このチームの成長のためには過密スケジュールの中で選手たちに負荷をかけ過ぎずに、新しいアイデアを導入することがカギとなると語るトーマス・トゥヘル。

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トレーニングの時間が多く取れなく、シーズン半ばから就任し選手のことをより深く知る必要のある監督にとってフラストレーションが溜まる中、トゥヘルはコブハムでの練習量を調整しながらも、多くの試合をこなすことも彼らがピッチ上で何をできるかを把握するチャンスになるという。

「世界中のどの監督でも新しいチームの習慣や特徴、選手の能力を知るために4週間を要するが、今回はその時間はなかった。時間がなかったから考えることもできなかったのは良かったかもしれない。多くの試合があるからチームのことをよく知ることができる。試合では選手たちは競争心やメンタリティーを見せてくれるからね。」

「今はお互いについて学び信頼関係を築いている途中で、ヨーロッパ最難関のリーグでプレーできるのはいい経験だが、それ以外に選択肢がないのも事実だ。改善点は多くあるし、今は月曜日の試合に向けて準備を進めていく。バランスが常に大事でコブハムでもそれについてよく考えている。トレーニングにあてる時間がどれだけ必要か?選手たちにどれだけの情報を与えるべきか?最終的には少なければ少ないほど良いという結論に至る。」

「トレーニングに関して常に何度セッションを行うか、何を教えるか、どのようにサポートするかを管理する必要があり、たまには自由にプレーさせ新しい動きやアプローチを覚えさせている。来月もこういった形になるだろうし、チームに何を与えられるか、やり過ぎにならないかについて考えていく必要があるだろう。」

「バーンズリー戦は最高の出来ではなくても勝つことができが、高いプレーの水準を求められることを選手が自覚する一方で、ベストを尽くせるようにポジティブに良い雰囲気をつくるというバランスが必要になることが示された試合でもあった。」

「必要以上に厳しくする必要はないが、バーンリー戦よりもっといいプレーができるはずだ。だから選手たちに正直に話し、良いプレーができなかった時はそのことを伝えるべきだ。いいプレーができれば結果にかかわらず選手たちを褒めることが大事だ。難しい状況下にあるから厳しくあたることはないが、詳細にこだわって選手たちにはもっとできることを理解させ、ニューカッスル戦に向けて準備を進めていきたい。」

この過密スケジュールの中監督にとって好材料となるのは、バーンズリー戦でもエンゴロ・カンテとビリー・ギルモアがジョルジーニョとコヴァチッチに代わってプレーするなど、チームの選手層が厚いということだ。

しかしトゥヘルは中盤の2枠に3人のトップレベルの選手プラス期待の若手を起用できることは、トップを目指すチームには必須だと強調する。

「中盤の2枠に対して3人では十分とは言えない。全員がプレーできる状況で2人を選ぶのは難しい判断となるだろう。そのような選択肢があるのはいいことだ。選手の起用、そしてベンチ要員を信頼するのも監督の役割だ。」

「11人~13人で目標を達成するのは不可能だから、3選手から選べるのは恵まれている。クラブやサポーターの期待に応えるためにも、今は4人目のギルモアも欠かせない存在だ。」

「だからこのような選手層の厚さは必須で、チームは強さを見せているから起用法については心配していない。選手間の信頼も厚い。難しい時期も強いチームであることを証明する必要があるが、今の段階では雰囲気も良く、それを管理するのは自分の役割で、選手がお互いに信頼できる特別なチームをつくっていきたい。お互いに切磋琢磨する必要はあるが、仲間として、チームとして団結するのが大事であることを理解する必要があるだろう。」