の更なるタイトル獲得を期待したい。」

シウバの年齢とプレースタイル

チアゴ・シウバはワールドクラスのディフェンダーとしてブラジル、イタリア、フランス、そして代表レベルで様々なトロフィーを獲得し、個人としても多くの賞を受賞している。運動量とフィジカルの強さで足元も空中戦も得意とするシウバは、ブラジルやフランスのメディアから「モンスター」とあだ名で呼ばれ、CBとしてボールさばきにも長け、世界最高峰のディフェンダーと称されている。PSG、ACミラン、そしてブラジル代表ではキャプテンを務めた。彼の活躍もあり、先日終わったチャンピオンズリーグではチームを決勝に導いた。最後のバイエルン・ミュンヘン戦でも勇敢な守備でチームを支え、ブラジル人として初めてチャンピオンズリーグ決勝でキャプテンを務めた。

チェルシーファンにとっては、最近のチャンピオンズリーグでのPSGとの対戦が記憶に新しいだろう。特に2015年のラウンド16初戦でシウバはジエゴ・コスタを厳しくマークし、ブリッジでの第2戦ではアディショナルタイムにゴールを決めた。特にチャンピオンズリーグでの戦いで輝きを見せたシウバ。先日の決勝戦以外にも、PSGでのCLデビュー戦でディナモ・キエフ相手に得点し、2013年のバルセロナ戦で彼の素晴らしい活躍を見た当時の監督カルロ・アンチェロッティとブラジルのレジェンド・ロナウドはシウバをバロンドールに推薦した。

シウバの獲得タイトルと過去の所属クラブ

先日のCL決勝では惜しくも優勝を逃したが、PSGで8年間プレー、23のトロフィーを獲得したシウバは、チームを勝者として去る。先シーズンは国内のタイトルを総なめにした。リーグ1を7回制覇したチアゴ・シウバを上回る選手はおらず、1960年代以降この記録に並ぶ者はいない。彼はリーグ1のシーズンベストチームに7回名を連ねており、UEFAの年間ベストチームにも2回選ばれている。

これだけ輝かしい経歴を持つシウバだが、35歳になる彼は以外にも晩成型の選手だった。シウバはブラジルのアマチュアリーグでキャリアをスタートし、その後地域リーグ3部RSフチボールとプロ契約を結ぶ。MFとしてプレーしたシウバはチームのリーグ昇格に貢献し、20歳の時にジュベントゥージに移籍、センターバックにコンバートされ、注目を浴びるようになる。2004年にポルトに移籍したが、出場機会に恵まれず、Bチームで一年を過ごす。その後ディナモ・モスクワに移籍するが、重病にかかり入院し、シーズン全体を欠場した。早期引退の恐れがある中、シウバはブラジルのフルミネンセに移籍し、完全復活を果たす。復調したシウバは、素晴らしいパフォーマンスを見せ、チームにとって初めてのコパ・ド・ブラジル優勝に貢献する。3年間のリオデジャネイロでのプレーが評価され、代表に選出され、トップリーグの最優秀選手にも選ばれ、2009年にヨーロッパサッカーに復帰することになる。ACミランに移籍したシウバは、すぐにチームの主軸となり、クラブのレジェンド、パオロ・マルディーニとフランコ・バレージは彼を自分たちの後継者と認めた。過去50年間イタリア人だけが主将を務めたACミランで初めてキャプテンとなり、2011年にはチームをリーグ優勝に導いた。

シウバの代表でのキャリア

ミラン所属時に代表のレギュラーに定着し、セリエA優勝から間もなくセレソンのキャプテンに任命され、2013年にはコンフェデレーションズカップ優勝した。翌年のワールドカップでもキャプテンを務め、準々決勝のコロンビア戦ではゴールを決めたが、準決勝は累積警告により出場できず、チームは大敗。多くの関係者が彼の欠場を主な敗因に挙げた。

キャプテンの座は譲ったものの、シウバは代表でのプレーを続行し、昨年マラカナでコパ・アメリカ優勝、出場試合数を89に伸ばし、代表での得点数は7となった。